Cloud Foundry
Cloud Foundryは、オープンソースのPlatform as a Service(PaaS)ソフトウェアである。当初VMWare社が開発を行っていたが、その後EMC社とVMWare社によって設立されたPivotal Software社のガバナンスを経て、2014年12月、Pivotal、EMC、VMWare、IBM、HP、SAP、NTT、Fujitsu等が参加するCloud Foundry Foundationに移管された[1]。
開発元 | VMware |
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初版 | 2011 |
リポジトリ | |
プログラミング 言語 | Ruby、Go、Java |
種別 | Cloud computing |
ライセンス | Apache License 2.0 |
公式サイト |
cloudfoundry |
歴史
編集- 2011年4月12日 - VMwareが業界初のオープンなPlatform as a Service(PaaS)としてCloud Foundryの提供を開始
- 2012年12月6日 - VMwareとその親組織のEMCが、クラウドの開発プラットフォームとビッグデータに焦点を当てた新組織「Pivotal Initiative」を発表
- 2013年3月7日 - VMwareがCloud Foundryの開発をPivotalに移管
- 2013年6月6日 - Cloud Foundry V1のサービスを終了し、Cloud Foundry V2の立ち上げ計画を発表。V1とV2のAPI互換性はなく、主な変更点は新しいアーキテクチャとしてHerokuが開発したBuildpackを採用し、各種コンポーネントがGo言語で書き換えられ、アプリケーションはWardenというLinuxコンテナで動かすようになった。
- 2014年2月24日 - Pivotalは「Cloud Foundry Foundation」を設立してCloud Foundry開発のガバナンスを移管すると発表
- 2014年3月13日 - Diego開発プロジェクトがアプリケーションを実行するコンポーネントであるDEAを置き換え、Dockerなど複数環境に対応した実行環境に対応したDiegoの開発を開始
- 2014年12月9日 - 「Cloud Foundry Foundation」は非営利法人としての設立を正式に発表。開発プロジェクトはLinux Foundation Collaborative Projectとして、Linux Foundationの支援を受けると発表。発表時点ではEMC、IBM、VMWare、HP、SAPに加えて、日本の企業として、富士通、NTT、日立、東芝などの44の企業が参加。
- 2015年11月7日 - PivotalがCloud Foundryの有償ディストリビューションであるPivotal Cloud Foundry 1.6でDiegoを取り込み提供。
ソフトウェア
編集ソースコードのライセンスはApache License 2.0 となっており、コントリビューターはPivotal Software社の個人向けコントリビューターライセンスもしくは法人向けコントリビューターライセンスへの同意を求められる。
これらのライセンスは、著作権,特許権の利用と保護をPivotal Software社に与えるものとなっており、VMWare社が獲得してPivotal Software社へ移管されたSpring Frameworkと同様のモデルとなっている。
サポートされているランタイムやフレームワークは以下の通りである[3][4]。
言語 | ランタイム | フレームワーク |
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Java | Java 6, Java 7 | Spring Framework 3.1 |
Ruby | Ruby 1.8, Ruby 1.9, Ruby 2.0 | Rails, Sinatra |
Node.js | Node.js | |
Scala | Play 2.0, Lift | |
Go | Go | |
Python | Python | |
PHP | PHP |
Cloud Foundryは、VMware Fusion、Virtualbox、AWSで動作させることもできる[5]。
プラットフォーム
編集Cloud Foundryはオープンソースプロジェクトではあるが、Pivotal Software社によってCloud FoundryをAWS上にホストしたPivotal Web Servicesが提供されている。また、Cloud Foundryを使用して他の企業もPaaSを提供している。
- NTTコミュニケーションズのEnterprise Cloud 2.0 Cloud Foundry、およびCloud(n) PaaS
- CenturyLink Cloud[6]
- IBM Bluemix
- SAP Cloud Platform
- FJcloud
利用方法
編集
アプリケーションの開発者はcf
コマンドラインインタフェースを使用して環境構築を行う。アプリケーションをプラットフォームに配備する場合、cf push
コマンドを実行する。以下にコマンドの例を示す[7]。
cf push APP-NAME-1234 -i 2 -m 512M
このコマンドを実行すると、APP-NAME-1234
という名前のアプリケーションが、512MBのメモリサイズの2つのコンテナ上に配備される。
サービス
編集配備したアプリケーションは、サービスを使ってデータベースやファイルシステムなどの外部リソースにアクセスする。プラットフォームに事前に登録されているサービスはcf marketplace
コマンドで確認できる。利用するサービスはcf create-service
コマンドでサービスインスタンスを作成し、cf bind-service
コマンドを実行して外部リソースを利用するアプリケーションにバインドして利用する。Pivotal Web Servicesでは以下のようなサービスが利用できるが、その他のCloud Foundryを利用したPaaS事業者はそれぞれ独自のインテグレーションを行っている。
Service | Description |
---|---|
MySQL | オープンソースの RDBMS |
vFabric Postgres | PostgreSQLに基づくRDBMS |
MongoDB | スケーラブルなオープンソースのドキュメント指向データベース |
Redis | The open key-value data structure server |
RabbitMQ | Reliable, scalable, and portable messaging for applications |
関連項目
編集出典
編集- ^ Paul Maritz (2014年12月9日). “Governance By Contribution and the Cloud Foundry Foundation”. Pivotal Software, Inc.. 2015年11月13日閲覧。
- ^ Heller, Martin (2014年7月17日). “Review: Cloud Foundry brings power and polish to PaaS” (英語). InfoWorld. 2020年11月30日閲覧。
- ^ http://docs.cloudfoundry.org/buildpacks/
- ^ https://github.com/cloudfoundry-community/cf-docs-contrib/wiki/Buildpacks
- ^ http://docs.cloudfoundry.org/deploying/run-local.html
- ^ http://www.centurylinkcloud.com/products/services/platform-as-a-service
- ^ “Pushing an App | Cloud Foundry Docs”. docs.cloudfoundry.org. 2020年11月30日閲覧。