LG杯世界棋王戦

韓国、日本、中国、台湾、米国、欧州の棋士による囲碁の国際棋戦

LG杯朝鮮日報棋王戦(LGはいちょうせんにっぽうきおうせん、LG배 조선일보기왕전)は、韓国日本中国台湾米国欧州の棋士による囲碁の国際棋戦。1996年に開始。前身の韓国国内棋戦だった棋王戦から発展した。当初はLG杯世界棋王戦だったが、第18回から現名称に。

  • 主催 朝鮮日報社
  • 主管 韓国棋院
  • 協賛 LGグループ
  • 優勝賞金 (第1期)2億ウォン、(6-17期)2億5千万ウォン、(18期-)3億ウォン、
  • 2015年には20回開催を記念して、新鋭挑戦者杯トーナメントを開催。

    出場選手

    編集
    • 第1回は、韓国14、日本8、中国6、台湾2、米国1の、31名が出場。
    • 第2-10回は、前回ベスト4、韓国8、日本5、中国4、台湾・米国・欧州各1の、24名。
    • 第11回からは、前回1、2位、韓国5、日本・中国3、台湾・米国・欧州各1、アマチュアも含めた国際統合予選による16名の、32名。
    • 第26回からは、24名。

    ルール

    編集

    日本ルールで実施される。持ち時間は各3時間。切れたら40秒5回。コミは第1-3回は5目半、第4回から6目半。対戦はトーナメント方式で、決勝戦は1-10期は5番勝負、11期から3番勝負。

    過去の優勝者と決勝戦

    編集

    (左が優勝者、カッコ内は準決勝)

    1. 1997年 李昌鎬(韓国) 3-0 劉昌赫(韓国)
    2. 1998年 王立誠(日本) 3-2 劉昌赫(韓国)
    3. 1999年 李昌鎬(韓国) 3-0 馬暁春(中国)
    4. 2000年 兪斌(中国) 3-1 劉昌赫(韓国)
    5. 2001年 李昌鎬(韓国) 3-2 李世乭(韓国)
    6. 2002年 劉昌赫(韓国) 3-2 曺薫鉉
    7. 2003年 李世乭(韓国) 3-1 李昌鎬(韓国)
    8. 2004年 李昌鎬(韓国) 3-1 睦鎮碩(韓国)
    9. 2005年 張栩(日本) 3-1 兪斌(中国)
    10. 2006年 古力(中国) 3-2 陳耀燁(中国)(古力-李世乭、陳耀燁-朴文尭)
    11. 2007年 周俊勲 (台湾)2-1 胡耀宇(中国)(周俊勲-趙漢乗、胡耀宇-洪旼杓
    12. 2008年 李世乭(韓国) 2-1 韓尚勲(韓国)(李世乭-胡耀宇、韓尚勲-温昭珍
    13. 2009年 古力(中国) 2-0 李世乭(韓国)(古力-李昌鎬、李世乭-朴永訓)
    14. 2010年 孔傑(中国) 2-0 李昌鎬(韓国)(孔傑-朴永訓、李昌鎬-朴文尭)
    15. 2011年 朴文尭(中国) 2-0 孔傑(中国)(朴文尭-王尭、孔傑-孟泰齢
    16. 2012年 江維傑(中国) 2-0 李昌鎬(韓国)(江維傑-金志錫、李昌鎬-謝赫
    17. 2013年 時越(中国) 2-0 元晟溱(韓国)(時越-姜東潤、元晟溱-崔哲瀚
    18. 2014年 柁嘉熹(中国) 2-1 周睿羊(中国)(柁嘉熹-李喆、周睿羊-陳耀燁)
    19. 2015年 朴廷桓(韓国) 2-1 金志錫(韓国)(朴廷桓-朴永訓、金志錫-崔哲瀚)
    20. 2016年 姜東潤(韓国) 2-1 朴永訓(韓国)(姜東潤-時越、朴永訓-柁嘉熹)
    21. 2017年 党毅飛(中国) 2-0 周睿羊(中国)(党毅飛 - 申眞諝、周睿羊 - 朴廷桓)
    22. 2018年 謝爾豪(中国) 2-1 井山裕太(日本)(謝爾豪 - 江維傑、井山裕太 - 柯潔
    23. 2019年 楊鼎新(中国) 2-1 時越(中国)(楊鼎新 - 申旻埈、時越 - 范廷鈺
    24. 2020年 申眞諝(韓国) 2-0 朴廷桓(韓国)(申眞諝 - 柯潔、朴廷桓 - 陶欣然
    25. 2021年 申旻埈(韓国) 2-1 柯潔(中国)
    26. 2022年 申眞諝(韓国) 2-0 楊鼎新(中国)
    27. 2023年 丁浩(中国)2-0 楊鼎新(中国)
    28. 2024年 申眞諝(韓国) 2-0 卞相壹(韓国)
    29. 2025年 卞相壹(韓国) 2–1 柯潔(中国)[1][2]

