高田明浩
日本将棋連盟の棋士
高田 明浩(たかだ あきひろ、2002年6月20日 - )は、日本将棋連盟の棋士[1]。森信雄七段門下。棋士番号は328。 岐阜県各務原市出身。岐阜県立各務原高等学校卒業[2]。
高田明浩 五段 | |
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名前 | 高田明浩 |
生年月日 | 2002年6月20日(22歳) |
プロ入り年月日 | 2021年4月1日(18歳) |
棋士番号 | 328 |
出身地 | 岐阜県各務原市 |
所属 | 日本将棋連盟(関西) |
師匠 | 森信雄七段 |
段位 | 五段 |
棋士DB | 高田明浩 |
2024年3月12日現在 |
棋歴
編集小学生3年の時に、家に将棋教室の先生が来てくれたのがきっかけで将棋を始める[1]。3年の冬には東海研修会に入会[3]。
2014年、第39回小学生将棋名人戦準優勝[4]。同年夏に新進棋士奨励会に入会する[3]。この頃ある研究会で藤井聡太と指すことになり、右玉戦法で藤井を圧倒したため、以後しばらくは右玉戦法を主力としていた[3]。
三段に昇段して2期めの2020年後期の第68回三段リーグで13勝5敗の成績を修め、1986年の長沼洋以来35年ぶりの岐阜県出身プロ棋士となった[5](なお女流棋士には山口仁子梨・山口稀良莉姉妹がいる)。
第35期竜王戦6組ランキング戦準決勝にて門倉啓太を破り、決勝進出。5組昇級を決める。
棋風
編集居飛車力戦を得意とする[1]。兄弟子にあたる糸谷哲郎の将棋に幼い頃から憧れていたと発言している[6]。直感を大事にする早指し派である[7]。
エピソード
編集- 2021年6月7日、デビュー4戦目となる第63期王位戦予選トーナメント1回戦・対西川和宏六段戦が関西将棋会館で行われたが、高田は46分遅刻した[8]。規定により遅刻時間の3倍である2時間18分を持ち時間の4時間から引くペナルティーが科せられたが、千日手指し直しの末に持ち時間29分を残して勝利してデビュー以来4連勝となった[8]。宿泊していた大阪市内のホテルの目覚ましアラームが鳴らなかったという[8]。後にこの寝坊については「ガラケーからスマホに変えたばかりで、アラームをかけたつもりが電源を切っていた」と語っている[9]。また千日手になったのは「まだ眠かったので午前中の戦いを避けたくて。それで相穴熊にしたら、たまたま千日手になった」という[9]。西川六段はかつて高田が所属していた関西奨励会の幹事を務めており、高田にとっての恩師にあたる[8]。
人物
編集- 幼いときに母親とともにテコンドーを学び、母親は全日本チャンピオンになるが、高田本人はやめてしまった[10][11]。
- 小学校時代は野球をやっていた[3]。
- けん玉が趣味と語る[1][10]。
- 高校時代は将棋の勉強のために積極的に記録係等の仕事を引き受けており、年間100日以上は関西将棋会館に泊まっていた[3]。
- 女流棋士の磯谷祐維とは同じ各務原市鵜沼地区に住んでいたこともあり、将棋大会でも対戦があった[12][13]。
- 2022年9月、大阪府高槻市に転居した。高槻を選んだ理由は、関西将棋会館が2024年にJR高槻駅前に移転予定であることに加え「練習将棋を指す機会を増やす」ことが目的。引越し後も故郷の各務原市には定期的に帰郷しているが「この先(各務原に)戻るつもりはない」という[14]。
昇段履歴
編集昇段規定は、将棋の段級 を参照。
主な成績
編集在籍クラス
編集竜王戦と順位戦のクラスについては「将棋棋士の在籍クラス」を参照
開始 年度 |
順位戦 出典[19]
|
竜王戦 出典[20]
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期 | 名人 | A級 | B級 | C級 | 期 | 竜王 | 1組 | 2組 | 3組 | 4組 | 5組 | 6組 | 決勝 T |
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1組 | 2組 | 1組 | 2組 | |||||||||||||||
2021 | 80 | C253 | 5-5 | 35 | 6組 | -- | 5-1 | |||||||||||
2022 | 81 | C233 | 6-4 | 36 | 5組 | -- | 4-2 | |||||||||||
2023 | 82 | C218 | 9-1 | 37 | 5組 | -- | 2-2 | |||||||||||
2024 | 83 | C129 | 38 | 5組 | -- | |||||||||||||
