2016年リオデジャネイロオリンピックのバレーボール競技

2016年リオデジャネイロオリンピックのバレーボール競技(2016ねんリオデジャネイロオリンピックのバレーボールきょうぎ)は、2016年8月6日 - 21日までブラジルリオデジャネイロで開催されたリオデジャネイロオリンピックバレーボール競技として行われた。

2016年リオデジャネイロオリンピック
開催国  ブラジルの旗 ブラジル
期間  2016年8月6日 - 21日
チーム数  インドア 男女各12 / ビーチ 男女各24
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インドアは男女ともジナシオ・ド・マラカナンジーニョで1日に最大6試合が開催される日程の中、設定時間内(1時間45分)に試合時間を収めること等を目的に、全76試合でテクニカルタイムアウトが非適用となった(各チーム1セットで2回までの30秒間のタイムアウトのみ適用)[1]。世界最終予選同様、チャレンジシステム(ビデオ判定)が採用された。男女インドアとも、予選を4位で通過したチームの優勝となった。

ビーチバレーの会場はコパカバーナ・アリーナ英語版

日程

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P 予選 Round of 16 ¼ 準々決勝 ½ 準決勝 B 3位決定戦 F 決勝
06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21
男子
インドア
P P P P P ¼ ½ B F
女子
インドア
P P P P P ¼ ½ B F
男子
ビーチ
P P P P P P ¼ ½ B F
女子
ビーチ
P P P P P P ¼ ½ B F

出場国

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大会は国際バレーボール連盟(FIVB)管轄の下で実施され、インドアは男女12か国ずつ[2]、ビーチバレーは男女24組ずつ[3](1カ国からは男女2組ずつまで)が参加する。インドアに関してはW杯の出場枠が1つ減り、逆に世界最終予選の出場枠が1つ増加した。

男子インドア

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予選 日程 開催国 出場枠 出場国 G
開催国 2009年10月2日   コペンハーゲン 1   ブラジル A
2015年ワールドカップ 2015年9月8日-23日   日本 2   アメリカ合衆国 A
  イタリア A
アフリカ予選 2016年1月7日-12日   ブラザヴィル 1   エジプト B
欧州予選 2016年1月5日-10日   ベルリン 1   ロシア B
南米予選 2015年10月9日-11日   マイケチア 1   アルゼンチン B
北中米予選 2016年1月8日-10日   エドモントン 1   キューバ B
アジア予選[注釈 1] 2016年5月28日-6月5日   東京 1   イラン B
世界最終予選(1) 3   ポーランド B
  フランス A
  カナダ A
世界最終予選(2) 2016年6月3日-5日   メキシコシティ 1   メキシコ A
合計 12

女子インドア

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予選 日程 開催国 出場枠 出場国 G
開催国 2009年10月2日   コペンハーゲン 1   ブラジル A
2015年ワールドカップ 2015年8月22日-9月6日   日本 2   中華人民共和国 B
  セルビア B
アフリカ予選 2016年2月12日-16日   ヤウンデ 1   カメルーン A
欧州予選 2016年1月4日-9日   アンカラ 1   ロシア A
南米予選 2016年1月6日-10日   バリローチェ 1   アルゼンチン A
北中米予選 2016年1月7日-9日   リンカーン 1   アメリカ合衆国 B
アジア予選[注釈 1] 2016年5月14日-22日   東京 1   日本 A
世界最終予選(1) 3   イタリア B
  オランダ B
  韓国 A
世界最終予選(2) 2016年5月20日-22日   サンフアン 1   プエルトリコ B
合計 12

[4] 

