1965年イギリスグランプリ
1965年イギリスグランプリ (1965 British Grand Prix) は、1965年のF1世界選手権第5戦として、1965年7月10日にシルバーストン・サーキットで開催された。
レース詳細 | |||
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1965年F1世界選手権全10戦の第5戦 | |||
シルバーストン・サーキット (1952-1974) | |||
日程 | 1965年7月10日 | ||
正式名称 | XVIII RAC British Grand Prix | ||
開催地 |
シルバーストン・サーキット イギリス ( イングランド) ノーサンプトンシャー州 シルバーストン | ||
コース | 恒久的レース施設 | ||
コース長 | 4.711 km (2.927 mi) | ||
レース距離 | 80周 376.880 km (234.160 mi) | ||
決勝日天候 | 曇 (ドライ) | ||
ポールポジション | |||
ドライバー | ロータス-クライマックス | ||
タイム | 1:30.8 | ||
ファステストラップ | |||
ドライバー | グラハム・ヒル | BRM | |
タイム | 1:32.2 (80周目) | ||
決勝順位 | |||
優勝 | ロータス-クライマックス | ||
2位 | BRM | ||
3位 | フェラーリ |
レースは80周で行われ、ロータスのジム・クラークがポール・トゥ・ウィンで優勝、BRMのグラハム・ヒルが2位、フェラーリのジョン・サーティースが3位となった。
レース概要
編集レースは劇的な展開となった。ポールポジションを獲得したジム・クラークがグラハム・ヒルを引き離す。ヒルのBRMがブレーキに問題を抱えだしたため、クラークはヒルに35秒の差を付けた。しかし、クラークのロータスは油圧を失い始め、周を追うごとに悪化していった[1]。クラークはペースダウンを余儀なくされ[2]、1周につき2秒以上ヒルとの差が縮まっていく[1]。クラークは2位のヒルに3秒差まで迫られたが[1]、巧みな逃げ切りに成功して連勝を4[注 1]に伸ばし、地元イギリスGP4連覇を成し遂げた[2]。ホンダのリッチー・ギンサーは予選3位でチーム初のフロントローを奪ったが[注 2][3]、リタイアに終わった[4]。
エントリーリスト
編集- 追記
結果
編集予選
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | タイム | 差 | グリッド |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ジム・クラーク | ロータス-クライマックス | 1:30.8 | - | 1 |
2 | 3 | グラハム・ヒル | BRM | 1:31.0 | +0.2 | 2 |
3 | 11 | リッチー・ギンサー | ホンダ | 1:31.3 | +0.5 | 3 |
4 | 4 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 1:31.3 | +0.5 | 4 |
5 | 1 | ジョン・サーティース | フェラーリ | 1:31.3 | +0.5 | 5 |
6 | 6 | マイク・スペンス | ロータス-クライマックス | 1:31.7 | +0.9 | 6 |
7 | 8 | ダン・ガーニー | ブラバム-クライマックス | 1:31.9 | +1.1 | 7 |
8 | 7 | ジャック・ブラバム | ブラバム-クライマックス | 1:32.5 | +1.7 | 8 |
9 | 2 | ロレンツォ・バンディーニ | フェラーリ | 1:32.7 | +1.9 | 9 |
10 | 14 | デニス・ハルム | ブラバム-クライマックス | 1:32.7 | +1.9 | 10 |
11 | 9 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 1:32.8 | +2.0 | 11 |
12 | 10 | ヨッヘン・リント | クーパー-クライマックス | 1:32.9 | +2.1 | 12 |
13 | 17 | フランク・ガードナー | ブラバム-BRM | 1:33.4 | +2.6 | 13 |
14 | 15 | ヨアキム・ボニエ | ブラバム-クライマックス | 1:33.5 | +2.7 | 14 |
15 | 23 | イネス・アイルランド | ロータス-BRM | 1:33.6 | +2.8 | 15 |
16 | 22 | リチャード・アトウッド | ロータス-BRM | 1:33.8 | +3.0 | 16 |
17 | 18 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 1:34.1 | +3.3 | 17 |
18 | 16 | ジョー・シフェール | ブラバム-BRM | 1:34.2 | +3.4 | 18 |
19 | 24 | クリス・エイモン | ブラバム-BRM | 1:35.3 | +4.5 | DNS 1 |
20 | 12 | マステン・グレゴリー | BRM | 1:35.9 | +5.1 | 19 |
21 | 24 | イアン・ラビー | ブラバム-BRM | 1:36.0 | +5.2 | 20 1 |
22 | 25 | アラン・ロリンソン | クーパー-フォード | 1:39.0 | +8.2 | DNS 2 |
23 | 20 | ジョン・ローズ | クーパー-クライマックス | 1:39.4 | +8.6 | 21 2 |
24 | 26 | ブライアン・ガビー | ロータス-クライマックス | 1:45.1 | +14.3 | DNQ |
- 追記
- 決勝進出ライン:3位(ギンサー)のタイムから5秒以内(1:36.3)[9]
- ^1 - エイモンとラビーが交代で走行し、ラビーが決勝に出場した[4]
- ^2 - ロリンソンはローズに決勝出場権を譲って撤退
決勝
