2000年日本グランプリ (4輪)
2000年日本グランプリ(XXVI Fuji Television Japanese Grand Prix)は2000年F1世界選手権の第16戦として、2000年10月8日に鈴鹿サーキットで開催された。
レース詳細 | |||
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日程 | 2000年シーズン第16戦 | ||
決勝開催日 | 10月8日 | ||
正式名称 | XXVI Fuji Television Japanese Grand Prix | ||
開催地 |
鈴鹿サーキット 三重県鈴鹿市 | ||
コース長 | 5.859km | ||
レース距離 | 53周(310.527km) | ||
決勝日天候 | 曇り時々雨 | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | |||
タイム | 1'35.825 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | ミカ・ハッキネン | ||
タイム | 1'39.189(Lap 26) | ||
決勝順位 | |||
優勝 |
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2位 | |||
3位 |
概要
編集ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)がドライバーズチャンピオンに王手をかけて日本GPを迎えた。ランキング2位ミカ・ハッキネン(マクラーレン)とのポイント差は8点であり、このレースで10点差以上に広げればタイトルが決定する。
この年の日本GPは予選から決勝まで、このライバル両名の一騎討ちが演じられることになった。
予選
編集シューマッハとハッキネンは前年のポールタイム (1分37秒470) を約1.5秒短縮し、1分35秒台に突入して交互に最速タイムを塗り替えあった。セッション残り僅かでシューマッハが1分35秒825のスーパーラップを記録し、ハッキネンを1000分の9秒上回る。ハッキネンもタイムアップ寸前に最終アタックを行い、セクター1通過タイムでは1000分の2秒上回ったが、後半区間をまとめきれず2位に終わった。ふたりの差はコース上の距離にしてわずか45cmだった。
- 13時27分、シューマッハ(1回目) 1'36.094で1位
- 13時28分、ハッキネン(1回目) 1'36.168 (+0.074) で2位
- 13時42分、ハッキネン(2回目) 1'36.017 (-0.077) で1位
- 13時47分、シューマッハ(2回目) 1'35.908 (-0.109) で1位
- 13時52分、ハッキネン(3回目) 1'35.834 (-0.074) で1位
- 13時58分、シューマッハ(3回目) 1'35.825 (-0.009) で1位
- 13時59分、ハッキネン(4回目) 1'36.018 (+0.193)
順位 | No | ドライバー | チーム | タイム | 差 |
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1 | 3 | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ | 1'35.825 | |
2 | 1 | ミカ・ハッキネン | マクラーレン・メルセデス | 1'35.834 | +0.009 |
3 | 2 | デビッド・クルサード | マクラーレン・メルセデス | 1'36.236 | +0.411 |
4 | 4 | ルーベンス・バリチェロ | フェラーリ | 1'36.330 | +0.505 |
5 | 10 | ジェンソン・バトン | ウィリアムズ・BMW | 1'36.628 | +0.803 |
6 | 9 | ラルフ・シューマッハ | ウィリアムズ・BMW | 1'36.788 | +0.963 |
7 | 7 | エディ・アーバイン | ジャガー・コスワース | 1'36.899 | +1.074 |
8 | 5 | ハインツ=ハラルド・フレンツェン | ジョーダン・無限ホンダ | 1'37.243 | +1.418 |
9 | 22 | ジャック・ヴィルヌーヴ | BAR・ホンダ | 1'37.267 | +1.442 |
10 | 8 | ジョニー・ハーバート | ジャガー・コスワース | 1'37.329 | +1.504 |
11 | 12 | アレクサンダー・ヴルツ | ベネトン・プレイライフ | 1'37.348 | +1.523 |
12 | 11 | ジャンカルロ・フィジケラ | ベネトン・プレイライフ | 1'37.479 | +1.654 |
13 | 18 | ペドロ・デ・ラ・ロサ | アロウズ・スーパーテック | 1'37.652 | +1.827 |
14 | 19 | ヨス・フェルスタッペン | アロウズ・スーパーテック | 1'37.674 | +1.849 |
15 | 6 | ヤルノ・トゥルーリ | ジョーダン・無限ホンダ | 1'37.679 | +1.854 |
16 | 15 | ニック・ハイドフェルド | プロスト・プジョー | 1'38.141 | +2.316 |
17 | 14 | ジャン・アレジ | プロスト・プジョー | 1'38.209 | +2.384 |
18 | 23 | リカルド・ゾンタ | BAR・ホンダ | 1'38.269 | +2.444 |
19 | 17 | ミカ・サロ | ザウバー・ペトロナス | 1'38.490 | +2.665 |
20 | 16 | ペドロ・ディニス | ザウバー・ペトロナス | 1'38.576 | +2.751 |
21 | 20 | マルク・ジェネ | ミナルディ・フォンドメタル | 1'39.972 | +4.147 |
22 | 21 | ガストン・マッツァカーネ | ミナルディ・フォンドメタル | 1'40.462 | +4.637 |
決勝
