都庁前駅

東京都新宿区西新宿にある東京都交通局の駅

都庁前駅(とちょうまええき)は、東京都新宿区西新宿二丁目にある、東京都交通局都営地下鉄大江戸線である。同線の起点駅。駅番号E 28

都庁前駅
A4出入口(2012年9月撮影)
とちょうまえ
Tochomae
[Tokyo Metropolitan Government]
地図
所在地 東京都新宿区西新宿二丁目8-1
北緯35度41分26.1秒 東経139度41分33.2秒 / 北緯35.690583度 東経139.692556度 / 35.690583; 139.692556 (都庁前駅)座標: 北緯35度41分26.1秒 東経139度41分33.2秒 / 北緯35.690583度 東経139.692556度 / 35.690583; 139.692556 (都庁前駅)
所属事業者 東京都交通局都営地下鉄
電報略号 都(駅名略称)
駅構造 地下駅
ホーム 2面4線
乗降人員
-統計年度-
[都交 1]39,957人/日
-2022年-
開業年月日 1997年平成9年)12月19日[1]
乗入路線
所属路線 [2]大江戸線
飯田橋両国方面)
駅番号 E28[2]
キロ程 0.0 km(都庁前起点)
(0.8 km) 新宿西口 E 01
所属路線 [2]大江戸線
六本木大門練馬光が丘方面)
駅番号 E28[2]
キロ程 28.6* km(都庁前起点)
E 27 新宿 (0.8 km)
(0.8 km) 西新宿五丁目
E 29
備考 駅務管区所在駅
* 環状部経由の距離
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駅名の通り、東京都庁舎の前にあり、最寄り駅となっている。

同線が6の字型であるため、光が丘方面(放射線)と環状線との接続駅で、新宿西口・飯田橋方面からの列車は当駅止まりとなる。

歴史

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開業前の仮名称は「西新宿」だった[3]。その「西新宿」の名称は現在丸ノ内線の駅名に使われている他、大江戸線でも「西新宿五丁目」という駅名の一部となっている。

当駅は開削工法により施工したもので、地下3層構造、施工延長443 m、平均掘削幅32.7 m(20.2 m - 36.4 m)、平均掘削深さ21.8 m(20.6 m - 28.7 m)、路面覆工14,500 m2、掘削土量284,000 m3にも及び、大規模な工事となった[4]

当駅光が丘寄りの引き上げ線部は、駅開削工事とは別工区となる、都庁前駅 - 西新宿五丁目間のシールド掘削と同時に施工し、シールドマシンにより引き上げ線123 mを施工した[4]

年表

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駅構造

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方面別の島式ホーム2面4線の地下駅であり、1番線と4番線、2番線と3番線をそれぞれ複線扱いとして使用している(ただし3番線から光が丘方面へは基本的発着しない)。

大江戸線の項でも触れているが、同路線の運転系統は光が丘から当駅を一旦通り、六本木、大門、両国、飯田橋を経由し再度当駅に戻ってくる。そして折り返し同じ経路で光が丘に戻るという6の字で運行している。すなわち、飯田橋・両国方面から来た電車は全て当駅止まりの折り返しとなり、光が丘方面との相互直通は行っていない(ただし、レールは繋がっている)。これは車両の向きが反転することにも関係している[注釈 1]。飯田橋・両国方面への折り返しは、3番線降車ホームに到着後、光が丘方の引き上げ線に回送し、2番線ホームに入線する形で行っている。

六本木・大門方面と飯田橋・両国方面(練馬・光が丘方面からの乗客が飯田橋・両国方面へ向かう場合)および、当駅止まり降車ホームと練馬・光が丘方面(飯田橋・両国方面からの乗客が練馬・光が丘方面へ向かう場合)はそれぞれ同一ホームで乗り換えができる。一方、六本木・大門方面からの乗客が飯田橋・両国方面へ乗り換える場合および、飯田橋・両国方面からの客が六本木・大門方面へ乗り換える場合は、一旦階段・エスカレーター・エレベーターを使ってホームを移動しなければならない。