ビーチバレー

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予選 日程 開催国 出場枠 出場国
男子 女子
開催国 2009年10月2日   コペンハーゲン 2   ブラジル   ブラジル
2015年世界選手権 2015年6月26日-7月5日   オランダ 2   ブラジル   ブラジル
FIVB Beach Volleyball Olympic Ranking[5][6] 2016年6月12日   ローザンヌ 30   オランダ   アメリカ合衆国
  アメリカ合衆国   ドイツ
  オランダ   カナダ
  アメリカ合衆国   オランダ
  スペイン   オーストラリア
  ラトビア   イタリア
  ロシア   ドイツ
  イタリア   スペイン
  ポーランド   ポーランド
  イタリア   スイス
  オーストリア   カナダ
  ポーランド   スイス
  ドイツ   アメリカ合衆国
  カナダ   アルゼンチン
  メキシコ   中国
2014–2016 AVC Continental Cup 2016年4月-6月   ケアンズ 2   カタール   オーストラリア
2014–2016 CAVB Continental Cup   ケリビア/  アブジャ 2   チュニジア   エジプト
2014–2016 CEV Continental Cup   スタヴァンゲル 2   オーストリア   オランダ
2014–2016 CSV Continental Cup   サンティアゴ/  サンタフェ 2   チリ   ベネズエラ
2014–2016 NORCECA Continental Cup   グヮイマス 2   キューバ   コスタリカ
2016 FIVB Continental Cup 2016年7月6日-10日   ソチ 4   カナダ   チェコ
  ロシア   ロシア
合計 48 24 24

男子インドア概要

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グループステージ

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順位決定の基準は以下の通り。

  1. 勝利数
  2. 勝ち点「3-2-1ポイント制」。フルセットでの勝利2点・敗北1点、それ以外の勝利3点・敗北0点)
  3. セット率
  4. 得点率
  5. 直接対決の結果

グループA

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試合 Pts セット 得点
順位 チーム セット率 得点 失点 得点率
1   イタリア   4 1 12 13 5 2.600 432 375 1.152
2   カナダ 3 2 9 10 7 1.429 378 378 1.000
3   アメリカ合衆国   3 2 9 10 8 1.250 419 405 1.035
4   ブラジル(開催国)   3 2 9 11 9 1.222 467 442 1.057
5   フランス 2 3 6 8 9 0.889 386 367 1.052
6   メキシコ 0 5 0 1 15 0.067 283 398 0.711

グループB

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試合 Pts セット 得点
順位 チーム セット率 得点 失点 得点率
1   アルゼンチン 4 1 12 12 4 3.000 394 335 1.176
2   ポーランド 4 1 12 14 5 2.800 447 389 1.149
3   ロシア 4 1 11 13 6 2.167 432 367 1.177
4   イラン 2 3 7 8 9 0.889 389 392 0.992
5   エジプト 1 4 3 3 12 0.250 286 362 0.790
6   キューバ 0 5 0 1 15 0.067 300 403 0.744

決勝トーナメント

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決勝戦は2004年アテネオリンピックの決勝と同じ顔合わせとなった。2004年と同様にブラジルが制し、12年ぶりの優勝を果たした。

なお、アメリカのアベック銅メダル獲得は1992年バルセロナオリンピック以来である。

準々決勝 8/17準決勝 8/19決勝 8/21
          
18:00 A1×B4
  イタリア3
13:00
  イラン0
  イタリア3
14:00 A3×B2
  アメリカ合衆国2
  アメリカ合衆国3
13:15
  ポーランド0
  イタリア  0
10:00 A2×B3
  ブラジル  3
  カナダ0
22:15
  ロシア3
  ロシア0
22:15 A4×B1
  ブラジル3 3位決定戦 8/21
  ブラジル3
09:30
  アルゼンチン1
  アメリカ合衆国  3
  ロシア2

女子インドア概要

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グループステージ

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順位決定の基準は男子と同様。

グループA

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試合 Pts セット 得点
順位 チーム セット率 得点 失点 得点率
1   ブラジル(開催国) 5 0 15 15 0 MAX 377 272 1.386
2   ロシア 4 1 12 12 4 3.000 393 323 1.217
3   韓国 3 2 9 10 7 1.429 384 372 1.032
4   日本 2 3 6 7 9 0.778 347 364 0.953
5   アルゼンチン 1 4 2 3 14 0.214 319 407 0.784
6   カメルーン 0 5 1 2 15 0.133 328 410 0.800

