中国グランプリ(ちゅうごくグランプリ、中国GP, : Chinese Grand Prix, : 中國大獎賽)は、中国上海市上海インターナショナルサーキットで行われているF1レースである。

Chinese Grand Prix
上海インターナショナルサーキット
レース情報
周回 56
コース長 5.451 km (3.387 mi)
レース長 305.066 km (189.559 mi)
開催回数 17
初回 2004年
最多勝利
(ドライバー)
イギリスの旗 ルイス・ハミルトン (6)
最多勝利
(コンストラクター)
ドイツの旗 メルセデス (6)
最新開催(2024年):
ポールポジション オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
レッドブル-ホンダRBPT
1:33.660
決勝順位 1. オランダの旗 マックス・フェルスタッペン
レッドブル-ホンダRBPT
1:40:52.554
2. イギリスの旗 ランド・ノリス
マクラーレン-メルセデス
+13.773s
3. メキシコの旗 セルジオ・ペレス
レッドブル-ホンダRBPT
+19.160s
ファステストラップ スペインの旗 フェルナンド・アロンソ
アストンマーティンアラムコ-メルセデス
1:37.810

概要

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1990年代以前から珠海国際サーキットを開催地として中国グランプリを実現させるという話はたびたび挙がっており、1998年以降はシーズン前にFIAが発表した暫定カレンダーにおいても珠海における中国グランプリがしばしば名を連ねたが、中国グランプリの初開催は2004年に上海におけるものとなった[1]

上海での開催にあたって、上海インターナショナルサーキットが新たに建設され、2004年に完成した。サーキットの建設には実におよそ2億4000万ドルもの巨費が投じられた。これはそれ以前に作られた世界中のあらゆるサーキットの中でも建設費として最高額であるとされている。 2011年2月、開催契約が2017年まで延長されたと地元上海の上海日報が報じた[2]。2017年9月に開催契約が2020年まで延長された[3]

だが、2020年の新型コロナウイルス感染症の世界的流行の本格化により、2020年の開催は中止となり、翌2021年も最終的に中止となった。2022年は感染症対策による入国制限の問題をクリアできないとF1関係者は考えており[4]、それもあり、暫定カレンダーの段階で外されていた。ただ、契約期間としては終了している状況であったが、将来的に復帰する可能性があるとコメントされており、2021年11月6日、2025年まで中国グランプリを開催することが発表された[5]。これにより、契約上は2023年以降の開催が可能となり、同年の暫定カレンダーにも中国GPは記載されていたが[6]、中国への入国規制が緩和されていないことを理由に4年連続の中止を決定した[7]。その後、中国政府がゼロコロナ政策を大幅に緩和したためカレンダーへの復活が噂されたが、中止の決定は覆らなかった[8]

5年ぶりの開催となった2024年は、母国出身のドライバー周冠宇の存在もあってF1人気が高まったことで観客動員も増加して大成功を収め、同年12月に開催契約を2030年まで延長した[9]

おもな出来事

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2005年
ルノーマクラーレンの間でコンストラクターズチャンピオンを争う最終戦となったが、マクラーレンのファン・パブロ・モントーヤが外れた排水溝の蓋を踏んでリタイアするという災難に遭い、ルノーが初のコンストラクターズタイトルを獲得した。
2006年
予選で苦戦したミハエル・シューマッハが、決勝ではルノー勢をかわして優勝し、ポイントランキング首位のアロンソに並んだ。これが彼にとって最後の勝利(91勝目)となった。
2009年
レッドブルセバスチャン・ベッテルが優勝、マーク・ウェバーが2位となり、レッドブルがチーム初勝利を1-2フィニッシュで飾った。
2012年
メルセデスニコ・ロズベルグが初ポールポジションから初優勝を達成。メルセデスワークスにとっては1955年イタリアGP以来、実に57年ぶりの勝利となった。
2015年
トロ・ロッソマックス・フェルスタッペンが残り3周、ホームストレートでエンジンブローによりストップしたためセーフティカーが出動。マシン撤去に手間取ったためセーフティカーが走行したままレース終了となった[10]
2019年
F1世界選手権の通算1,000レース目として開催され、ルイス・ハミルトンが優勝し、メルセデスが1-2フィニッシュを飾った[11][12]
2020年
当初は4月19日に第4戦として開催される予定だったが、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により中止が決定[13]。以後2023年まで同感染症の影響により4年連続で開催が中止された。
2024年
5年ぶりに開催され、フェルスタッペンが中国GPを初めて制した[14]周冠宇2022年のデビュー以来お預けとなっていた母国グランプリ初凱旋を果たし、レース後にコース上で感極まって泣いた[15]

過去のレース結果

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決勝日 ラウンド サーキット 勝者 コンストラクター 結果
2004 09月26日 16 上海   ルーベンス・バリチェロ フェラーリ 詳細
2005 10月16日 19 上海   フェルナンド・アロンソ ルノー 詳細
2006 10月01日 16 上海   ミハエル・シューマッハ フェラーリ 詳細
2007 10月07日 16 上海   キミ・ライコネン フェラーリ 詳細
2008 10月19日 17 上海   ルイス・ハミルトン マクラーレン-メルセデス 詳細
2009 04月19日 3 上海   セバスチャン・ベッテル レッドブル-ルノー 詳細
2010 04月18日 4 上海   ジェンソン・バトン マクラーレン-メルセデス 詳細
2011 04月17日 3 上海   ルイス・ハミルトン マクラーレン-メルセデス 詳細
2012 04月15日 3 上海   ニコ・ロズベルグ メルセデス 詳細
2013 04月14日 3 上海   フェルナンド・アロンソ フェラーリ 詳細
2014 04月20日 4 上海   ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2015 04月12日 3 上海   ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2016 04月17日 3 上海   ニコ・ロズベルグ メルセデス 詳細
2017 04月09日 2 上海   ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2018 04月15日 3 上海   ダニエル・リカルド レッドブル-タグ・ホイヤー 詳細
2019 04月14日 3 上海   ルイス・ハミルトン メルセデス 詳細
2020
-
2023
新型コロナウイルス感染症の世界的流行により中止
2024 04月21日 5 上海   マックス・フェルスタッペン レッドブル-ホンダRBPT 詳細
出典: [16]