かつては東京都交通局総合案内所(錦糸町から移転)や定期券発売所が設置されていたが、共に廃止された(前者は定期券発売所の隣から改札前に移転した時期があった。後者は後に自動定期券発売機が設置された。)。

東京都庁舎への出入り口が設けられているが、2004年4月から2008年8月まではテロ事件を理由に閉鎖されていた(2005年4月から7月にかけいったん解除)。出入口は、平日の都庁業務時間内に開放される。

都庁前駅務管区の所在駅であり、都庁前駅務区(中野坂上駅 - 大江戸線新宿駅間および新宿西口駅 - 牛込柳町駅間)、練馬駅務区(光が丘駅 - 東中野駅間)、市ヶ谷駅務区(新宿線新宿駅 - 岩本町駅間、ただし神保町駅を除く)を管理している[9]

のりば

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番線 路線 行先[10] 備考
1   都営大江戸線 六本木大門方面 光が丘・練馬方面からの列車。直通
2 飯田橋両国方面 車庫・折返線からの列車。当駅始発
3 (降車ホーム) 飯田橋方面からの列車。当駅止まり
4 練馬光が丘方面 大門・六本木方面からの列車。直通

(出典:東京都交通局:構内立体図

  • 3番線を除き、電車の発車時には発車ベルが鳴る(ホームドアからの発車メロディと併用)。
  • かつて光が丘 - 新宿間だけで運行していた頃は、新宿駅に上下線の渡り線がないため、当駅がその機能を代替していた。その頃は1番線と3番線が新宿方面、2番線と4番線が光が丘方面であり、当駅と新宿の間は上下線それぞれを単線並列で運転していた。駅名標もそれぞれの番線に合ったものが設置されていた。
  • 大江戸線の駅では清澄白河駅と並んで、コンコースに発車標が設置されている。

配線図

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都営地下鉄 都庁前駅 鉄道配線略図
飯田橋両国 方面

練馬
光が丘
方面
 
六本木大門 方面
凡例
出典:* 以下を参考に作成。
** 鉄道ファン編集部、「特集 短絡線ミステリー6 - 地下鉄の謎」、交友社、『鉄道ファン
第43巻2号(通巻第502号) 2003年2月号、16ページ、「図2-7 都庁前」、2003年。


新宿付近の経由ルート変更

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大江戸線中野坂上 - 西新宿(仮称時、現在の都庁前) - 国立競技場付近は、特に大幅に経由ルートが変更された区間である[11]。大江戸線計画当時は、東京都都市計画局(現・東京都都市整備局)と運輸省(当時)の指示から、混雑の激しい新宿駅への一極集中を避けるため、あえてターミナル駅を通らないルートを選定した[11]。このため、大江戸線の新宿ターミナルとなる西新宿駅(現・都庁前駅)は京王プラザホテル前に配置する計画としていた[11](このほか、新宿駅周辺には新宿西口と代々木に駅を設置する計画[12])。

1974年(昭和49年)の大江戸線免許申請時点では、中野坂上 - 当駅間は約900 mにわたって丸ノ内線の直下(中野坂上 - 丸ノ内線西新宿駅付近、当時同駅は未開業)を通って9号街路(東通り)の京王プラザホテル前に至るルートとし[13]、現在の六本木・大門方面にあたるホームは南北方向に1面2線の島式ホーム(上階)とすることが計画されていた[11]。一方、現在の飯田橋・両国方面にあたるホームは、現行の当駅が通る4号街路(中央通り)地下の東西方向に1面2線の島式ホーム(下階)を設置し、六本木・大門方面と合わせてT形2層構造の駅として計画されていた[13][11][14]

