コガネバナ
コガネバナ(黄金花 Scutellaria baicalensis)は、シソ科タツナミソウ属の多年草で、ロシアの極東地方からモンゴル、中国北部、朝鮮半島にかけて分布する。小葉が細いので、コガネヤナギともいう。
コガネバナ | ||||||||||||||||||||||||
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コガネバナ S. baicalensis
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Scutellaria baicalensis Georgi (1775) |
形態
編集草丈30~60cm[1]。茎は上部は直立するが、基部は横に匍匐する[1]。葉は対生で全縁、無柄[1]。花は夏に穂状花序をなして咲き、青紫色の唇形花を対生で咲かせる[1]。和名の「コガネバナ」は、花の色とは関係なく、根の断面が鮮やかな黄色をしているために付けられた[1]。ただし個体によって、樺色や褐色のものもある。
徳川吉宗の頃、朝鮮から種子が導入され、小石川養生所(現・東京大学小石川植物園)で栽培されたのが、日本での栽培の最初とされている。
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花期(8月)
黄芩(おうごん)
編集生薬・ハーブ | |
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原料 | コガネバナ(根) |
成分 |
バイカリン、バイカレイン オウゴニンとその配糖体 オロキシリンAとその配糖体 |
臨床データ | |
法的規制 |
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データベースID | |
KEGG | E00062 D06688 |
別名 | 黄芩 |
根の周皮を取り除き乾燥させたものを「黄芩」という[1]。主要成分はフラボノイドのバイカリンやオウゴニンなど[1]。薬味としては比較的よく使われている。
漢方では清熱薬に属し、小柴胡湯や柴胡加竜骨牡蛎湯など柴胡剤に分類される漢方処方群に配合されている[1]。
副作用
編集漢方薬による膀胱炎は、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴朴湯、柴苓湯などの柴胡剤によるという報告が多く、アレルギー性膀胱炎や好酸球性膀胱炎などが報告されているほか、1990年代前半には、慢性肝炎の患者に対して小柴胡湯が一律に投与されたため、間質性肺炎が多く発症した。当時国内で20万人ほどの慢性肝炎の患者が小柴胡湯を服用したが、約1万人に1人が間質性肺炎を発症し、うち約10人に1人が死亡した。副作用をひき起こす漢方薬の多くは、その構成生薬として黄芩を含んでいる。ただし、黄芩がそれぞれの漢方薬の中で、重要な役割を果たしており、不可欠であるため、処方から黄芩を除けばいいというわけではない[3]。
脚注
編集- ^ a b c d e f g h “薬草園だより Vol.2013.7月号(第2刊)”. 神戸学院大学薬学部附属薬用植物園. 2020年3月8日閲覧。
- ^ “医薬品の範囲に関する基準” (pdf). 別添2. 「「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)」の食品衛生法上の取扱いの改正について」の一部改正について: 厚生労働省 (H27 4 改正46通知). 2018年3月4日閲覧。
- ^ “領域別入門漢方医学シリーズ 緩和医療と漢方医学 癌研有明病院 消化器内科部長・総合内科部長 星野惠津夫(2)漢方薬の有害事象と副作用”. 2021年2月26日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- “Scutellaria baicalensis” (英語). Examine.com. 2018年3月5日閲覧。