1979 FIFAワールドユース選手権

1979 FIFAワールドユース選手権: 1979 FIFA World Youth Championship)は、1979年昭和54年)8月25日から9月7日にかけて、日本で開催された2回目のFIFAワールドユース選手権である。別名'79ワールドユースサッカー東京大宮横浜神戸の4都市で合計32試合が行われた。決勝は国立霞ヶ丘競技場で行われ、アルゼンチンが初優勝を果たした。また、MVPにあたるゴールデンボールにディエゴ・マラドーナが選ばれた。

1979 FIFAワールドユース選手権
大会概要
開催国 日本の旗 日本
日程 1979年昭和54年)8月25日 - 9月7日
チーム数 16 (6連盟)
開催地数(4都市)
大会結果
優勝 アルゼンチンの旗 アルゼンチン (1回目)
準優勝 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
3位 ウルグアイの旗 ウルグアイ
4位 ポーランドの旗 ポーランド
大会統計
試合数 32試合
ゴール数 83点
(1試合平均 2.59点)
総入場者数 454,500人
(1試合平均 14,203人)
得点王 アルゼンチンの旗 ラモン・ディアス(8点)
最優秀選手 アルゼンチンの旗 ディエゴ・マラドーナ
 < 19771981

概要

編集

大会はマラドーナ擁するアルゼンチンが圧倒的な強さで優勝して幕を下ろした。アルゼンチンはFIFAワールドカップ・アルゼンチン大会で同国を初優勝に導いたセサル・ルイス・メノッティがユース代表の監督も務め、マラドーナ以外にも、ラモン・ディアスらのタレントを擁し、技巧的なパスワークと圧倒的な攻撃力で大会を席巻し日本のサッカーファンの人気を集めた。

日本は地元開催という事もあって松本育夫監督の厳しい指導の下、海外遠征や長期合宿を繰り返し大会に挑んだが、0勝2分1敗でグループリーグ敗退に終わっている。

出場国

編集
大陸連盟 出場
枠数
予選大会 予選順位 出場国・地域 出場回数
AFC 1+2 開催国   日本 初出場
AFCユース選手権 1位   韓国 初出場
5位   インドネシア[1] 初出場
CAF 2 アフリカユース選手権 1位   アルジェリア 初出場
2位   ギニア 初出場
CONCACAF 2 CONCACAFユーストーナメント 1位   メキシコ 2大会連続2回目
2位   カナダ 初出場
CONMEBOL 3 南米ユース選手権 1位   ウルグアイ 2大会連続2回目
2位   アルゼンチン 初出場
3位   パラグアイ[2] 2大会連続2回目
UEFA 6 UEFAジュニアトーナメント 1位   ソビエト連邦 2大会連続2回目
2位   ユーゴスラビア 初出場
3位   ポーランド 初出場
5位   スペイン 2大会連続2回目
5位   ハンガリー 2大会連続2回目
5位   ポルトガル 初出場

会場一覧

編集
都市 スタジアム名
東京 国立霞ヶ丘競技場
大宮 埼玉県営大宮公園サッカー場
横浜 三ツ沢公園球技場
神戸 神戸市立中央球技場

結果

編集

グループリーグ

編集

グループ A

編集

チーム







1   スペイン 4 3 2 0 1 3 2 +1
2   アルジェリア 4 3 1 2 0 2 1 +1
3   メキシコ 2 3 0 2 1 3 4 -1
4   日本 2 3 0 2 1 1 2 -1

すべて現地時刻


メキシコ   1 - 1   アルジェリア
エルナンデス   24分 レポート ヤイ   67分
国立霞ヶ丘競技場東京
観客数: 30,000人

1979年8月25日
19:00
日本   0 - 1   スペイン
レポート スニガ   51分
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 30,000人

1979年8月27日
16:20
スペイン   2 - 1   メキシコ
ピチャルド   8分
ガイル   74分
レポート ディアス   56分
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 28,000人

1979年8月27日
19:05
アルジェリア   0 - 0   日本
レポート
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 32,000人

1979年8月29日
16:20
スペイン   0 - 1   アルジェリア
レポート ベンジャバラー   15分
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 20,000人