    過去の大会

    編集

    第1回

    編集

    1996年に開始。1回戦は6月25日、2回戦は6月27日に韓国各地で実施、3回戦は10月11日にニューヨーク、準決勝は12月18日、決勝戦は1997年3月17日-5月19日に行われた。

    劉昌赫(韓国) - 劉小光(中国)、依田紀基(日本) - 崔珪昞(韓国)、江鋳久(中国) - 柳時熏(日本)、陳臨新(中国) - 梁宰豪(韓国)、崔明勲(韓国) - 常昊(中国)、結城聡(日本) - 李聖宰(韓国)、趙治勲(日本) - 張秀英(韓国)
    • 2回戦 李昌鎬 - 聶衛平、小林覚 - 徐能旭、馬暁春 - 金東燁、金承俊 - 曹大元、劉昌赫 - 依田紀基、江鋳久 - 陳臨新、崔明勲 - 結城聡、曺薫鉉(韓国) - 趙治勲
    • 3回戦 李昌鎬 - 小林覚、馬暁春 - 金承俊、劉昌赫 - 江鋳久、崔明勲 - 曺薫鉉
    • 準決勝 李昌鎬 - 馬暁春、劉昌赫 - 崔明勲
    • 決勝戦 李昌鎬 3-0 劉昌赫

    第2回

    編集

    1997年に開始。1回戦は6月27日、2回戦は6月29日にソウル市で実施、3回戦は10月27日、準決勝は1998年2月5日、決勝戦は2月24日-3月22日にソウル市ロッテホテルで行われた。

    第3回

    編集

    1998年に開始。1回戦は6月16日、2回戦は6月18日に実施、3回戦は10月26日、準決勝は1999年1月13日、決勝戦は3月2日-5月10日にソウル市で行われた。

    第4回

    編集

    1999年に開始。1回戦は6月15日、2回戦は6月17日、3回戦は11月15日、準決勝は2000年2月10日、決勝戦は2月29日-5月10日にソウル市で行われた。

    第5回

    編集

    2000年6月に1-2回戦、11月に3回戦、2001年2月に準決勝、2月26、28日に決勝戦第1-2局、5月15-19日に第3-5局を行い、李昌鎬が2連敗後の3連勝で優勝した。

    第6回

    編集

    2001年6月に1-2回戦、10月に3回戦、2002年1月に準決勝、2月26、28日に決勝戦第1-2局、3月27-4月1日に第3-5局を行い、劉昌赫が優勝した。

    第7回

    編集

    2002年4-5月に1-2回戦、10月に3回戦、2003年2月に準決勝、2月25、27日に決勝戦第1-2局、3月25、27日に第3-4局を行い、李世乭が優勝した。

    第8回

    編集

    2003年6月に1-2回戦、10月に3回戦、2004年2月に準決勝、3月9、11日に決勝戦第1-2局、3月30、4月1日に第3-4局を行い、李昌鎬が4回目の優勝を果たした。

    第9回

    編集

    2004年5月に1-2回戦、10月に3回戦、2005年1月に準決勝、3月28、30日に決勝戦第1-2局を上海、4月18、20日に第3-4局をソウルで行い、張栩が25歳3ヶ月の日本棋士最年少記録での世界戦優勝を果たした。

    第25回

    編集

    2020年に開始。1回戦は6月1-3日、2回戦は6月5-8日、3回戦は11月9-11日、準決勝は11月11日、決勝戦は2021年2月1-4日に行われた。対局はインターネット対局で実施。

    朴廷桓(韓国) - 一力遼(日本)、洪基杓(韓国) - 李軒豪(中国)、楊鼎新(中国) - 偰玹準(韓国)、李東勲(韓国) - 孫喆(日本)、
    柯潔(中国) - 朴鍵昊(韓国)、申眞諝(韓国) - 范蘊若(中国)、元晟溱(韓国) - 許皓鋐(韓国)、辜梓豪(中国) - 金相天(韓国)、
    卞相壹(韓国) - 村川大介(日本)、趙晨宇(中国) - 崔精(韓国)、姜東潤(韓国) - 許家元(日本)、唐韋星(中国) - 金志錫(韓国)
    • 2回戦 申旻埈 - 丁浩、李泰賢 - 連笑、朴廷桓 - 洪基杓、楊鼎新 - 李東勲、柯潔 - 申眞諝、元晟溱 - 辜梓豪、卞相壹 - 趙晨宇、姜東潤 - 唐韋星
    • 3回戦 申旻埈 - 李泰賢、朴廷桓 - 楊鼎新、柯潔 - 元晟溱、卞相壹 - 姜東潤
    • 準決勝 申旻埈 - 朴廷桓、柯潔 - 卞相壹
    • 決勝戦 申旻埈 2-1 柯潔

