n-ブチルアミン(ノルマルブチルアミン、: n-Butylamine)は、化学式C4H11Nで表されるアミンの一種。医薬品製造の中間体や有機合成化学の原料として用いられる。

n-ブチルアミン
n-Butylamine
識別情報
CAS登録番号 109-73-9 チェック
PubChem 8007
ChemSpider 7716 チェック
国連/北米番号 UN 1125
ChEMBL CHEMBL13968 チェック
特性
化学式 C4H11N
モル質量 73.14 g mol−1
外観 無色ないし黄色透明の液体[1]
密度 0.74 g/cm3, 液体[1]
融点

-50℃[1]

沸点

78℃[1]

への溶解度 混和
酸解離定数 pKa (Alkaline) 12.5 (20℃、100g/l)
粘度 0.5mPa.s(20℃)
危険性
安全データシート(外部リンク) JT Baker
主な危険性 腐食性、引火性
Rフレーズ R11 R35 R20 R21 R22
Sフレーズ S3 S16 S26 S29 S45 S36 S37 S39
引火点 −14 °C (7 °F; 259 K)
関連する物質
関連物質 sec-ブチルアミン
tert-ブチルアミン
イソブチルアミン
ブタン
n-ブタノール
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成

編集

触媒の存在下でブタノールまたはブチルアルデヒドと、アンモニアとを反応させて得られる。吉草酸シュミット反応により製造する方法もある。

用途

編集

界面活性剤合成ゴム染料医薬品農薬の原料、化学反応の触媒などとして用いられる[2]

安全性

編集

日本の消防法では第4類危険物第1石油類に分類される他労働安全衛生法船舶安全法航空法の規制を受ける[2]。ラットに経口投与した場合の半数致死量(LD50)は200mg/kgのデータがある[2]。動物実験では経皮毒性及び皮膚・眼への腐食性が確認されている[2]。蒸気の吸入により肺水腫を起こすことがある[3]。引火性があり、n-ブチルアミンの蒸気と空気との混合により爆発性の気体を生じる[3]。水生生物への毒性があるが、急速に分解されるため蓄積性は低い[2]

脚注

編集