1982年の世界耐久選手権
1982年の世界耐久選手権 | |||
前年: | 1981 | 翌年: | 1983 |
1982年の世界耐久選手権は、FIAスポーツカー世界選手権の30年目のシーズン。1982年4月18日にイタリアのモンツァで開幕し、10月17日にイギリスのブランズハッチで閉幕するまで、全8戦が行われた[1]。ドライバーズタイトルは8戦、マニファクチャラーズタイトルは5戦で争われた。参加車両はグループCスポーツカー、グループB GTカー、グループ6の2シーター、グループ5のスペシャルプロダクツカー、グループ4GTカー、グループ3GTカー、グループ2ツーリングカー、IMSA規定のGTX、GTO、GTUカーの各クラス。マニファクチャラーズタイトルはグループCとグループBのみに懸けられた。
開催スケジュール
編集ラウンド | レース | サーキット | 開催日 |
---|---|---|---|
1 | トロフェオ・フィリッポ・カラッチオーロ (1000km) | モンツァ・サーキット | 4月18日 |
2 | ペース・ペトロリウム6時間 | シルバーストン・サーキット | 5月16日 |
3 | ルドルフ・カラッチオーラ・ヴァンダープレイス1000Km | ニュルブルクリンク | 5月30日 |
4 | ル・マン24時間レース | サルト・サーキット | 6月19日 6月20日 |
5 | トロフィー・ダイナースクラブ1000Km | スパ・フランコルシャン | 9月5日 |
6 | トロフェオ・バンカ・トスカーナ 1000Km† | ムジェロ・サーキット | 9月19日 |
7 | WECイン・ジャパン (6時間)† | 富士スピードウェイ | 10月3日 |
8 | シェル・オイル1000Km† | ブランズ・ハッチ | 10月17日 |
† - ドライバーズタイトルのみ。
シーズン結果
編集ラウンド | サーキット | 優勝チーム 優勝車両 |
ポールポジション | レポート |
---|---|---|---|---|
優勝ドライバー | ||||
1 | モンツァ | オートモビルズ・ジャン・ロンドー ロンドー・M382 フォード/173周 |
1分39秒91 / ランチア・LC1 |
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アンリ・ペスカロロ ジョルジオ・フランシア | ||||
2 | シルバーストン | マルティーニ・レーシング ランチア・LC1/240周 |
ジャッキー・イクス 1分16秒91 / ポルシェ・956 |
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ミケーレ・アルボレート リカルド・パトレーゼ | ||||
3 | ニュルブルクリンク | マルティーニ・レーシング ランチア・LC1/44周 |
7分16秒57 / フォード・C100 |
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ミケーレ・アルボレート リカルド・パトレーゼ テオ・ファビ | ||||
4 | ル・サルト | ロスマンズ・ポルシェ ポルシェ・956/359周 |
ジャッキー・イクス 3分28秒40 / ポルシェ・956 |
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ジャッキー・イクス デレック・ベル | ||||
5 | スパ・フランコルシャン | ロスマンズ・ポルシェ ポルシェ・956/144周 |
ジャッキー・イクス 2分15秒12 / ポルシェ・956 |
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ジャッキー・イクス ヨッヘン・マス | ||||
6 | ムジェロ | マルティーニ・レーシング ランチア・LC1/191周 |
1分45秒29 / ランチア・LC1 |
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ピエルカルロ・ギンザーニ ミケーレ・アルボレート | ||||
7 | 富士 | ロスマンズ・ポルシェ ポルシェ・956/260周 |
ジャッキー・イクス 1分12秒45 / ポルシェ・956 |
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ジャッキー・イクス ヨッヘン・マス | ||||
8 | ブランズ・ハッチ | ロスマンズ・ポルシェ ポルシェ・956/211周 |
1分27秒50 / フォード・C100 |
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ジャッキー・イクス ヨッヘン・マス |
ランキング
編集ドライバーズランキング
編集ドライバーズポイントはクラスにかかわらず、各レースでの上位10名に対して20-15-12-10-8-6-4-3-2-1ポイントが与えられた。また、以下の通りのボーナスポイントが与えられた。
- 0ポイント:カテゴリー I (グループC、排気量2000ccを超えるグループ5、排気量2000ccを超えるIMSA GTX)
- 1ポイント:カテゴリー II (排気量2000ccを超えるグループB、排気量2000cc以下のグループ6、排気量2000cc以下のグループ5、排気量2000cc以上のグループ4、IMSA GTO)
- 2ポイント:カテゴリー III (IMSA GTU、排気量2000cc以上のグループ2、排気量2000cc以上のグループ3)
- 3ポイント:カテゴリー IV (排気量2000cc以下のグループB、排気量2000cc以下のグループ4、排気量2000cc以下のグループ2、排気量2000cc以下のグループ3)[1]
