風間宏子
風間 宏子(かざま ひろこ、本名:同じ[1][注 1]、1951年〈昭和26年〉8月24日[4] - )は、日本の漫画家。静岡県沼津市生まれ、沼津女子高等学校(現・加藤学園高等学校)卒業[4]。
1992〜1993年度の2年間、出生地・沼津市の第2期「燦々ぬまづ大使(観光大使)」を務めた[5]。
日本漫画家協会及びマンガジャパンの元・会員(2003年当時[注 2])。
かざま ひろこ 風間 宏子 | |
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生誕 |
1951年8月24日(73歳) 日本・静岡県沼津市 |
職業 | 漫画家 |
活動期間 | 1970年 - |
ジャンル |
少女漫画 女性漫画 ホラー漫画 サスペンス漫画 医療漫画 |
代表作 |
『暗闇の神話』 『ブラパン専科』[1] 『ダーク・エンジェル』シリーズ[2]等多数。 |
略歴
編集一条ゆかりの漫画制作アシスタントを経験した後、1970年、第五回『りぼん』(集英社)漫画スクールに応募した『夏のおわりに』の佳作入賞がきっかけで[注 3]、同年の同誌8月号に掲載された『ろう人形が泣いた!』で漫画家デビュー[7][1]。
1970年代前半は、『りぼん』や『りぼん増刊』(集英社)で芸能人スターの物語[8][9][10]などを描く。1975年から『少女コミック』『プチコミック』(いずれも小学館)に作品を連載。1980年からは『月刊プリンセス』(秋田書店)でも連載を開始する。
1990年代以降はレディースコミック誌に発表の場を移し、『YOU』(集英社)、『Silky』(白泉社)、『JOURすてきな主婦たち』(双葉社)などを経て、『Eleganceイブ』(秋田書店)で主に活躍。
編集委員会の委員長を石ノ森章太郎が務めた『日本漫画家名鑑500』にて、4作の枠のうち、『暗闇の神話』1巻と8巻・『ブラパン専科』1巻・『丑三つの森』3巻の3作品の書影を代表作として掲載。
またp.228のほぼ1頁分に当たる作品イラストにも、『暗闇の神話』8巻・第34話「永遠の命」p.155の不老不死の薬を作ったダーナ博士の記憶を女子高生の早坂朱美が感応させられ、死の恐怖に絶叫する場面が採用されている(1992時点[1])。
代表作は「ダークエンジェル」。ミステリや伝奇ロマン、ホラー漫画も多く手掛けており、こうした作品を収録した雑誌増刊がしばしば刊行されている。
2024年、静岡県沼津市の発展に尽力した江原素六の生涯を子どもたちに知って貰う為に240頁に及ぶ漫画作品として1500部を制作し、2年半かけて完成させた。「公益社団法人江原素六先生顕彰会」の企画で、同市出身の風間が著作者として同法人の土屋新一会長らと共に6月10日沼津市役所での寄贈式に出席し、同市や同市教育委員会に『漫画「江原素六」』338部を寄贈した[11][12][2]。
主な作品リスト
編集- ブラパン専科(1975年 - 1976年、『少女コミック』、小学館)
- あの娘のほうが力持ち(1976年、『少女コミック』)
- めいわくかしらン(1977年、『少女コミック』)
- ビオランテ(『ちゃお』1979年10月号 - 1980年12月号、小学館)
- 万太郎ちゃんがスキ!(1980年 - 1981年、『月刊プリンセス』、秋田書店)
- ラブタウン発…あなたへ(1981年 - 1982年、『月刊プリンセス』)
- ホテル・カリフォルニア(1982年 - 1983年、『月刊プリンセス』)
- 窓ぎわ族のポップちゃん(1982年 - 1983年、『プチコミック』、小学館)
- おしゃべりな羊たち(1984年 - 1985年、『月刊プリンセス』)
- たらこ坂純情(1983年 - 1984年、『プチコミック』)
- 丑三つの森(1986年 - 1992年、プリンセスコミックス全4巻。ホラーMコミック文庫より上下巻で復刊)
- 暗闇の神話(1987年 - 1993年、プリンセスコミックス全9巻)
- きょう会社を休もう!(1992年、『YOU』、集英社)
- 赤と黒のカノン(『JOURすてきな主婦たち』、双葉社)
- ダーク・エンジェル(『Eleganceイブ』1995年[13] - 2003年11月号、秋田書店、秋田コミックスエレガンス全22巻)
- Mの伝説〜ダーク・エンジェルII〜(『Eleganceイブ』2003年12月号 - 2009年3月号、秋田コミックスエレガンス全13巻)