六本木・大門方面行きは、9号街路から西新宿二丁目交差点で甲州街道(都営新宿線新宿駅の西側で、京王新線の上を通る。駅は設置しない)と交差し、小田急小田原線南新宿駅地下を横切って(駅は設置しない)東方向に向かう[11][12]代々木駅はJR線の西側を並行する現行ルートではなく、代々木駅の南端で東西方向にJR線と交差し(代々木駅を設置)、中央本線の北側を並走して(現行ルートは南側を並走する)信濃町駅手前(信濃町駅を設置)で南に向かい、外苑東通りで現在ルートに合流していた[12][11]。飯田橋・両国方面は現行ルートよりも緩やかな曲線で新宿西口(駅を設置)を通過して東新宿駅方面へ向かうことを計画していた[11][12]

利用状況

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2022年(令和4年)度の1日平均乗降人員39,957人乗車人員:19,317人、降車人員:20,640人)である[都交 1]

開業以来の1日平均乗降乗車人員の推移は下表の通りである。

年度別1日平均乗降・乗車人員[15][16]
年度 1日平均
乗降人員[17]
1日平均
乗車人員[18]
出典
1997年(平成09年) 3,592 [* 1]
1998年(平成10年) 3,926 [* 2]
1999年(平成11年) 4,041 [* 3]
2000年(平成12年) 14,552 6,209 [* 4]
2001年(平成13年) 26,157 11,656 [* 5]
2002年(平成14年) 29,287 13,034 [* 6]
2003年(平成15年) 31,788 14,089 [* 7]
2004年(平成16年) 33,361 14,881 [* 8]
2005年(平成17年) 35,013 15,683 [* 9]
2006年(平成18年) 36,703 16,495 [* 10]
2007年(平成19年) 37,809 17,284 [* 11]
2008年(平成20年) 38,072 17,668 [* 12]
2009年(平成21年) 37,335 17,517 [* 13]
2010年(平成22年) 37,381 17,612 [* 14]
2011年(平成23年) 37,545 17,695 [* 15]
2012年(平成24年) 40,652 19,247 [* 16]
2013年(平成25年) 42,291 20,105 [* 17]
2014年(平成26年) 43,750 20,971 [* 18]
2015年(平成27年) 46,518 22,362 [* 19]
2016年(平成28年) 48,473 23,449 [* 20]
2017年(平成29年) 50,008 24,239 [* 21]
2018年(平成30年) 52,192 25,373 [* 22]
2019年(令和元年) 51,967 25,272 [* 23]
2020年(令和02年) [都交 2]34,114 [都交 2]16,569
2021年(令和03年) [都交 3]35,587 [都交 3]17,197
2022年(令和04年) [都交 1]39,957 [都交 1]19,317

駅周辺

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当駅は、新宿高層ビル群の中にある。

バス路線

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「都庁第一本庁舎」 - A4出口を出てすぐの所にある。

「都庁本庁舎」

その他

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  • 東京都庁舎が丸の内にあった頃は、都電5系統に「都庁前」という停留場があった。この停留場に設置されていた停留場名板が当駅改札近くに展示されている。なお、停留場は都電廃止から新宿移転まで都営バスの停留所に引き継がれ、都庁移転後「丸の内三丁目(元都庁前)」を経て現在は「東京国際フォーラム前」を名乗っている(東京国際フォーラムそのものも都庁跡地に建設されている)。
  • 都営地下鉄と営団地下鉄(現:東京メトロ)が共同制作した統一駅出入口サインと駅出入口の電動サイン「くるくるシンボル」は[19]、共に当駅が設置第1号目となった。
  • 2011年12月10日に都営大江戸線開業20周年記念イベントが当駅で開催された時は、プロ野球・東京ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」が登場し、「1日駅鳥」を務めた。

隣の駅

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東京都交通局(都営地下鉄)
  都営大江戸線
飯田橋両国方面
都庁前駅 (E 28) - 新宿西口駅 (E 01)
六本木大門方面/練馬光が丘方面
新宿駅 (E 27) - 都庁前駅 (E 28) - 西新宿五丁目駅 (E 29)