優勝回数

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ドライバー

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(2勝以上)

回数 ドライバー 優勝年
6   ルイス・ハミルトン 2008, 2011, 2014, 2015, 2017, 2019
2   フェルナンド・アロンソ 2005, 2013
  ニコ・ロズベルグ 2012, 2016
出典: [17]

コンストラクター

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(2勝以上)

回数 コンストラクター 優勝年
6   メルセデス 2012, 2014, 2015, 2016, 2017, 2019
4   フェラーリ 2004, 2006, 2007, 2013
3   マクラーレン 2008, 2010, 2011
  レッドブル 2009, 2018, 2024
出典: [18]

エンジン

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(2勝以上)

回数 メーカー 優勝年
9   メルセデス 2008, 2010, 2011, 2012, 2014, 2015, 2016, 2017, 2019
4   フェラーリ 2004, 2006, 2007, 2013
2   ルノー 2005, 2009
出典: [19]

脚注

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  1. ^ [1]
  2. ^ “Shanghai seals F1 deal for next 7 years”. 上海日报. (2011年2月17日). http://www.shanghaidaily.com/article/?id=463971&type=Sports 2011年2月17日閲覧。 
  3. ^ “F1中国GPの開催契約が2020年まで延長。2018年開催日は変更へ”. AUTOSPORTweb. (2017年9月29日). http://www.as-web.jp/f1/164986?all 2018年4月15日閲覧。 
  4. ^ F1中国GP、3年連続で開催断念の可能性高まる。2022年休催の場合、代替戦はイモラかwww.as-web.jp(2021年10月13日)2021年12月1日閲覧。
  5. ^ F1、上海での中国グランプリ開催契約を2025年まで延長formula1-data.com(2021年11月6日)2021年12月1日閲覧。
  6. ^ “2023年F1カレンダーが承認。3月5日開幕の史上最多24戦、日本GPは9月24日”. autosport web. (2022年9月21日). https://www.as-web.jp/f1/862552?all 2023年1月16日閲覧。 
  7. ^ “F1、2023年の中国GP開催断念を発表。新型コロナウイルスによる制限が緩和されず……しかし24戦開催を死守すべく、代替開催地を検討中”. motorsport.com. (2022年12月2日). https://jp.motorsport.com/f1/news/f1-confirms-cancellation-of-2023-chinese-grand-prix/10407178/ 2023年1月16日閲覧。 
  8. ^ “2023年F1《正式版》カレンダーとスプリント日程:史上最多23戦、日本GPは8年ぶり9月開催”. Formula1-Data. (2023年1月22日). https://formula1-data.com/article/2023-f1-calendar-confirmed-with-23-races-no-china-replacement 2023年1月22日閲覧。 
  9. ^ F1中国GP、2030年までの開催が決定。F1人気の高まりに伴い、5年間の契約延長”. autosport web (2024年12月7日). 2025年1月8日閲覧。
  10. ^ “ハミルトンがポール・トゥ・ウイン!”. ESPN F1. (2015年4月12日). http://ja.espnf1.com/china/motorsport/story/197149.html 2015年4月13日閲覧。 
  11. ^ “FIA、2019年のF1開催カレンダーを正式承認。全21戦”. motorsport.com. (2018年12月6日). https://jp.motorsport.com/f1/news/f1-2019-calendar-gets-final-approval-from-fia/4309369/ 2019年4月1日閲覧。 
  12. ^ “F1第3戦中国GP決勝:1000戦目の節目で、王者メルセデスが貫禄のワンツーフィニッシュ。レッドブル・ホンダはダブル入賞”. autosport web. (2019年4月15日). https://www.as-web.jp/f1/472128?all 2020年3月2日閲覧。 
  13. ^ 2020年シーズンのF1スケジュールが確定。トルコGPが復活、今季は全17戦の開催に”. autosport web (2020年8月25日). 2025年1月8日閲覧。
  14. ^ フェルスタッペンがF1中国GP初優勝。セーフティカー出動も2位に13秒以上の差「ペースや一貫性、すべてに満足」”. autosport web (2024年4月22日). 2025年1月8日閲覧。
  15. ^ 【SNS特集】F1中国GP:周冠宇、ようやく叶った母国凱旋で歓喜の涙。表彰台で「ランド・スパイク」炸裂”. autosport web (2024年4月24日). 2025年1月8日閲覧。
  16. ^ Grands Prix China (Wins)”. STATS F1. 2024年1月23日閲覧。
  17. ^ Grands Prix China (Wins/Drivers)”. STATS F1. 2024年1月23日閲覧。
  18. ^ Grands Prix China (Wins/Constructors)”. STATS F1. 2024年1月23日閲覧。
  19. ^ Grands Prix China (Wins/Engines)”. STATS F1. 2024年1月23日閲覧。

関連項目

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