1979年8月29日
19:00
日本   1 - 1   メキシコ
水沼貴史   58分 レポート ロメロ   69分
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 38,000人

グループ B

編集

チーム







1   アルゼンチン 6 3 3 0 0 10 1 +9
2   ポーランド 4 3 2 0 1 9 4 +5
3   ユーゴスラビア 2 3 1 0 2 5 3 +2
4   インドネシア 0 3 0 0 3 0 16 -16

すべて現地時刻


1979年8月26日
16:20
ポーランド   2 - 0   ユーゴスラビア
パワシュ   49分
フランコフスキ   76分
レポート

1979年8月26日
19:00
アルゼンチン   5 - 0   インドネシア
ディアス   10分23分25分
マラドーナ   19分39分
レポート
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 15,500人

1979年8月28日
16:20
ユーゴスラビア   0 - 1   アルゼンチン
レポート エスクデロ   55分
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 9,500人

1979年8月28日
19:00
インドネシア   0 - 6   ポーランド
レポート パワシュ   11分37分
ヤニェツ   12分
バラン   22分31分
ブダ   73分
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 9,000人

1979年8月30日
16:20
ポーランド   1 - 4   アルゼンチン
パワシュ   27分 レポート マラドーナ   7分
カルデロン   23分70分
シモン   35分
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 12.500人

1979年8月30日
19:00
ユーゴスラビア   5 - 0   インドネシア
スマイッチ   11分77分
ミロサヴリェヴィッチ   19分63分
ムリナリッチ   73分
レポート
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 7,500人

グループ C

編集

チーム







1   パラグアイ 4 3 2 0 1 6 1 +5
2   ポルトガル 3 3 1 1 1 2 3 -1
3   韓国 3 3 1 1 1 1 3 -2
4   カナダ 2 3 1 0 2 3 5 -2

すべて現地時刻


1979年8月25日
16:20
カナダ   3 - 1   ポルトガル
セゴタ   7分66分
ナジィ   79分
レポート グリロ   46分
神戸市立中央球技場神戸
観客数: 10,000人

1979年8月25日
19:00
パラグアイ   3 - 0   韓国
ロメロ   5分
カバニャス   70分74分
レポート
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 13,000人

1979年8月27日
16:20
ポルトガル   1 - 0   パラグアイ
フェレイラ   23分 レポート
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 5,000人

1979年8月27日
19:00
韓国   1 - 0   カナダ
李泰昊   63分 レポート
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 5,000人

1979年8月29日
16:20
カナダ   0 - 3   パラグアイ
レポート ロメロ   37分58分
イサシ   40分
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 7,500人

1979年8月29日
19:00
ポルトガル   0 - 0   韓国
レポート
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 7,500人

グループ D

編集

チーム







1   ウルグアイ 6 3 3 0 0 8 0 +8
2   ソビエト連邦 4 3 2 0 1 8 2 +6
3   ハンガリー 2 3 1 0 2 3 7 -4
4   ギニア 0 3 0 0 3 0 10 -10

すべて現地時刻


1979年8月26日
16:20
ソビエト連邦   5 - 1   ハンガリー
ポノマレフ   24分
スツカショフ   41分
ザヴァロフ   57分
タラン   71分78分
レポート カルドシュ   9分
三ツ沢公園球技場横浜
観客数: 7,000人

1979年8月26日
19:00
ウルグアイ   5 - 0   ギニア
モリナ   7分
レベレス   22分74分
パス   53分
バルガス   76分
レポート
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 8,000人

1979年8月28日
16:20
ハンガリー   0 - 2   ウルグアイ
レポート バルガス   23分
パス   35分
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 4,000人

1979年8月28日
19:00
ギニア   0 - 3   ソビエト連邦
レポート オレフィレンコ   6分
ミハレフスキー   59分
ラデンコ   80分
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 4,000人

1979年8月30日
16:20
ソビエト連邦   0 - 1   ウルグアイ
レポート マルティネス   66分
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 5,000人