    第26回

    編集

    2021年に開始。韓国13、中国7、日本3、台湾1の計24名が出場。1回戦は5月30-31日、2回戦は6月2日、3回戦は11月7-8日、準決勝は11月9-10日、決勝戦は2022年2月7-9日に行われた。対局はインターネット対局で実施。

    第27回

    編集

    2022年に開始。決勝三番勝負は2023年1月30日・2月1日に行われた。対局は準決勝まではインターネット対局、決勝はコロナ以降で初の対面で実施。

    準決勝以降の勝ち上がり
     
    準決勝決勝三番勝負
     
          
     
    11/15 オンライン
     
     
      丁浩九段
     
    1/30-2/1 北京
     
      姜東潤九段
     
      丁浩九段2
     
    11/16 オンライン
     
      楊鼎新九段0
     
      申眞諝九段
     
     
      楊鼎新九段
     

    第28回

    編集

    2023年5月に開会式・2回戦まで。12月準々決勝と準決勝。決勝三番勝負は2024年1月から2月に行われる予定。4年ぶりに全面対面対局で行う。

    準決勝以降の勝ち上がり
     
    準決勝決勝三番勝負
     
          
     
    12/13 ソウル
     
     
      羋昱廷九段
     
    1/29-31 ソウル
     
      卞相壹九段
     
      卞相壹九段0
     
    12/13 ソウル
     
      申眞諝九段2
     
      申眞諝九段
     
     
      柯潔九段
     

    第29回

    編集

    2024年5月に開会式・2回戦まで。9–10月準々決勝と準決勝。決勝三番勝負は2025年1月に行われた。

    第1局で中押勝ちした柯潔九段。しかし第2局ではアゲハマを本来入れるはずの蓋が開いていないことで2度警告で失格。反則負け。第3局でも同じ行為をしたことに柯潔が対局ボイコット。卞相壹九段が優勝した[3]。これに関連し中国囲棋協会は抗議している。[4]

    準決勝以降の勝ち上がり
     
    準決勝決勝三番勝負
     
          
     
    10/2 ソウル
     
     
      柯潔九段
     
    1/20–23 ソウル
     
      元晟湊九段
     
      柯潔九段1
     
    10/2 ソウル
     
      卞相壹九段0
     
      卞相壹九段
     
     
      李志賢九段
     

    エキジビジョン

    編集

    20周年記念新鋭挑戦者杯

    編集

    2015年4月に開催。出場者は1997年以降生まれの、韓国8名、中国・日本各4名の16名。優勝者はLG杯本戦出場権を得る。韓国出場者には院生2名もいた。

     
    1回戦準々決勝準決勝決勝
     
                  
     
     
     
     
    楊鼎新
     
     
     
    林志焃×
     
    楊鼎新
     
     
     
    六浦雄太×
     
    六浦雄太
     
     
     
    偰玹准×
     
    楊鼎新
     
     
     
    申旻埈×
     
    申旻埈
     
     
     
    謝弥豪×
     
    申旻埈
     
     
     
    呉侑珍×
     
    呉侑珍
     
     
     
    藤沢里菜×
     
    楊鼎新×
     
     
     
    卞相壹
     
    卞相壹
     
     
     
    黄雲嵩×
     
    卞相壹
     
     
     
    金明訓×
     
    金明訓
     
     
     
    一力遼×
     
    卞相壹
     
     
     
    許家元×
     
    許家元
     
     
     
    金基范×
     
    許家元
     
     
     
    李欽誠×
     
    李欽誠
     
     
    申眞諝×
     

    第21回LG杯世界棋王戦特別対局

    編集

    脚注

    編集
    1. ^ 'LG배 우승' 변상일 "찝찝하게 끝난 승부…커제 입장 이해돼"” (朝鮮語). 뉴시스 (2025年1月24日). 2025年1月25日閲覧。
    2. ^ [棋牌中国围棋协会拒绝韩国棋院的判决 柯洁退出第29届LG杯决赛]”. tv.cctv.com. 2025年1月23日閲覧。
    3. ^ 커제, LG배 결승 기권 "심판 개입 시기 문제"… 변상일 우승”. 朝鮮日報. 2025年1月23日閲覧。
    4. ^ 中国围棋协会:不接受本届LG杯第三局结果” (2025年1月23日). 2025年1月25日閲覧。

    外部リンク

    編集