各ドライバーはベスト6戦のみのポイントがカウントされた[1]。レースの間に車両を変更したドライバーにはポイントが与えられない。また、その車両の最低30%をドライブしなければポイントは与えられない[2]。
ロスマンズ・ポルシェのポルシェ・956をドライブしたベルギー人ドライバーのジャッキー・イクスがタイトルを獲得した[1]。
順位 [3] | ドライバー [3] | 車両 | Mon [3] | Sil [3] | Nur [3] | Le M [3] | Spa [3] | Mug [3] | Fuj [3] | Br H [3] | ポイント [3] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ジャッキー・イクス | ポルシェ・956 | - | 15 | - | 20 | 20 | - | 20 | 20 | 95 |
2 | リカルド・パトレーゼ | ランチア・LC1 | - | 21 | 21 | - | 13 | - | 16 | 16 | 87 |
3 | デレック・ベル | ポルシェ・956 | - | 15 | - | 20 | 15 | - | - | 20 | 70 |
4 | テオ・ファビ | ランチア・LC1 | - | - | 21 | - | 13 | - | 16 | 16 | 66 |
5 | ミケーレ・アルボレート | ランチア・LC1 | - | 21 | 21 | - | - | 21 | - | - | 63 |
6 | アンリ・ペスカロロ | ロンドー・M382 フォード & ポルシェ・936C | 20 | 8 | 15 | - | 3 | 12 | - | 3 | 61 |
7 | ヨッヘン・マス | ポルシェ・956 | - | - | - | 15 | 20 | - | 20 | - | 55 |
8 | ジョルジオ・フランシア | ロンドー・M382 フォード & オゼッラ PA9 BMW | 20 | 11 | - | - | 7 | 11 | - | - | 49 |
9 | ロルフ・シュトメレン | ポルシェ・935 K3 & ロンドー・M382 フォード | 15 | - | 15 | - | - | - | - | - | 30 |
= | バーン・シュパン | ポルシェ・956 | - | - | - | 15 | 15 | - | - | - | 30 |
11 | ジャン=ミシェル・マーティン | ポルシェ・936C | - | 12 | - | - | 10 | - | - | - | 22 |
= | フィリップ・マーティン | ポルシェ・936C | - | 12 | - | - | 10 | - | - | - | 22 |
= | ジョン・フィッツパトリック | ポルシェ・935 K4 | - | - | - | 10 | - | - | - | 12 | 22 |
= | デヴィッド・ホッブス | ポルシェ・935 K4 | - | - | - | 10 | - | - | - | 12 | 22 |
15 | ピエルカルロ・ギンザーニ | ランチア・LC1 | - | - | - | - | - | 21 | - | - | 21 |
16 | ルイージ・モレッチ | オゼッラ PA9 BMW | - | - | - | - | 7 | 11 | - | - | 18 |
17 | ハンス・ヘイヤー | ポルシェ・936C & ザウバー C6 フォード | - | - | - | - | 2 | 12 | - | 3 | 17 |
18 | コラード・ファビ | ランチア・LC1 | - | - | - | - | - | 16 | - | - | 16 |
= | アレッサンドロ・ナニーニ | ランチア・LC1 | - | - | - | - | - | 16 | - | - | 16 |
= | ゴードン・スパイス | ロンドー・M382 フォード | - | 8 | - | - | 8 | - | - | - | 16 |
総計125名がドライバーズポイントを獲得した[1]。
マニファクチャラーズランキング
編集マニファクチャラーズポイントはグループCおよびグループB車両の上位10台のみに、20-15-12-10-8-6-4-3-2-1ポイントが与えられた。各マニファクチャラー最上位の車両のみにポイントが与えられ、ベスト4戦のポイントのみがカウントされた[1]。
順位 | マニファクチャラー [4] | Rd 1 | Rd 2 | Rd 3 | Rd 4 | Rd 5 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ポルシェ | 20 | 15 | 20 | 20 | 75 | |
2 | フォード - ロンドー | 20 | 12 | 20 | (8) | 10 | 62 |
3 | アストンマーティン-ニムロッド | 10 | 10 | 4 | 24 | ||
4 | プジョー - WM | 15 | 6 | 21 | |||
5 | フォード | 8 | 2 | 10 | |||
6 | フォード - ザウバー | 4 | 6 | 10 | |||
7 | フォード - ローラ | 3 | 3 | ||||
8 | フォード - クーガー | 1 | 1 |
注:FIAはエンジンとシャシーの組み合わせをマニファクチャラーと見なした。同一のエンジンを搭載する異なったシャシーは、それぞれ個別の「マニファクチャラー」としてポイントが与えられた[5]。
参加車両
編集参照
編集外部リンク
編集- 1982 World Endurance Championship - race results
- 1982 World Endurance Championship - images Retrieved from www.racingsportscars.com on 18 September 2009