Evolutionエボリューション。以前はNovell Evolution)は、GNOMEデスクトップ環境標準の個人情報管理ツールかつワークグループ管理ツールで、メールクライアントカレンダー、アドレス管理、タスク管理機能などを備えている。GNOME 2.8から正式にGNOMEの一部となった。ノベルスポンサーとなって開発が進められていた。ノベルがXimianを買収する2003年以前は、Ximian Evolutionと名乗っていた。

Evolution

Evolutionのメールクライアント機能


Evolutionのカレンダー機能
開発元 GNOME
リポジトリ ウィキデータを編集
対応言語 多言語
サポート状況 開発中
種別 Personal Information Manager
ライセンス GPL
公式サイト wiki.gnome.org/Apps/Evolution
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ユーザインタフェース及び機能は、Microsoft Outlookに似ている。異なる機能には、全てのメールでのフルテキストでのインデックス化や、"仮想フォルダ"機能などがある。

Windows版も提供されていた。

歴史

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Evolution 3.6

Ximian2000年にEvolutionを開発することを決めた。これは、その時Linuxに企業ユーザに必要な機能性と相互運用性を提供できるEメールクライアントがないと感じられていたことによる。Ximianは、企業向けソフトウェアがあればLinuxが企業環境に浸透すると考えていた。2001年12月にEvolution 1.0がリリースされ、有料のXimianのMicrosoft Exchangeコネクタープラグインも提供された。Evolution自体はフリーソフトウェアとしてスタートしたが、XimianのコネクターはXimianが収益を得られるようにプロプライエタリなソフトウェアであった[1]2003年8月のノベルによるXimianの取得後、これは変わった。ノベルは、ExchangeプラグインをフリーソフトウェアとしてEvolution 2.0の中に組み込むことを2004年5月に決めた[2]

2011年、ノベルはThe Attachmate Groupに取得された。これはノベルの以前のEvolution開発者をSUSEの下に移籍させた。2012年、SUSEは、Evolutionの開発への資金援助を停止することを決め、開発者を別部門に異動させた。この結果として、Red Hatに雇用される2人のみがフルタイムの開発者として残った[3]2013年の暮れ、Red Hatは開発を再び活性化させるためにさらなる開発者をプロジェクトに加えることを決めた。これは、Mozilla Thunderbirdの活発な開発が止み、Microsoft ExchangeをよくサポートするEメールクライアントが必要とされたためである[4]

主な機能

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関連項目

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外部リンク

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脚注

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  1. ^ Barr, Joe (3 December 2001). “Ximian Evolution 1.0 links Linux to Exchange”. The Register. 29 January 2013閲覧。
  2. ^ Novell Announces Evolution 2.0 and Release of Connector for Microsoft Exchange Server Under Open Source License”. Novell (11 May 2004). 29 January 2013閲覧。
  3. ^ Barnes, Matthew (19 September 2012). “What's New in Evolution 3.6”. evolution-list mailing list. GNOME. 29 January 2013閲覧。
  4. ^ Ruiz, Alberto. “Evolution needs your help!”. Silicon Island. 5 January 2014閲覧。