- M〜ダーク・エンジェルIII〜(『Eleganceイブ』2009年4月号 - 2014年5月号、秋田コミックスエレガンス全12巻)
- ドクターM〜ダーク・エンジェルⅣ〜(『Eleganceイブ』2014年6月号 - 2017年8月号、秋田コミックスエレガンス全8巻)
- ダーク・エンジェル レジェンド 外科医 氷川魅和子(『Eleganceイブ』2017年10月号 - 2020年5月号、秋田コミックスエレガンス全8巻)
- 神の手をもつふたり〜ダーク・エンジェル外伝〜ブラック・ジャック×氷川魅和子(原作:手塚治虫[13]、『Eleganceイブ』2013年10月号) - 作画、
- メイクドクター 化粧心療士・加賀見耀子(『JOURすてきな主婦たち』、双葉社)
- 0のコネクション(『Eleganceイブ』2020年8月号[14] - 2022年1月号[15])
初期作品群
編集- *単行本『恋のレッスンNo.1』収録の巻末「全作品リスト」より(1970年8月から1975年4月まで)。
- *スターの実話・成長物語が11本ある。
- 短編集
- 『恋のレッスンNo.1』(初版)創美社〈マーガレットレインボーコミックス:019〉、1976年9月25日。全国書誌番号:76001667。(『りぼん』時代の短篇5作:hfgaiの順に収録) *初単行本。
- 『殺人のデッサン』(第1刷)講談社〈コミックロマンミステリー:12〉、1984年11月14日。ISBN 4-06-104712-4。(『りぼん』時代の短篇4作:cdbeの順に収録)。
- 雑誌掲載(1作品を除き、他は全て読み切り)
- ろう人形が泣いた!(『りぼん』1970年8月号[7][16]:a) *デビュー作。
- 涙にさようなら 藤圭子物語(『りぼん』1970年11月号[17]/☆01)
- わたしの先生(『りぼん』1970年12月号[18] ※単行本未収録)
- うたえ!女番長 和田アキ子物語(『りぼん』1971年2月号[8]/☆02)
- 知られたくない!(『りぼん』1971年3月号[19] ※単行本未収録)
- 信じてほしい!(『りぼん』1971年4月号・別冊付録ゴールデンデラックスコミック[20] ※単行本未収録)
- 80日間の花嫁(『りぼん』1971年5月号[21][22]:b)
- 燃えろ!ジュン(『りぼん』(1971年7 - 9月号[23][24][25] ※単行本未収録) *初・短期連載。
- だれか助けて!(『りぼん』1971年11月号・別冊付録[シルバーシリーズ実話・身上相談まんが特集][26] ※単行本未収録)
- 夕陽が泣いている 堺正章物語(『りぼん』1972年お正月大増刊[27]/☆03)
- 足音が聞こえる・・・・・(『りぼん』1972年3月号[28] ※単行本未収録)
- 殺人のデッサン(『りぼん』4月大増刊[29][30]:c)
- あの空に歌おう 天地真理物語(『りぼん』1972年8月号[31]/☆04)
- はばたけ!太陽の子 野口五郎物語(『りぼん』1972年夏休み大増刊[9]/☆05)
- 風に光る青春(『りぼん』1972年10月大増刊[32] ※単行本未収録)
- 幸せの白いブランコ 郷ひろみ物語(『りぼん』1972年12月号[33]/☆06)
- 歌を この胸に 森昌子物語(『りぼん』1973年4月号[34]/☆07)
- 消えた答案用紙(『りぼん』1973年4月大増刊[35] ※単行本未収録)
- 赤い殺意(『りぼん』1973年7月号[36][37]:d)
- 涙がこぼれそう アグネス・チャン物語(『りぼん』1973年夏休み大増刊[38]/☆08)
- 泣くのは一度だけ 浅田美代子物語(『りぼん』1973年11月号[39]/☆09)
- 燃える青春 佐々木ヨーコ物語(『りぼん』1973年12月号[40]/☆10)
- 青空にレッツゴー! フィンガー5物語(『りぼん』1974年3月号[10]/☆11)
- 真夜中の
天使 ()(『りぼん』1974年6月号[41][42]:e) - 8月の朝(『りぼん』1974年夏休み大増刊[43][44]:f)
- その気になったらアハハン(『りぼん』1974年10月大増刊[45][46]:g)
- 恋のレッスンNo.1 (『りぼん』1975年お正月大増刊[47][48]:h)
- シコメ狩り(『りぼん』1975年4月大増刊[49][50]:i)
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d 『日本漫画家名鑑500』 1992, p. 228-229.
