momo-i quality 〜ベスト・オブ・モモーイ〜

momo-i quality 〜ベスト・オブ・モモーイ〜』(モモーイクオリティ)は、桃井はるこの1枚目のベストアルバム2006年8月9日avex modeから発売された。桃井単独では初のフルアルバム[2]

『momo-i quality 〜ベスト・オブ・モモーイ〜』
桃井はるこベスト・アルバム
リリース
ジャンル J-POP萌えソング
レーベル avex mode
プロデュース 鈴木勝彦
チャート最高順位
桃井はるこ アルバム 年表
momo-i quality 〜ベスト・オブ・モモーイ〜
(2006年)
『はるこ☆UP DATE』SONGS BEST
2007年
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帯文句は、「想像の、斜め上。」

概要

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ベストアルバムではあるが、作品への提供曲を初収録したものや、アルバム収録に際して改めて変化を加えて録り直した原曲と異なるものが多くを占めている[3]

パッケージとブックレットでは桃井が純白の天使と漆黒の悪魔両面に扮して闘っており、これは曲をつくる時、サビを連呼するか、音やメロディをどう調性するか、それらをどう組み合わせるかなど様々な発想がいつもぶつかりあっている状態で、それらを超えて『桃井クオリティ』に達したものだけを聞かせるという桃井の創作の様を表したもの[4]

また、2006年発売のデジパック仕様版では「桃井はるこヒストリー」として幼少期からの自身の姿が収められている。

収録曲

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  1. Opening -dreaming more! more!- (instrumental)
    • 作曲・編曲:桃井はるこ
  2. LOVE.EXE -momo-i quality version-
  3. mebius ring
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:waves240
  4. Adolescence -rainy Taipei version-
    • 作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
  5. Hide and seek
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:manzo
    • 「魔女っ子アラモード」DVD版同梱ドラマ主題歌
  6. 恋のレシピ
  7. フィギュアになりたい -re painted version-
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:松本光児
  8. ゴー☆ホーム! -Master MIX version-
    • 作詞:桑島由一 作曲・編曲:景家淳
  9. 贖罪のラプソディー
    • 作詞:港香/大野哲也 作曲・編曲:OdiakeS
    • PRISM ARK 〜PRISM HEART II〜 主題歌
  10. Far and away 〜party night〜 -new mix-
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:Harrady
  11. アキハバラブ -summery summer version-
    • 作詞・作曲・編曲:桃井はるこ
  12. Friendship
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:manzo
  13. もっと、夢、見よう!! -Now I feel…version-
    • 作詞・作曲:桃井はるこ 編曲:齋藤真也

曲解説

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LOVE.EXE
UNDER17の方向性からできなかったものの、ソロ活動になったら真っ先にやろうと思っていたトランスで作った曲。ライブでももっとも歌われ、桃井はるこを代表する曲となっている。曲調は本格的なユーロビート・トランス系の打ち込み音。サイバーで疾走感のある歌詞[5]
元々桃井はパソコン通信時代の経験から、『通じる』『信じる』との言葉が合わさった通信がインターネットで誰でも可能になることによって世の中がこれまでより幸せになると考えていたが、実際にインターネットが普及してみると、それとは違うことが多々見られるようになったので、その現状に寂しさや失望を覚えて作られた曲であった。しかし、実際にライブで歌うことで言語や国籍の壁を越えて通じ合い信じ合える力があると感じるようになり、改めて曲の印象が変わったことで、あえてライブでの長さや歌い方で改めて録り直したのが収録されたLOVE.EXEである[6]
mebius ring
エモ的なロックとして作曲。UNDER17で培ったパワーポップ路線で、ツンデレの女の子の心情を歌い上げる。自分なりのツンデレの解釈を教えてあげようという曲で「ツンデレ少女っていうのはメビウスの輪、表裏一体だと。表を辿っていくと、いつの間にか裏になる。そんなツンデレを解いて一本にしてくれる人がいたらいいな」と語る[5]
アキハバラブ
元々はPerfumeへの提供曲であったものをセルフカバーしたもの。この曲は、「秋葉原の女王」の二つ名で呼ばれた自負からことさらに作られたのではない。秋葉原は桃井にとって夢を求めて行った場所ではなく、自然と流れ着いて様々な文化を吸収したルーツであり、それを現代のアイドルが歌う曲として表したのがアキハバラブである[2]
ゴー☆ホーム!
表題はモーニング娘。のオマージュ[7]
恋のレシピ
ディスコ系の音で、セクシャルな隠喩を多く含む歌詞が囁く様に歌われる[5]。坂本寛によると、渋谷系の流れの中でつくられたアキシブ系の曲で、筒美京平のサルソウル歌謡の影響が強く感じられるという[8]
編曲を担当したRAM RIDERは、「ノーナ・リーヴスの『LOVE TOGETHER』を過剰なまでに意識した」とツイートしており[9]、これに対し同バンドのボーカルである西寺郷太は「いいよー!」とツイートしている[10]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ momo-i quality〜ベスト オブ モモーイ〜 | 桃井はるこ | ORICON STYLE(ORICON STYLE)
  2. ^ a b c d 「new release close-up!8」『声優アニメディア 2006年8月号』 学習研究社 2006年8月1日 p.135
  3. ^ 『アニソンマガジン vol.4』 p.3
  4. ^ これは「曲を作る時、私はいつも戦っているわけです。頭の中で。例えば、サビを連呼したら?というアイディアが出てくる一方で、でもBメロで連呼してるからどっちかを抑えたほうがいい、というアイディアも出てくる。そうやって頭の中でいつも議論してて、『桃井クオリティ』に達したものだけお聞かせしてます。ジャゲットのビジュアルはその様子を表してるんですね。白と黒のモモーイが戦ってるという」[2]
  5. ^ a b c 『 声優&アニメソングミュージックガイド』pp.42-48
  6. ^ 「この曲は『通信』をテーマにした曲なんですが、通信って『通じる』『信じる』と書くじゃないですか。私はずっとインターネットを盲信してきて、みんながネットをやればすごくハッピーな世の中になると思っていたんです。ところがネットが普及しても、全然ハッピーじゃなかった。誰かと会ってる時に関係ない人とメールしてたり、それってすごい寂しいなぁと。もともとそんなシリアスな感じで作った曲だったんです」「でも、いろんな場所で歌うにつれ、通じ合い、信じ合えるかもしれないと思えるようになったんです。」「台湾の方が日本から来てくれた私のファンと一緒に、この曲ですごく楽しそうに盛り上がってくれて。そんな光景を見て、この曲は実は明るい曲なんじゃないかと解釈が変わった」「そこで今回のベスト盤では、思い切り明るく、バージョンもライブで歌ってるのと同じ長さで新録しました」[2]
  7. ^ 桑島由一 clearloversoul - 2006年10月
  8. ^ 『アニソンマガジン vol.1』 p.85
  9. ^ RAM_RIDERのツイート(18670241143848962)
  10. ^ Gota_NonaReevesのツイート(357151626760429568)

参考文献

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  • 「new release close-up!8」『声優アニメディア 2006年8月号』 学習研究社 2006年8月1日 p.135
  • 『声優&アニメソングミュージックガイド』<アスペクトムック> アスペクト 2006年7月15日 pp.42-48
  • 『アニソンマガジン vol.1』 <洋泉社MOOK> 洋泉社 2007年7月8日 p.85
  • 『アニソンマガジン vol.2』 <洋泉社MOOK> 洋泉社 2007年10月8日 pp.46-47
  • 『アニソンマガジン vol.4』 <洋泉社MOOK> 洋泉社 2008年4月8日 pp.2-8