Oeil(ウイユ)は、日本を代表するインディー・ロック・バンドの1つ。インディー・ロック、オルタナティブ・ロック、シューゲイザーを基調としたサウンドで知られ、とくに海外では高い評価を得ている。[1][2]

Oeil
出身地 日本の旗 日本
ジャンル インディー・ロック
シューゲイザー
ドリーム・ポップ
活動期間 2006年 -
レーベル 日本の旗 日本 HANDS AND MOMENT
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 Sonic Rising Records
インドネシアの旗 インドネシア Loving Commitment Records
公式サイト http://oeilweb.com/ [1]
メンバー

来歴

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2006年にHibinoがラリ・プナ(Lali Puna)やエム・エイティースリー(M83)、ロングウェイヴ(Longwave)、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン(My Bloody Valentine)などのアーティストから触発されOeilを結成。同年にはフリーティング・ジョイズ(Fleeting Joys)が デビューアルバム『Despondent Transponder』をリリースしている。初期の活動ではバンド編成であったが、固定メンバーはおらず流動的であった。現在は2人のユニットとなっている。

メンバー

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  • Takafumi Hibino - 作詞・作曲・編曲・プロデュース・ギター
  • Mitsuko Hoshino - ボーカル

概要

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結成間もなく、大音量のシューゲイザー・サウンドとミステリアスな佇まいでライブハウスシーンで話題となり、lloy主催のIMMIGRANT HAUS#4へ出演。lloy、AUTO-MODをはじめ、Depeche Mode、Recoil、Nine Inch Nails等を手がけたPaul Kendallプロデュースにより『Break Me』でデビューしたエレクトロクラッシュ/ディスコパンクバンドDEAD SEXY INC.と共演している。

翌2007年にはドイツのエレクトロ・シューゲイズ・ユニットGuitarのジャパンツアーに参加。

その後も、2021年以降A Place to Bury StrangersのメンバーでもあるCeremony East Coast、元のThe Lassie FoundationのJason 71が結成したEskimohunter、Screen Vinyl Image、シューゲイズ・エレクトロニカの代表格Ulrich Schnaussなどの海外アーティストと共演。2011年には渋谷道玄坂のライヴ&サウンドスペース「SOUND MUSEUM VISION」にて、日本のダンスシーンを牽引する石野卓球 と sugiurumnによる5時間強に及ぶB2B(バック・トゥ・バック)セットをメインとした大規模イベント、『STRAIGHT TO HELL 石野卓球&sugiurumn B2B ALLNIGHT LONG』に出演し、元スーパーカー(supercar)、コウダイ(田沢公大)とミユキ.によるエレクトロ・デュオバンドaM™[aem]、同じく元スーパーカーの中村弘二(DJセット)と共演する。

2013年には上海で開催された東アジア初のシューゲイズ大規模ライブイベント、The First East Asia Shoegaze Festivalに出演し、Sound and Fury、河豚子、Vidulgi OoyoO、Skip Skip Ben Ben(現 林以樂)など東アジア各国のアーティストと共演。イベントのヘッドライナーを務める。

2014年にはEP『Myrtle』をリリースし、シアトルのVibragun、ロシアのAerofallと共に東名阪のツアーを行う。また、The Bilinda Butchersや、マスタリングをマーク・ガードナー(RIDE)が手掛け、ラッシュ (Lush)のミキ・ベレーニ(Miki Berenyi)や元スマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)のジェフ・シュローダー(Jeff Schroeder)が作品に参加した事でも話題となったBlushingなど数多くの海外アーティストと共演している。[2][3][4][5]

評価

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2007年にリリースされた『Urban Twilight EP』は、海外のシューゲイザー・ファンの間で爆発的な話題となり、カルト的な人気を博した。音楽、映画、カルチャーを扱うイギリスのメディア『Far Out Magazine』の「The 50 Best Shoegaze Albums of All Time」にて、『Urban Twilight』は第43位にランクインし、日本のバンドとして唯一選出された。[6] しかし、2010年に日本国内で出版された『シューゲイザー・ディスク・ガイド』には掲載されていない。

