鶯谷駅
鶯谷駅(うぐいすだにえき)は、東京都台東区根岸一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)東北本線の駅である[1]。
鶯谷駅 | |
---|---|
南口(2009年7月) | |
うぐいすだに Uguisudani | |
所在地 | 東京都台東区根岸一丁目4-1 |
所属事業者 | 東日本旅客鉄道(JR東日本) |
電報略号 | ウス |
駅構造 | 地上駅(一部橋上駅) |
ホーム | 2面4線(通過線6線)[1] |
乗車人員 -統計年度- |
23,234人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 1912年(明治45年)7月11日[1] |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | ■京浜東北線[* 1] |
駅番号 | JK31 |
キロ程 |
4.7 km(東京起点) 大宮から25.6 km |
◄JK 32 日暮里 (1.1 km) (1.1 km) 上野 JK 30► | |
所属路線 | ■山手線[* 1] |
駅番号 | JY06 |
キロ程 | 4.7 km(東京起点) |
◄JY 07 日暮里 (1.1 km) (1.1 km) 上野 JY 05► | |
備考 | |
東北本線において、東京駅から起算して乗り換えのない(品川駅 - 田端駅間停車駅が同一である山手線・京浜東北線間を除く)最初の単独駅でもある。
乗り入れ路線
編集乗り入れている路線は、線路名称上は東北本線1路線のみであるが、当駅には電車線を走る京浜東北線電車および山手線電車のみが停車し、旅客案内では「東北(本)線」とは案内されていない。また当駅は、特定都区市内における「東京都区内」および「東京山手線内」に属する。
駅番号は京浜東北線がJK 31、山手線がJY 06である。
歴史
編集- 1912年(明治45年)7月11日:鉄道院東北本線の駅として開業[4]。ホームは既に電車運転を開始していた運転系統としての山手線のみに設置された。このため実際上は上野駅 - 田端駅 -池袋駅 - 新宿駅 - 品川駅 - 烏森駅間に運転された山手線の駅としての開業であった。
- 1925年(大正14年)11月1日:山手線の線路を利用し京浜線の運転が田端まで延長され、乗入路線数が2路線となる[5]。
- 1956年(昭和31年)11月19日:それまで山手線と京浜東北線で共用していた複線が複々線され、ホーム2面となる。
- 1964年(昭和39年)10月1日:荷物扱い廃止[4]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道(JR東日本)の駅となる[4]。
- 1988年(昭和63年)3月13日:京浜東北線の快速運転開始に伴い、日中は京浜東北線が通過するようになる。
- 1990年(平成2年)
- 2001年(平成13年)11月18日:ICカード「Suica」の利用が可能となる[広報 1]。
- 2004年(平成16年)
- 2017年(平成29年)4月10日:業務委託化[2]。
- 2019年(平成31年)3月20日:北口が駅遠隔操作システム(現・お客さまサポートコールシステム)導入に伴い終日無人化[8]。
- 2024年(令和6年)4月27日:京浜東北線(1・4番線)ホームにてスマートホームドアの使用を開始[9][10]。
駅構造
編集JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託している上野営業統括センター管理の業務委託駅[2]。島式ホーム2面4線の地上駅である。北側市街地と上野公園を結ぶ陸橋がこれらを跨いでいる[1]。出口は北口と南口の2ヶ所がある。北口は地上駅舎のようになっているが、南口は橋上駅舎になっている。南口の駅舎は1927年に造られた。なお、北口はお客さまサポートコールシステムが導入されており、終日インターホンによる案内となる[3]。
自動券売機、多機能券売機、指定席券売機(南口のみ)が設置されている[3]。
駅名の「うぐいす」にあやかって、朝の時間帯にはプラットホーム上のスピーカーから、鶯の鳴き声を流している[11]。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | 京浜東北線 | 北行 | 田端・赤羽・大宮方面 |
2 | 山手線 | 内回り | 池袋・新宿・渋谷方面 |
3 | 外回り | 東京・品川・目黒方面 | |
4 | 京浜東北線 | 南行 | 東京・品川・横浜方面 |
(出典:JR東日本:駅構内図)
京浜東北線快速運転時間帯(10時 - 15時の間)は全列車が当駅を通過するため、この時間帯に乗り降りできるのは2・3番線の山手線のみである。
中距離電車(宇都宮線・高崎線・常磐線)はホームがないため全列車が通過する。そのため、当駅を含む上野駅 - 日暮里駅間に特定の分岐区間に対する区間外乗車(東北本線内折り返し乗車)の特例が設けられている。
バリアフリー設備
編集発車メロディ
編集1 | 春NewVer |
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2 | 春(トレモロVer) |
3 | せせらぎ |
4 | 教会の見える駅 |
-
北口改札(2024年3月)
-
南口改札(2024年3月)
-
1・2番線ホーム(2024年3月)
-
3・4番線ホーム(2024年3月)
利用状況
編集2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は23,234人である。山手線の駅の中では高輪ゲートウェイ駅に次いで少なく、京浜東北線の駅の中でも上中里駅・高輪ゲートウェイ駅・新子安駅に次いで4番目に少ない。高輪ゲートウェイ駅の開業前は、長らく山手線の駅で最少であった。
1990年度(平成2年度)以降の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
---|---|---|
1990年(平成 | 2年)23,641 | [* 1] |
1991年(平成 | 3年)23,975 | [* 2] |
1992年(平成 | 4年)24,951 | [* 3] |
1993年(平成 | 5年)25,085 | [* 4] |
1994年(平成 | 6年)24,816 | [* 5] |
1995年(平成 | 7年)24,500 | [* 6] |
1996年(平成 | 8年)24,247 | [* 7] |
1997年(平成 | 9年)24,331 | [* 8] |
1998年(平成10年) | 24,099 | [* 9] |
1999年(平成11年) | 24,046 | [* 10] |
2000年(平成12年) | [JR 1]24,225 | [* 11] |
