ブチルアルデヒド (butyraldehyde) は、有機化合物アルデヒドの一種。構造的にブタンの誘導体にあたる。メチルエチルケトンの構造異性体である。IUPAC名は ブタナール (butanal)。ノルマルブチルアルデヒドとも言う。可燃性の無色の液体で、甘酸っぱい焦げたような刺激臭を持つ。ほとんどの有機化合物と任意の割合で混ざり合う。引火点は −7 ℃、自己発火点は 230 ℃ である。

ブチルアルデヒド[1]
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識別情報
CAS登録番号 123-72-8 チェック
PubChem 261
ChemSpider 256 チェック
UNII H21352682A チェック
EC番号 204-646-6
国連/北米番号 1129
KEGG C01412 チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBL1478334
RTECS番号 ES2275000
3DMet B00287
特性
化学式 C4H8O
モル質量 72.11 g mol−1
外観 無色の液体
匂い 刺激臭、アルデヒド臭
密度 0.8016 g/mL
融点

−96.86 °C, 176 K, -142 °F

沸点

74.8 °C, 348 K, 167 °F

への溶解度 7.6 g/100 mL (20 °C)
溶解度 有機溶媒と混和する
log POW 0.88
磁化率 −46.08·10−6 cm3/mol
屈折率 (nD) 1.3766
粘度 0.45 cP (20 °C)
双極子モーメント 2.72 D
熱化学
標準モルエントロピー So 246.6 J·mol−1·K−1 (液体)
343.7 J·mol−1·K−1 (気体)
標準定圧モル比熱, Cpo 163.7 J·mol−1·K−1 (液体)
103.4 J·mol−1·K−1 (気体)
危険性
安全データシート(外部リンク) Sigma-Aldrich
GHSピクトグラム 可燃性 急性毒性(低毒性)[2]
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H225, H319[2]
Pフレーズ P280, P304+340, P302+352, P210, P305+351+338[2]
NFPA 704
3
3
0
引火点 −7 °C (19 °F; 266 K)
発火点 230 °C (446 °F; 503 K)
爆発限界 1.9–12.5%
半数致死量 LD50 2490 mg/kg (ラット、経口)
関連する物質
関連するアルデヒド プロピオンアルデヒド
ペンタナール
関連物質 ブタノール
酪酸
イソブチルアルデヒド
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

1-ブタノール脱水素化クロトンアルデヒド水素化プロピレンヒドロホルミル化などの方法で合成される。

空気と混ざると、酸化されて酪酸を生成する。

ブチルアルデヒドを水素化するとブタノール(1-ブタノール)が、アルドール反応後水素化すると2-エチルヘキサノールが得られる。

日本の悪臭防止法では、特定悪臭物質に指定されている。消防法に定める第4類危険物 第1石油類に該当する[3]

脚注

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  1. ^ Merck Index, 11th Edition, 1591.
  2. ^ a b c Record of Butyraldehyde 労働安全衛生研究所(IFA)英語版発行のGESTIS物質データベース, accessed on 13 March 2020
  3. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)

参考文献

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  • Merck Index, 11th Edition, 1591.