グループB

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試合 Pts セット 得点
順位 チーム セット率 得点 失点 得点率
1   アメリカ合衆国 5 0 14 15 5 3.000 470 400 1.175
2   オランダ 4 1 11 14 7 2.000 455 425 1.071
3   セルビア 3 2 10 12 6 2.000 410 394 1.041
4   中国 2 3 7 9 9 1.000 398 389 1.023
5   イタリア 1 4 3 4 12 0.333 351 374 0.939
6   プエルトリコ 0 5 0 0 15 0.000 277 379 0.731

決勝トーナメント

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1位から3位は前年に行われたワールドカップと全く同じ順位となった。

中国開催の2008年北京オリンピックでは準決勝で中国に勝利したブラジルが金メダルを獲得したが、ブラジル開催の今大会では準々決勝でブラジルを破った中国が金メダルを獲得した。また、中国チーム監督の郎平は選手として1984年ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得したのに続いて、監督としても初めて金メダル獲得を果たした(1996年は中国、2008年はアメリカをそれぞれ率いたが、いずれも準優勝だった)。

準々決勝 8/16準決勝 8/18決勝 8/20
          
22:15 A1×B4
  ブラジル2
22:15
  中国3
  中国3
10:00 A3×B2
  オランダ1
  韓国1
22:15
  オランダ3
  中国  3
18:00 A2×B3
  セルビア  1
  ロシア0
13:00
  セルビア3
  セルビア3
14:00 A4×B1
  アメリカ合衆国2 3位決定戦 8/20
  日本0
13:00
  アメリカ合衆国3
  オランダ1
  アメリカ合衆国  3

ビーチバレー概要

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24チームを6つのグループに分けて、総当り戦を行う。各グループの上位2チームと、3位のチームから4チーム(※)、計16チームが決勝トーナメントに進出する(※3位のチームのうち、成績上位2チームのほか、残りの4チームによるプレーオフ勝者2チーム)。

男子

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  準決勝     決勝
                 
  C組3位   ルーポ & ニコライ (ITA) 2  
  E組1位   クラシルニコフ & セメノフ (RUS) 1    
      C組3位   ルーポ & ニコライ (ITA) 0
      A組2位   セルッチ & シュミット (BRA) 2
  A組2位   セルッチ & シュミット (BRA) 2    
  B組1位   ブロウエル & メウセン (NED) 1   3位決定戦
 
E組1位   クラシルニコフ & セメノフ (RUS) 0
  B組1位   ブロウエル & メウセン (NED) 2

女子

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  準決勝     決勝
                 
  A組1位   フランカ & アントゥネス (BRA) 0  
  D組1位   ルートビヒ & バルケンホルスト (GER) 2    
      D組1位   ルートビヒ & バルケンホルスト (GER) 2
      B組2位   ベドナルズク & セイシャス (BRA) 0
  C組1位   ジェニングス & ロス (USA) 0    
  B組2位   ベドナルズク & セイシャス (BRA) 2   3位決定戦
 