脚注

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注釈

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  1. ^ 同様の事例はJR東日本外房線内房線安房鴨川駅などでも発生している。

出典

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  1. ^ a b 鉄道ジャーナル』第32巻第3号、鉄道ジャーナル社、1998年3月、89頁。 
  2. ^ a b c d 東京地下鉄 公式サイトから抽出(2019年5月26日閲覧)
  3. ^ “都営地下鉄12号線 新設の8駅名決まる 12月開業の新宿-練馬間”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1997年2月13日) 
  4. ^ a b c d 東京都交通局建設工務部管理課 編『大江戸線放射部建設史』東京都交通局、2003年3月、226-248頁。 
  5. ^ a b c 都営交通のあゆみ」(PDF)『都営交通のあらまし2020』、東京都交通局、2020年9月、35頁、 オリジナルの2020年11月9日時点におけるアーカイブ、2022年1月15日閲覧 
  6. ^ (監修)「鉄道の日」関東実行委員会『駅の旅物語 関東の駅百選』(初版)人文社、2000年10月14日、34 - 35・227頁頁。ISBN 4795912807 
  7. ^ PASMOは3月18日(日)サービスを開始します ー鉄道23事業者、バス31事業者が導入し、順次拡大してまいりますー』(PDF)(プレスリリース)PASMO協議会/パスモ、2006年12月21日。オリジナルの2020年5月1日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200501075147/https://www.tokyu.co.jp/file/061221_1.pdf2020年5月6日閲覧 
  8. ^ 東京2020大会の開催にあわせて、副名称及び列車接近メロディを使用します”. 東京都交通局 (2021年7月15日). 2021年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月15日閲覧。
  9. ^ 東京都交通局駅務管区処務規程
  10. ^ 都庁前 時刻表”. 東京都交通局. 2023年6月4日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h 洋泉社「今だから話せる都営地下鉄の秘密」pp.113 - 114、177 - 178。
  12. ^ a b c d 交通協力会『交通技術』1975年5月号「新宿副都心総合整備計画の概要 その2」pp.5 - 9。
  13. ^ a b 日本鉄道技術協会『JREA』1976年11月号「東京都営地下鉄12号線の建設計画」pp.10 - 13。
  14. ^ 洋泉社「今だから話せる都営地下鉄の秘密」では、4号街路(中央通り)の1本 北側にある5号街路(北通り)の地下に計画とあるが、日本鉄道技術協会『JREA』1976年11月号、交通協力会『交通技術』1975年5月号の記述内容から、これは誤りである。
  15. ^ 練馬区統計書 - 練馬区
  16. ^ 新宿区の概況 - 新宿区
  17. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  18. ^ 東京都統計年鑑 - 東京都
  19. ^ 「動く」シンボルデザインが決定いたしました 東京の地下鉄の「顔」をデザインしよう!』(プレスリリース)東京都交通局、2000年9月8日。オリジナルの2005年11月19日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20051119162536/www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2000/09/20A9B200.HTM2020年10月19日閲覧 
東京都統計年鑑
東京都交通局 各駅乗降人員
  1. ^ a b c d 令和4年度 運輸統計年報 (PDF) (Report). 東京都交通局. 2023年11月3日時点のオリジナル (pdf)よりアーカイブ。2023年11月3日閲覧
  2. ^ a b 各駅乗降人員一覧|東京都交通局”. 東京都交通局. 2021年11月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月13日閲覧。
  3. ^ a b 各駅乗降人員一覧|東京都交通局”. 東京都交通局. 2022年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月13日閲覧。

参考文献

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  • 日本鉄道技術協会『JREA』1976年11月号「東京都営地下鉄12号線の建設計画」
  • 交通協力会『交通技術』1975年5月号「新宿副都心総合整備計画の概要 その2」

関連項目

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外部リンク

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