2001年(平成13年) | [JR 2]24,572 | [* 12] |
2002年(平成14年) | [JR 3]24,478 | [* 13] |
2003年(平成15年) | [JR 4]24,266 | [* 14] |
2004年(平成16年) | [JR 5]23,814 | [* 15] |
2005年(平成17年) | [JR 6]23,666 | [* 16] |
2006年(平成18年) | [JR 7]23,877 | [* 17] |
2007年(平成19年) | [JR 8]23,932 | [* 18] |
2008年(平成20年) | [JR 9]23,707 | [* 19] |
2009年(平成21年) | [JR 10]23,388 | [* 20] |
2010年(平成22年) | [JR 11]23,599 | [* 21] |
2011年(平成23年) | [JR 12]23,734 | [* 22] |
2012年(平成24年) | [JR 13]24,174 | [* 23] |
2013年(平成25年) | [JR 14]24,481 | [* 24] |
2014年(平成26年) | [JR 15]24,444 | [* 25] |
2015年(平成27年) | [JR 16]24,447 | [* 26] |
2016年(平成28年) | [JR 17]24,611 | [* 27] |
2017年(平成29年) | [JR 18]25,375 | [* 28] |
2018年(平成30年) | [JR 19]26,148 | [* 29] |
2019年(令和元年) | [JR 20]25,707 | [* 30] |
2020年(令和 | 2年)[JR 21]17,913 | |
2021年(令和 | 3年)[JR 22]18,890 | |
2022年(令和 | 4年)[JR 23]21,112 | |
2023年(令和 | 5年)[JR 24]23,234 |
駅周辺
編集駅の西側は上野恩賜公園(上野の山)の北側に位置し、高級住宅街の上野桜木や東京芸術大学の最寄り駅である(以前は上野桜木にも京成線の駅があった)。その他は寛永寺・東京国立博物館・国際子ども図書館・大名時計博物館・東京文化財研究所が近い。例年、七夕の前後3日間に下谷七福神と当駅近郊の商店街で、入谷朝顔市が開かれ、下町の夏の風物詩として賑わう。
東側はラブホテルが集積しており、ホテル街を形成している。その他は屋台や居酒屋が点在し、小さな路地が多い。駅正面にラブホテルが密集しているものの、風俗店舗そのものはない。
警視庁の犯罪情報マップによると、山手線の他駅と比べても治安は悪くない。上野駅入谷口 - 鶯谷駅 - 入谷駅のエリアは警察のパトロールと監視カメラが強化されている。鶯谷駅構内でのキャッチセールスなども固く禁じられている。
近年古い建物は次第に姿を消し、新築マンションが竣工されている。東京芸大や専門学校の学生、マンション購入者の家族が多く、北口は上野桜木(高級住宅街)の住民も多い。
バス路線
編集最寄りの停留所は、言問通りにある都営バスの「鶯谷駅前」と「下谷二丁目」、および日立自動車交通と京成バスが運行しているめぐりんの「下谷二丁目(鶯谷駅南)」「鶯谷駅北」「鶯谷駅南」「根岸三丁目」となる。
運行事業者 | 停留所名 | 系統・行先 |
---|---|---|
都営バス | 鶯谷駅前 | 草41:足立梅田町 / 浅草寿町 |
下谷二丁目 | ||
日立自動車交通(めぐりん) | 下谷二丁目(鶯谷駅南) | 東西めぐりん(鶯谷駅経由・日医大回りルート):上野桜木・谷中・千駄木駅・根津駅・京成上野駅・台東区役所・浅草駅方面 |
鶯谷駅南 | 北めぐりん(根岸回り):生涯学習センター北・台東病院方面 | |
鶯谷駅北 | 北めぐりん(根岸回り):生涯学習センター北・台東病院方面 | |
京成バス(めぐりん) | 根岸三丁目 | ぐるーりめぐりん:三ノ輪駅・吉原大門・清川一丁目・浅草駅・鳥越神社・新御徒町駅方面 |
隣の駅
編集脚注
編集記事本文
編集出典
編集- ^ a b c d 『週刊JR全駅・全車両基地』第01号、朝日新聞出版、2012年8月5日、35頁。
- ^ a b c “「平成28年度営業関係施策(その4)について」提案を受ける”. 東日本ユニオン東京地本. 2019年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月15日閲覧。
- ^ a b c d “駅の情報(鶯谷駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2023年9月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月11日閲覧。
- ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、389頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 祖田圭介「特集:山手線電車100周年」『鉄道ファン』第50巻第2号(通巻586号)、交友社、2010年2月1日、20頁、OCLC 61102288。
- ^ a b 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '91年版』ジェー・アール・アール、1991年8月1日、191頁。ISBN 4-88283-112-0。
- ^ “みどりの窓口 リストラ JR東 昨年〜今年63駅で廃止 後釜は券売機、客イライラ”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 23 夕刊. (2006年7月11日)
- ^ “「平成30年度営業関係施策(その1)について」提案を受ける”. 東日本ユニオン東京地本. 2019年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月15日閲覧。
- ^ 『鶯谷駅 京浜東北線ホームのホームドア使用開始について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道首都圏本部、2024年3月27日。オリジナルの2024年3月27日時点におけるアーカイブ 。2024年3月27日閲覧。
- ^ 『2024年度のホームドア整備計画について』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年3月12日。オリジナルの2024年3月12日時点におけるアーカイブ 。2024年3月12日閲覧。
- ^ 浅井建爾『駅名・地名 不一致の事典』(初版)東京堂出版、2016年8月30日、46 - 47頁。ISBN 978-4490108804。
広報資料・プレスリリースなど一次資料
編集- ^ “Suicaご利用可能エリアマップ(2001年11月18日当初)” (PDF). 東日本旅客鉄道. 2019年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月23日閲覧。
利用状況
編集- JR東日本の2000年度以降の乗車人員
- ^ 各駅の乗車人員(2000年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2001年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2002年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2003年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2004年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2005年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2006年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2007年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2008年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2009年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2010年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2011年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2012年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2013年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2014年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2015年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2016年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2017年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2018年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2019年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2020年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2021年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2022年度) - JR東日本
- ^ 各駅の乗車人員(2023年度) - JR東日本
- 東京都統計年鑑
- ^ 東京都統計年鑑(平成2年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成3年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成4年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成5年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成6年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成7年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成8年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成9年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ^ 東京都統計年鑑(平成12年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成13年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成14年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成15年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成16年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成17年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成18年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成19年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成20年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成21年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成22年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成23年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成24年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成25年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成26年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成27年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成28年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成29年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成30年)
- ^ 東京都統計年鑑(平成31年・令和元年)