1,1-ジブロモエタン(1,1-Dibromoethane)は、透明で若干茶色がかった可燃性の化合物である[3]有機臭素化合物に分類され、化学式はC2H4Br2である[4]1,2-ジブロモエタン位置異性体である。化学工業において、燃料への添加剤として用いられる[5]。また、穀物や土壌の害虫駆除用の燻蒸剤としても用いられる[6]

1,1-ジブロモエタン
識別情報
CAS登録番号 557-91-5 チェック
PubChem 11201
ChemSpider 10728 チェック
UNII KJ8ZJY72QQ チェック
EC番号 209-184-9
RTECS番号 KH9000000
特性
化学式 C2H4Br2
モル質量 187.86 g mol−1
外観 無色液体
融点

構文エラー: 認識できない区切り文字「」です。 °C, 210.2[2] K, 構文エラー: 認識できない区切り文字「」です。 °F

沸点

108 °C, 381.2 K, 226 °F

への溶解度 3.4 g/L (25℃)
溶解度 ジエチルエーテルエタノールアセトンベンゼンに可溶
クロロホルムにわずかに可溶
log POW 1.9 (推定)
屈折率 (nD) 1.51277 (at 20℃)
危険性
安全データシート(外部リンク) fishersci.com
GHSシグナルワード DANGER
Hフレーズ H301, H311, H315, H319, H331
Pフレーズ P261, P264, P270, P271, P280, P311, P312, P321, P322, P330, P361, P362, P363, P405
NFPA 704
1
2
0
引火点 93 °C (199 °F; 366 K)
関連する物質
関連するアルカン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

合成

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1,1-ジブロモエタンは、ペルオキシドラジカル不存在下で、臭化ビニルへの臭化水素の付加により合成される。

安全性

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1,1-ジブロモエタンは、軽度の毒であると考えられている。エタン上の臭素は、強力な酸化剤となる。吸入により摂取すると、神経への効果、組織の損傷、臭素中毒等を引き起こしうると考えられている[7]

出典

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  1. ^ Ethylidene dibromide - Compound Summary”. PubChem Compound. US: National Center for Biotechnology Information (27 March 2005). 19 June 2012閲覧。
  2. ^ 1,1-Dirbomoethane”. National Center for Biotechnology Information. 31 May 2017閲覧。
  3. ^ MSDS”. Fisher Scientific, Inc. 13 June 2012閲覧。
  4. ^ Dibromoethane”. ChemSpider. 13 June 2012閲覧。
  5. ^ 1,1-dibromoethane”. PubChem. 9 June 2017閲覧。
  6. ^ Larranaga, Michael (10 March 2016). Hawley's Condensed Chemical Dictionary. John Wiley & Sons. ISBN 9781118135150. https://books.google.com/books?id=EwV0CgAAQBAJ&q=dibromoethane&pg=PA440 9 June 2017閲覧。 
  7. ^ 1,1-Dibromoethane (T3D1793)”. The Toxin and Toxin Target Database. 9 June 2017閲覧。