編集順位 | No. | ドライバー | コンストラクター | 周回数 | タイム/リタイア原因 | グリッド | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | ジム・クラーク | ロータス-クライマックス | 80 | 2:05:25.4 | 1 | 9 |
2 | 3 | グラハム・ヒル | BRM | 80 | +3.2 | 2 | 6 |
3 | 1 | ジョン・サーティース | フェラーリ | 80 | +27.6 | 5 | 4 |
4 | 6 | マイク・スペンス | ロータス-クライマックス | 80 | +39.6 | 6 | 3 |
5 | 4 | ジャッキー・スチュワート | BRM | 80 | +1:14.6 | 4 | 2 |
6 | 7 | ダン・ガーニー | ブラバム-クライマックス | 79 | +1 Lap | 7 | 1 |
7 | 15 | ヨアキム・ボニエ | ブラバム-クライマックス | 79 | +1 Lap | 14 | |
8 | 17 | フランク・ガードナー | ブラバム-BRM | 78 | +2 Laps | 13 | |
9 | 16 | ジョー・シフェール | ブラバム-BRM | 78 | +2 Laps | 18 | |
10 | 9 | ブルース・マクラーレン | クーパー-クライマックス | 77 | +3 Laps | 11 | |
11 | 24 | イアン・ラビー | ブラバム-BRM | 73 | +7 Laps | 20 | |
12 | 12 | マステン・グレゴリー | BRM | 70 | +10 Laps | 19 | |
13 | 22 | リチャード・アトウッド | ロータス-BRM | 63 | +17 Laps | 16 | |
14 | 10 | ヨッヘン・リント | クーパー-クライマックス | 62 | エンジン | 12 | |
Ret | 23 | イネス・アイルランド | ロータス-BRM | 41 | エンジン | 15 | |
Ret | 20 | ジョン・ローズ | クーパー-クライマックス | 38 | イグニッション | 21 | |
Ret | 18 | ボブ・アンダーソン | ブラバム-クライマックス | 33 | ギアボックス | 17 | |
Ret | 14 | デニス・ハルム | ブラバム-クライマックス | 29 | オルタネーター | 10 | |
Ret | 11 | リッチー・ギンサー | ホンダ | 26 | インジェクション | 3 | |
Ret | 2 | ロレンツォ・バンディーニ | フェラーリ | 2 | エンジン | 9 | |
DNS | 7 | ジャック・ブラバム | ブラバム-クライマックス | ガーニーにマシンを譲る | 8 | ||
DNS | 24 | クリス・エイモン | ブラバム-BRM | ラビーにマシンを譲る | |||
DNS | 25 | アラン・ロリンソン | クーパー-フォード | 予選で撤退 | |||
DNQ | 26 | ブライアン・ガビー | ロータス-クライマックス | 予選不通過 | |||
ソース:[10]
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- ラップリーダー[11]
- 1-80=クラーク
第5戦終了時点のランキング
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- 注: トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。
注釈
編集- ^ インディ500に出場したため欠場したモナコGPを除く
- ^ 本レースのスターティンググリッドは4-3-4。 “Britain 1965 - Starting grid”. statsf1.com. 2019年3月8日閲覧。
脚注
編集- ^ a b c “Jim Clark’s 1965 season”. peterwindsor.com. 17 January 2017閲覧。
- ^ a b (林信次 1997, p. 97)
- ^ (林信次 1997, p. 105)
- ^ a b c (林信次 1997, p. 126)
- ^ “Britain 1965 - Race entrants”. statsf1.com. 2019年3月8日閲覧。
- ^ “Britain 1965 - Result”. statsf1.com. 2019年3月8日閲覧。
- ^ “Britain 1965 - Qualifications”. statsf1.com. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “Britain 1965 - Starting grid”. statsf1.com. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “18th R.A.C. British Grand Prix”. Motor Sport Magazine Database. 2019年3月3日閲覧。
- ^ “1965 British Grand Prix”. formula1.com. 30 October 2013時点のオリジナルよりアーカイブ。26 September 2015閲覧。
- ^ “Britain 1965 - Laps led”. statsf1.com. 2019年3月8日閲覧。
参照文献
編集- en:1965 British Grand Prix(2018年12月3日 23:06:25(UTC))より翻訳
- 林信次『F1全史 1961-1965』ニューズ出版、1997年。ISBN 4-938495-09-0。
外部リンク
編集前戦 1965年フランスグランプリ |
FIA F1世界選手権 1965年シーズン |
次戦 1965年オランダグランプリ |
前回開催 1964年イギリスグランプリ |
イギリスグランプリ | 次回開催 1966年イギリスグランプリ |