編集10月8日の決勝日は曇り空で、時折小雨が降るコンディションだったが、全車ドライタイヤを装着してスターティンググリッドに並んだ。日本GPは3年連続してシューマッハとハッキネンのフロントロー対決となったが、ポールポジションのシューマッハは今回もスタートを失敗し、ハッキネンが1コーナーを制した。1周目の順位はハッキネン(マクラーレン)を先頭に、ミハエル・シューマッハ(フェラーリ)、クルサード(マクラーレン)、ラルフ・シューマッハ(ウィリアムズ)、アーバイン(ジャガー)、バリチェロ(フェラーリ)、ジェンソン・バトン(ウィリアムズ)、ハーバート(ジャガー)と続いた。逃げるハッキネンと追うシューマッハは2〜3秒の間隔を保ったまま周回を重ねる。3位クルサードはトップ2台のハイペースについていけず、チャンピオン候補同士のマッチレースとなった。
ハッキネンは21周目に1回目のピットインを行い、6.8秒の静止時間でコースに復帰。次の周にはシューマッハもピットインし、7.4秒の静止時間でハッキネンの後方に戻る。この給油作業でフェラーリチームは第2スティントを伸ばすため、多めの燃料を搭載した。
30周過ぎには雨の影響が出始め、ハッキネンとシューマッハの差が1秒前後にまで接近した。ハッキネンは37周目に2回目のピットインを行い、静止時間7.4秒でコースに復帰。しかし、湿った路面に温まっていないドライタイヤで走り出したためペースが上がらず、さらに周回遅れの処理にも手間取った。この間、シューマッハは燃料の軽い状態でタイムマージンを稼ぎ、3周後にピットイン。6.0秒で作業を終えピットレーン出口に差し掛かる頃、ハッキネンはまだ最終コーナーを立ち上がったばかりで、トップの順位が逆転した。
その後、シューマッハはハッキネンとの差を安全圏に広げてチェッカーフラッグを受け、1997年以来となる日本GP3勝目を達成。同時に、1994年・1995年に続く自身3度目の、フェラーリ移籍5年目にして初のドライバーズタイトルを獲得した。フェラーリドライバーのチャンピオン獲得は1979年のジョディ・シェクター以来21年ぶりとなった。ゴール直後、シューマッハはステアリングを叩いて絶叫し、表彰式ではチーム代表のジャン・トッドと抱き合って喜びを顕わにした。敗れたハッキネンはファン・マヌエル・ファンジオ以来の3連覇を逃したが、シューマッハの勝利を祝福した。
3位クルサード、4位バリチェロに続き、鈴鹿初挑戦となる新人バトンが5位を獲得。F1第3期活動初年度のホンダエンジンでは、ヴィルヌーヴ(B・A・R)がジャガー勢とのバトルを制して6位に入賞した。
順位 | No | ドライバー | チーム | 周回 | タイム | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | ミハエル・シューマッハ | フェラーリ | 53 | 1:29'53.435 | 1 | 10 |
2 | 1 | ミカ・ハッキネン | マクラーレン・メルセデス | 53 | +1.837 | 2 | 6 |
3 | 2 | デビッド・クルサード | マクラーレン・メルセデス | 53 | +1'09.914 | 3 | 4 |
4 | 4 | ルーベンス・バリチェロ | フェラーリ | 53 | +1'19.191 | 4 | 3 |
5 | 10 | ジェンソン・バトン | ウィリアムズ・BMW | 53 | +1'25.694 | 5 | 2 |
6 | 22 | ジャック・ヴィルヌーヴ | BAR・ホンダ | 52 | +1 Lap | 9 | 1 |
7 | 8 | ジョニー・ハーバート | ジャガー・コスワース | 52 | +1 Lap | 10 | |
8 | 7 | エディ・アーバイン | ジャガー・コスワース | 52 | +1 Lap | 7 | |
9 | 23 | リカルド・ゾンタ | BAR・ホンダ | 52 | +1 Lap | 18 | |
10 | 17 | ミカ・サロ | ザウバー・ペトロナス | 52 | +1 Lap | 19 | |
11 | 16 | ペドロ・ディニス | ザウバー・ペトロナス | 52 | +1 Lap | 20 | |
12 | 18 | ペドロ・デ・ラ・ロサ | アロウズ・スーパーテック | 52 | +1 Lap | 13 | |
13 | 6 | ヤルノ・トゥルーリ | ジョーダン・無限ホンダ | 52 | +1 Lap | 15 | |
14 | 11 | ジャンカルロ・フィジケラ | ベネトン・プレイライフ | 52 | +1 Lap | 12 | |
15 | 21 | ガストン・マッツァカーネ | ミナルディ・フォンドメタル | 51 | +2 Laps | 22 | |
リタイア | 20 | マルク・ジェネ | ミナルディ・フォンドメタル | 46 | エンジン | 21 | |
リタイア | 9 | ラルフ・シューマッハ | ウィリアムズ・BMW | 41 | スピン | 6 | |
リタイア | 15 | ニック・ハイドフェルド | プロスト・プジョー | 41 | サスペンション | 16 | |
リタイア | 12 | アレクサンダー・ヴルツ | ベネトン・プレイライフ | 37 | スピン | 11 | |
リタイア | 5 | ハインツ=ハラルド・フレンツェン | ジョーダン・無限ホンダ | 29 | ハイドロリック | 8 | |
リタイア | 14 | ジャン・アレジ | プロスト・プジョー | 19 | エンジン | 17 | |
リタイア | 19 | ヨス・フェルスタッペン | アロウズ・スーパーテック | 9 | 電気系 | 14 |
- ファステストラップ - ミカ・ハッキネン 1'39.189 (LAP26)
第16戦終了時点でのランキング
編集- 太字は理論上ワールドチャンピオンの可能性あり
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- 注:ドライバー、コンストラクター共にトップ5のみ表示。
外部リンク
編集- 2000 Japanese Grand Prix - Formula1.com(公式リザルト)
前戦 2000年アメリカグランプリ |
FIA F1世界選手権 2000年シーズン |
次戦 2000年マレーシアグランプリ |
前回開催 1999年日本グランプリ |
日本グランプリ | 次回開催 2001年日本グランプリ |