A組1位   フランカ & アントゥネス (BRA) 1
  C組1位   ジェニングス & ロス (USA) 2

競技結果

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種目
男子インドア
詳細
  ブラジル
ブルーノ・レゼンデ
エデル・カルボネラ
バラセ・デ・ソウザ
ウィリアム・アルホーナ
セルジオ・ドゥトラ・サントス
ルイス・フェリペ・フォンテレス
マウリシオ・ソウザ
ドグラス・ソウザ
ルーカス・サートカンプ
エバンドロ・グエッラ
リカルド・ルカレッリ・ソウザ
マウリシオ・シルバ
  イタリア
オレグ・アントノフ
エマヌエーレ・ビラレッリ
シモーネ・ブティ
マッシモ・コラーチ
シモーネ・ジャネッリ
オスマニー・ユアントレーナ
フィリッポ・ランザ
マッテオ・ピアノ
サルバトーレ・ロッシーニ
パスクアレ・ソッティーレ
ルカ・ベットーリ
イバン・ザイツェフ
  アメリカ合衆国
マット・アンダーソン
マイカ・クリステンソン
マックスウェル・ホルト
トーマス・ジェスキー
デビッド・リー
ウィリアム・プリディ
アーロン・ラッセル
テイラー・サンダー
エリック・ショージ
カウィカ・ショージ
デイビッド・スミス
マーフィー・トロイ
女子インドア
詳細
  中国
袁心玥
朱婷
楊方旭
龔翔宇
魏秋月
張常寧
劉暁彤
徐雲麗
惠若琪
林莉
丁霞
顔妮
  セルビア
ビアンカ・ブシャ
ヨバナ・ブラコチェビッチ
ボヤナ・ジブコビッチ
ティヤナ・マレセビッチ
ブランキツァ・ミハイロビッチ
マーヤ・オグニェノビッチ
ステファナ・ベリコビッチ
イェレナ・ニコリッチ
ヨバナ・ステバノビッチ
ミレーナ・ラシッチ
シルビヤ・ポポビッチ
ティヤナ・ボシュコビッチ
  アメリカ合衆国
アリーシャ・グラス
ケイラ・バンワース
コートニー・トンプソン
レイチェル・アダムズ
カーリー・ロイド
ジョーダン・ラーソン
ケリー・マーフィー
クリスタ・ハーモット
キンバリー・ヒル
フォルケ・アキンラデウォ
ケルシー・ロビンソン
カースタ・ロウ
男子ビーチ   ブラジル (BRA)
アリソン・セルッチ
ブルーノ・オスカー・シュミット
  イタリア (ITA)
ダニエーレ・ルーポ
パオロ・ニコライ
  オランダ (NED)
アレクサンダー・ブロウエル
ロバート・メウセン
女子ビーチ   ドイツ (GER)
ラウラ・ルートビヒ
キラ・バルケンホルスト
  ブラジル (BRA)
アガタ・ベドナルズク
バルバラ・セイシャス
  アメリカ合衆国 (USA)
ケリー・ウォルシュ・ジェニングス
エイプリル・ロス

国・地域別のメダル獲得数

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国・地域
1   ブラジル (BRA)(開催国) 2 1 0 3
2   中国 (CHN) 1 0 0 1
  ドイツ (GER) 1 0 0 1
4   イタリア (ITA) 0 2 0 2
5   セルビア (SRB) 0 1 0 1
6   アメリカ合衆国 (USA) 0 0 3 3
7   オランダ (NED) 0 0 1 1
合計 4 4 4 12

脚注

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  1. ^ 「テクニカルタイムアウト」を適用せず 第31回オリンピック競技大会(2016/リオデジャネイロ)男女バレーボール競技 - 日本バレーボール協会、2016年7月22日
  2. ^ Wayback Machine”. web.archive.org (2016年3月3日). 2020年9月3日閲覧。
  3. ^ Wayback Machine”. web.archive.org (2016年3月3日). 2020年9月3日閲覧。
  4. ^ Rio 2016 women’s volleyball pools unveiled FIVB
  5. ^ FIVB - Beach Volleyball Rankings”. web.archive.org (2016年6月21日). 2020年9月3日閲覧。
  6. ^ FIVB - Beach Volleyball Rankings”. web.archive.org (2016年7月7日). 2020年9月3日閲覧。

注釈

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  1. ^ a b アジア予選と世界最終予選は兼ねて行われる。世界最終予選結果において、アジア地区に所属するチームのうち最上位をアジア予選通過チームとして扱い、もしそのチームが3位以内にいた場合、そのチームを除いて上位3チームが世界最終予選通過チームとしてオリンピック出場権を獲得する。

外部リンク

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