2013年にリリースされたシングル「After the Rain」、2014年のEP「Myrtle」ではよりインディー・ロックの傾向が強くなり、シューゲイザーという一ジャンルの枠を超えて高く評価された。「After the Rain」はCASTLEBEATやEyedress、CD Ghost、Midi Memory、Cathedral Bellsなどのビデオを制作しているクリエイターCamcorder Cologneによるビデオが公開されている。

インディーロック、シューゲイザー、ドリームポップなどのジャンルに焦点を当てたイギリスの『Sounds Better With Reverb』やアンダーグランド・ミュージックを紹介する『Overblown』など海外で多くのミュージック・ブログで紹介されている。2018年よりシングルのリリースを開始、2024年には事実上のファーストアルバムとなるアルバム『Dream Within a Dream』がリリースされる。[7][8]

同年に、シングル「Quiet Lights」「Quiet Lights (2:00 AM Version)」「Chains」がリリースされているが、『Dream Within a Dream』には収録されていない。

これらのリリースは『Destroy//Exist』や『Darkenin Heart』などの海外メディアでレビューが掲載された。』[9][10]

ディスコグラフィ

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アルバム

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発売日  タイトル 規格品番 収録曲 備考
2024年5月 Dream Within a Dream HAMR1029 全10曲
  1. Born Again
  2. Iridescence
  3. Memories of the past
  4. Owl Moon
  5. Perfect
  6. After the Rain
  7. Myrtle
  8. Blurred lights
  9. Shoreline
  10. Strawberry Cream
CD
2025年4月 Dream Within a Dream 全10曲 LP

カラー:Fever Dream、Blurred Light、Wax Mage

2025年4月 Dream Within a Dream 全10曲 Cassette
発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
2007年 Urban Twilight SCO-8008 全5曲
  1. Strawberry Cream
  2. White
  3. Urban Twilight
  4. Dracaena Sanderiana
  5. Monstersfilm
2013年 Myrtle SCO-8009 全5曲
  1. Blurred Lights
  2. Myrtle
  3. Shoreline
  4. Memories of the Past
  5. Owl Moon (Shadow)

シングル

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発売日 タイトル 規格品番 収録曲 備考
2013年9月30日 After the Rain SCO-8010 全1曲
2020年12月4日 Perfect HAMR-1600 全1曲
2024年6月12日 Quiet Lights HAMR-1609 全1曲
2024年11月1日 Quiet Lights (2:00 AM Version) HAMR-1610 全2曲
  1. Quiet Lights (2:00 AM Version)
  2. Quiet Lights
2024年11月26日 Chains HAMR-1611 全1曲

脚注

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外部リンク

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  1. ^ 首届东亚自赏钉鞋音乐节之日本乐队Oeil采访无解音乐网 WOOOZY” (英語). www.wooozy.cn (2013年10月4日). 2025年2月18日閲覧。
  2. ^ いよいよ今週末開催! 石野卓球 VS sugiurumn、5時間超のB2Bセットを披露”. BARKS (2012年1月26日). 2025年2月14日閲覧。
  3. ^ AEROFALLとVIBRAGUN、来日公演開催中”. ototoy.jp. 2025年2月14日閲覧。
  4. ^ The Bilinda Butchers & Manic Sheep Tokyo Shows 2016 « Fastcut Records”. Fastcut Records. 2025年2月14日閲覧。
  5. ^ ブラッシング、11月に来日公演が決定 | NME Japan” (jp). nme-jp.com. 2025年2月14日閲覧。
  6. ^ From My Bloody Valentine to Slowdive: The 50 best shoegaze albums of all time - Far Out Magazine” (英語). faroutmagazine.co.uk (2019年7月9日). 2025年2月14日閲覧。
  7. ^ Oeil - 'Myrtle' | Sounds Better With Reverb”. web.archive.org (2015年6月8日). 2025年2月14日閲覧。
  8. ^ Made In Japan - Ten Japanese Shoegaze Bands You Need To Hear - Overblown”. web.archive.org (2015年4月19日). 2025年2月14日閲覧。
  9. ^ Oeil: Born Again” (英語). Destroy//Exist (2024年2月9日). 2025年2月14日閲覧。
  10. ^ Born Again by Oeil” (インドネシア語). Darkenin Heart. 2025年2月14日閲覧。