非円唇後舌半広母音
非円唇後舌半広母音(ひえんしん・あとじた・はんひろぼいん)は母音の種類の一つで、基本母音の第14番。半開後舌非円唇母音(はんかい・あとじた・ひえんしんぼいん)ともいう。国際音声記号では [ʌ] と書く。
非円唇後舌半広母音 | |
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ʌ | |
IPA 番号 | 314 |
IPA 表記 | [ʌ] |
IPA 画像 | |
Unicode | U+028C |
文字参照 | ʌ |
JIS X 0213 | 1-11-23 |
X-SAMPA | V |
Kirshenbaum | V |
音声サンプル |
第1次基本母音の円唇後舌半広母音 [ɔ] の舌の形で、唇の丸みをとった非円唇母音で発音したもの。舌の最も高い位置が最も後ろにある後舌母音であり、口の開きによる音の違いを4等分して定められた音のうち2番目に広い半広母音である。
言語例
編集- 英語(ニューファンドランド方言、フィラデルフィア方言) - plus [plʌs] (“プラス”)
- 韓国語 - 어머니 [ʌ̹mʌ̹ni] (“お母さん”)
- ベトナム語 - ân [ʌn] (“恩”)
なお、英語で伝統的に /ʌ/ と表記される母音は、実際には現代イギリスではほぼ中舌狭めの広母音[ɐ]、現代アメリカ英語では非円唇中舌半広母音の [ɜ] へ変化している[1][2]。
参考文献
編集- ^ Gordon, Matthew (2004), “The West and Midwest: phonology”, in Kortmann, Bernd, A Handbook of Varieties of English: Volume 1: Phonology, Walter de Gruyter, p. 340, ISBN 3110175320
- ^ Tillery, Jan and Guy Bailey, “The urban South: phonology”, in Kortmann, Bernd, A Handbook of Varieties of English: Volume 1: Phonology, Walter de Gruyter, p. 333, ISBN 3110175320