- ^ a b 『報道記者発表資料(令和6年6月分)』(プレスリリース)沼津市、2024年6月5日 。2024年6月28日閲覧。“公益社団法人江原素六先生顕彰会様から江原素六関連図書(漫画)の寄贈を受けます” (PDF). 沼津市公式ホームページ. 沼津市 (2024年6月5日). 2024年6月28日閲覧。
- ^ 「奥さんこんにちは:第45回高橋元太郎夫人・風間宏子さん」『週刊平凡 5月1日号・No.819』第17巻第18号、平凡出版、1975年5月1日、126-131頁、全国書誌番号:00010886。「宏子夫人:昭和16年8月8日、東京・荏原で誕生/高橋元太郎(本名:風間元太郎)」
- ^ a b c 日外『漫画家人名事典』 2003, p. 97.
- ^ “歴代の燦々ぬまづ大使の皆さん”. 沼津市公式ホームページ. 沼津市. 2024年6月28日閲覧。
- ^ 「りぼん漫画スクール募集と発表」『りぼん 3月号:春のまんがまつり号』第16巻第4号、集英社、1970年3月1日、248頁。
- ^ a b 『りぼん』8月号 1970, p. 277-308.
- ^ a b 「うたえ!女番長(和田アキ子物語)」『りぼん 2月号:レッツゴー新春まんが特大号』第17巻第2号、集英社、1971年2月1日、239-278頁。「目次:長編スターまんが。」
- ^ a b 「はばたけ!太陽の子:野口五郎物語」『りぼん 夏休み大増刊』第18巻第11号、集英社、1972年8月15日。「スターまんが50ページ。」
- ^ a b 「青空にレッツゴー!:フィンガー5ものがたり」『りぼん 3月号』第20巻第3号、集英社、1974年3月1日、133-179頁。「目次:フレッシュ3大読切り/47ページ。」
- ^ “沼津の発展尽力 人としてのあり方知って 江原素六の生涯 漫画に 顕彰会 市と市教委に寄贈”. あなたの静岡新聞. (有料記事). 静岡新聞 (2024年6月15日). 2024年6月28日閲覧。
- ^ 石川宏 (2024年6月25日). “江原素六の生涯、漫画に 明治、大正期 教育・産業振興に尽力 顕彰会企画、沼津市などへ寄贈:地方版 静岡”. ニュースサイト「毎日新聞」. (有料記事). 毎日新聞社. 2024年6月28日閲覧。
- ^ a b “神の手をもつふたり〜ダーク・エンジェル外伝〜ブラック・ジャック×氷川魅和子”. 秋田書店. 2018年10月4日閲覧。
- ^ “手がかりは黒電話に関する都市伝説…風間宏子の新作ミステリーがエレイブで開幕”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年6月26日) 2021年11月26日閲覧。
- ^ “Eleganceイブ 2022年1月号”. 秋田書店. 2021年11月26日閲覧。
- ^ 『恋のレッスンNo.1』 1976, p. 123-154.
- ^ 風間宏子(作画)/桶谷五郎(原作)「涙にさようなら(藤圭子物語)」『りぼん 11月号:まんが祭りだ!ワッショイ号』第16巻第14号、集英社、1970年11月1日、91-130頁、全国書誌番号:00024245。「表紙:40ページ/目次:長編よみきりまんが特集。」
- ^ 「わたしの先生」『りぼん 12月号』第16巻第15号、集英社、1970年12月1日、288-322頁。「表紙:40ページ。」
- ^ 「知られたくない!」『りぼん 3月号』第17巻第3号、集英社、1971年3月1日、313-367頁。「扉絵:整形手術をうけた少女の秘密は…。」
- ^ 「信じてほしい!」『りぼん 4月特大号・別冊付録』第17巻第4号、集英社、1971年4月1日、95-134頁。「B5版。」
- ^ 「80日間の花嫁」『りぼん 5月号』第17巻第5号、集英社、1971年5月1日、301-356頁。「表紙:異色2大長編読切り/扉絵:56ページ。」
- ^ 『殺人のデッサン』 1984, p. 95-151.
