p-ニトロフェニルリン酸
p-ニトロフェニルリン酸(英語:p-Nitrophenylphosphate、pNPP)は、ELISAや分光測色法で用いられるアルカリおよび酸ホスファターゼに対する非タンパク性の発色基質である[1]。ホスファターゼはpNPPの加水分解を触媒し、無機化合物のリン酸と共役塩基のp-ニトロフェノール (pNP)を生成する。生成するフェノールは黄色で、波長405nmに吸収極大がある[2]。この性質を利用してアルカリホスファターゼ(AP)やプロテインチロシンホスファターゼ(PTP)など様々なホスファターゼの活性を測ることができる この物質は光に弱いため、光が当たらないように保管し、反応させなければならない。適切な保管温度は-20°Cである[3]。
p-ニトロフェニルリン酸 | |
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(4-ニトロフェニル) 二水素リン酸化物 | |
別称 pNPP | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 330-13-2 |
PubChem | 378 |
ChemSpider | 369 |
ChEBI | |
ChEMBL | CHEMBL24231 |
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特性 | |
化学式 | C6H6NO6P |
モル質量 | 219.09 |
関連する物質 | |
関連物質 | パラオキソン |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
脚注
編集- ^ Lorenz, Ulrike (2017-05-07). “Protein Tyrosine Phosphatase Assays”. Current Protocols in Immunology 91 (1): 11.7.1-12. doi:10.1002/0471142735.im1107s93. ISBN 978-0471142737. PMC 3097125. PMID 21462163 .
- ^ MacKintosh, C. (1993). In D.G. Hardie (Ed.). Protein Phosphorylation: A Practical Approach. 221. New York: IRL Press.
- ^ New England Biolabs. “p-Nitrophenyl Phosphate (PNPP) - NEB”. www.NEB.com. 29 October 2017閲覧。