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。 順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 ) 順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。 竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。 |
年度別成績
編集年度 | 対局数 | 勝数 | 負数 | 勝率 | (出典) |
---|---|---|---|---|---|
2021 | 35 | 21 | 14 | 0.6000 | [21] |
2022 | 40 | 24 | 16 | 0.6000 | [22] |
2023 | 48 | 34 | 14 | 0.7083 | [23] |
(小計) | 123 | 79 | 44 | 0.6422 | |
通算 | 123 | 79 | 44 | 0.6422 | [24] |
2023年度まで |
出典
編集- ^ a b c d “新四段誕生のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟”. 日本将棋連盟 (2021年3月6日). 2021年4月1日閲覧。
- ^ 『岐阜在住』初のプロ棋士誕生!! 各務原から大阪へ通い詰め快挙 高田明浩新4段(18)=各務原高校3年= インタビュー - Gifoo!・2021年3月21日
- ^ a b c d e 「最初は6割くらい勝っていました」高田明浩少年が得意戦法“右玉”を同い年の藤井聡太にぶつけた日 - 文春オンライン・2021年12月31日
- ^ 『第39回小学生将棋名人戦〈決勝大会〉開催報告』日本将棋連盟、2014年4月21日 。
- ^ 『各務原市の高校3年高田明浩三段が将棋プロ棋士に 藤井聡太二冠と同い年』岐阜新聞Web、2021年3月6日。オリジナルの2021年3月6日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 『プロ入り決めた高田明浩三段を変えた同学年・藤井聡太二冠との思い出「赤信号で車にひかれそうに…」』スポーツ報知(王手報知)、2021年3月6日 。
- ^ 『努力の天才18歳高田さんプロ棋士 大阪に通い鍛錬する毎日、オフは読書やけん玉』岐阜新聞Web、2021年3月7日。オリジナルの2021年3月6日時点におけるアーカイブ 。
- ^ a b c d “「アラーム鳴らなかった」高田四段、対局開始に46分遅刻...ペナルティー負いながらも終盤に逆転勝利 王位戦予選トーナメント1回戦”. 岐阜新聞Web. 2021年6月10日閲覧。
- ^ a b 「師匠からは、藤井先生の10分の1も努力していないと。このままでは追いつくことはできない」 - 文春オンライン・2021年12月31日
- ^ a b 『岐阜在住「初」プロ棋士(18)が4月デビュー 藤井二冠と幼い頃から対局重ねる 特技は“けん玉”』中京テレビ放送 News Web、2021年3月11日 。
- ^ 『高田乃理子 中日各務原市民ニュース掲載』岐阜テコンドークラブ、2014年1月15日 。
- ^ “楽笑棋士・高田明浩の歩み尻込みせず「行きたい」出会い編(2)初心者で強豪ぞろいの大会へ”. 岐阜新聞. 2023年8月30日閲覧。
- ^ “楽笑棋士・高田明浩の歩み意欲的な同級生と成長出会い編(8) 小4、一人で電車に乗り栄道場へ”. 岐阜新聞. 2023年8月30日閲覧。
- ^ 古里離れて絶好調 25階の勝負師たち 高田明浩四段編㊤ - 中日新聞・2023年6月17日
- ^ 「新四段誕生のお知らせ|将棋ニュース」『日本将棋連盟』2021年3月6日。
- ^ 「昇段・引退・休場棋士のお知らせ|将棋ニュース」『日本将棋連盟』2021年4月1日。
- ^ 『高田明浩四段が五段に昇段|将棋ニュース|日本将棋連盟』2024年3月13日 。
- ^ 通算成績(2024年3月12日対局分まで、未放映のテレビ対局を除く)『通算成績|成績・ランキング|日本将棋連盟』2024年3月13日。オリジナルの2024年3月13日時点におけるアーカイブ 。
- ^ 「名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
- ^ 「竜王戦」『日本将棋連盟』。
- ^ [1][名無しリンク]
- ^ [2][名無しリンク]
- ^ [3][名無しリンク]
- ^ [4][名無しリンク]
関連項目
編集外部リンク
編集- 高田明浩|棋士データベース|日本将棋連盟
- 高田明浩 (@akihiroShogi) - X(旧Twitter)