- ^ 「燃えろ!ジュン」『りぼん 7月号』第17巻第7号、集英社、1971年7月1日、65-123頁。「表紙:60ページ迫力新連載。」
- ^ 「燃えろ!ジュン[つゆ草と少年の巻]」『りぼん 8月特大号』第17巻第8号、集英社、1971年8月1日、157-195頁。「目次:熱血感動ドラマ/第2回。」
- ^ 「燃えろ!ジュン」『りぼん 9月号』第17巻第10号、集英社、1971年9月1日、269-305頁。
- ^ 「だれか助けて!」『りぼん 11月号:別冊付録』第17巻第12号、集英社、1971年11月1日、3-52頁。「B5版、付録表紙:カラー実話50ページ/扉絵:ある家出少女の場合。」
- ^ 「夕陽が泣いている:堺正章物語」『りぼん 1月増刊号:お正月大増刊』第18巻第2号、集英社、1972年1月15日、283-332頁。
- ^ 「足音が聞こえる」『りぼん 3月号』第18巻第4号、集英社、1972年3月1日、331-362頁。「目次:怪奇スリラー。」
- ^ 「殺人のデッサン」『りぼん 4月大増刊』第18巻第6号、集英社、1972年4月15日。「表紙:47ページ/目次:恐怖の学園スリラー。」
- ^ 『殺人のデッサン』 1984, p. 3-49.
- ^ 風間宏子「あの空に歌おう:天地真理物語」『りぼん 8月号』第18巻第10号、集英社、1972年8月1日、145-191頁。「目次:夏休み3大ジャンボ企画2。」
- ^ 「風に光る青春」『りぼん 10月大増刊号』第18巻第14号、集英社、1972年10月20日、275-315頁。「目次:カラー41ページ。」
- ^ 風間宏子「幸せの白いブランコ:郷ひろみ物語」『りぼん 12月特大号』第18巻第16号、集英社、1972年12月1日、215-263頁。「扉絵:48ページ。」
- ^ 「歌を この胸に:森昌子物語」『りぼん 4月号』第19巻第5号、集英社、1973年4月1日、81-120頁。
- ^ 「消えた答案用紙」『りぼん 4月大増刊』第19巻第6号、集英社、1973年4月15日。「表紙:フレッシュ4人集。」
- ^ 風間宏子「赤い殺意」『りぼん 7月号』第19巻第9号、集英社、1973年7月1日、351-395頁。「表紙・目次:45ページ/特別競作(2)。」
- ^ 『殺人のデッサン』 1984, p. 50-93.
- ^ 「涙がこぼれそう:アグネス・チャン物語」『りぼん 夏休み大増刊』第19巻第11号、集英社、1973年8月20日、133-177頁。「表紙:感動のスターまんが45ページ。」
- ^ 『りぼん 11月号』第19巻第15号、集英社、1973年11月1日、325-371頁。「目次:46ページ。」
- ^ 「燃える青春:佐々木ヨーコ物語」『りぼん 12月号』第19巻第16号、集英社、1973年12月1日、261-307頁。「表紙・目次:46ページ。」
- ^ 「真夜中の天使」『りぼん 6月号』第20巻第6号、集英社、1974年6月1日、289-319頁。「目次:血もこおる恐怖まんが。」
- ^ 『殺人のデッサン』 1984, p. 152-182.
- ^ 「8月の朝」『りぼん 夏休み大増刊』第20巻第9号、集英社、1974年8月20日。「表紙:青春2大競作/31頁。」
- ^ 『恋のレッスンNo.1』 1976, p. 51-81.
- ^ 「その気になったらアハハン」『りぼん 10月大増刊』第20巻第12号、集英社、1974年10月20日、67-105頁。「表紙・目次:恋とユーモアけっさく4人集/39頁。」
- ^ 『恋のレッスンNo.1』 1976, p. 83-121.
- ^ 「恋のレッスンNo.1」『りぼん お正月大増刊』第21巻第2号、集英社、1975年1月20日、219-263頁。「表紙:45ページ/目次:三人娘のテンヤワンヤ恋の手ほどき。」
- ^ 『恋のレッスンNo.1』 1976, p. 5-49.
- ^ 「シコメ狩り」『りぼん 4月大増刊』第21巻第6号、集英社、1975年4月20日、331-361頁。「目次:恐怖のSFギャグ。」
- ^ 『恋のレッスンNo.1』 1976, p. 155-185.
参考文献
編集- 風間宏子「ろう人形が泣いた!」『りぼん 8月号』第16巻、第10号、集英社、277-308頁、1970年、1970年8月1日。全国書誌番号:00024245。「目次「フレッシュよみきりけっ作選」3作品のうち1作目」
- 「日本漫画家名鑑500」編集委員会(委員長:石ノ森章太郎)・加藤昇 編『日本漫画家名鑑500:1945 - 1992』アクア・プランニング、1992年(1992年12月18日発行)、228-229頁。全国書誌番号:93037702。「①本名・②出身地・③生年月日のうち月日のみ・⑥血液型およびデビュー作や代表作など」
- まんがseek・日外アソシエーツ編集部 編『漫画家人名事典』(第1刷)日外アソシエーツ、2003年(2003年2月25日発行)、97頁。ISBN 4-8169-1760-8。「③生年月日・⑤血液型・⑦出生地・⑩学歴など」