1979年8月30日
19:00
ハンガリー   2 - 0   ギニア
セゲシュヴァーリ   17分
ケレペツキ   80分
レポート
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 5,000人

決勝トーナメント

編集
 
準々決勝準決勝決勝
 
          
 
9月2日 - 大宮
 
 
  スペイン0 (3)
 
9月4日 - 神戸
 
  ポーランド (PK)0 (4)
 
  ポーランド0
 
9月2日 - 神戸
 
  ソビエト連邦1
 
  パラグアイ2 (5)
 
9月7日 - 東京
 
  ソビエト連邦 (PK)2 (6)
 
  ソビエト連邦1
 
9月2日 - 東京
 
  アルゼンチン3
 
  アルゼンチン5
 
9月4日 - 東京
 
  アルジェリア0
 
  アルゼンチン2
 
9月2日 - 横浜
 
  ウルグアイ0 3位決定戦
 
  ウルグアイ (aet)1
 
9月6日 - 東京
 
  ポルトガル0
 
  ポーランド1 (3)
 
 
  ウルグアイ (PK)1 (5)
 

すべて現地時刻

準々決勝

編集

1979年9月2日
19:00
スペイン   0 - 0
(延長)
  ポーランド
レポート
  PK戦  
3 - 4
埼玉県営大宮公園サッカー場(大宮)
観客数: 10,000人

1979年9月2日
19:00
パラグアイ   2 - 2
(延長)
  ソビエト連邦
ロメロ   7分
アチュカーロ   22分
レポート ドゥマンスキ   3分
ポノマレフ   70分
  PK戦  
5 - 6
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 8,500人

1979年9月2日
19:00
アルゼンチン   5 - 0   アルジェリア
マラドーナ   25分
カルデロン   34分
ディアス   39分51分66分
レポート
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 20,000人

1979年9月2日
19:00
ウルグアイ   1 - 0
(延長)
  ポルトガル
パス   94分 レポート
三ツ沢公園球技場(横浜)
観客数: 4,000人

準決勝

編集

1979年9月4日
19:00
ポーランド   0 - 1   ソビエト連邦
レポート ポノマレフ   50分
神戸市立中央球技場(神戸)
観客数: 5,000人

1979年9月4日
19:00
アルゼンチン   2 - 0   ウルグアイ
ディアス   52分
マラドーナ   74分
レポート
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 20,000人

3位決定戦

編集

1979年9月6日
19:00
ポーランド   1 - 1
(延長)
  ウルグアイ
パワシュ   26分 レポート パス   9分
  PK戦  
3 - 5
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 8,000人

決勝

編集

1979年9月7日
19:00
ソビエト連邦   1 - 3   アルゼンチン
ポノマレフ   52分 レポート アルベス   68分
ディアス   71分
マラドーナ   76分
国立霞ヶ丘競技場(東京)
観客数: 52,000人

優勝国

編集
 1979 FIFAワールドユース選手権優勝国 
 
アルゼンチン
初優勝

得点ランキング

編集
順位 選手名 得点数
1   ラモン・ディアス 8
2   ディエゴ・マラドーナ 6
3   アンジェイ・パワシュ 5
4   フリオ・セサル・ロメロ 4
  イーゴリ・ポノマレフ
  ルベン・パス

表彰

編集
受賞選手・チーム 備考
ゴールデンボール(大会MVP)   ディエゴ・マラドーナ 優勝
シルバーボール   フリオ・セサル・ロメロ ベスト8
ブロンズボール   ラモン・ディアス 優勝
ゴールデンシューズ(得点王)   ラモン・ディアス 8得点
シルバーシューズ   ディエゴ・マラドーナ 6得点
ブロンズシューズ   アンジェイ・パワシュ 5得点
フェアプレー賞   ポーランド 1回目

脚注

編集
  1. ^ AFCユース選手権1978で2位のイラク、同3位の北朝鮮クウェートが出場を辞退したため、同グループA・2位のインドネシアが繰り上げで出場。[1]
  2. ^ OFC代表のオーストラリアと所属連盟未定のイスラエルとのプレーオフに勝利し本大会出場。

関連項目

編集

外部リンク

編集