西村あさひ法律事務所
西村あさひ法律事務所(にしむらあさひほうりつじむしょ、Nishimura & Asahi:N&A)は、日本の法律事務所。
種類 | 任意組合(推定)及び弁護士法人 |
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業種 | サービス業 |
前身 | 西村ときわ法律事務所(あさひ法律事務所国際部門を統合) |
設立 | 1966年(昭和41年) |
創業者 | 西村利郎 |
本社 | 大手町1-1-2 大手門タワー、、 |
拠点数 | 16 |
サービス | 法律事務 |
従業員数 |
弁護士502名(女性弁護士99名)、外国法事務弁護士3名(2015年1月1日) その他の外国弁護士12名、所員500名以上 |
ウェブサイト | https://www.nishimura.com/ |
概要
編集組合としての西村あさひ法律事務所と弁護士法人としての弁護士法人西村あさひ法律事務所の共同事業で、組合の組合員である弁護士法人NISHIMURA&ASAHI法律事務所が存在する。
実務家の弁護士の他にも、法学者や元高級官僚、税理士や弁理士なども擁している。所属弁護士数は832人(2024年(令和6年)1月現在)で、日本の法律事務所としては最多の所属弁護士数である[1]。
西村利郎が創業し「四大法律事務所」の1つに数えられた西村総合法律事務所が、2004年(平成16年)1月をもってときわ総合法律事務所と統合して西村ときわ法律事務所となり、さらに、西村ときわ法律事務所が、2007年(平成19年)7月1日をもってあさひ法律事務所国際部門と統合し現在の名称となった。「四大の中で、最も体育会系気質が強いとされ、猛烈に働く弁護士が多いといわれる。」[2]と評されている。
研究活動も盛んであり、多数の書籍(特に『M&A法大全』や『ファイナンス法大全』で知られる。)やセミナーによる活動を行うほか、2007年(平成19年)には事務所内に研究機関として西村高等法務研究所(Nishimura Institute of Advanced Legal Studies; NIALS) を設立させた。
近年は業務範囲を国際的に(特にアジア方面に)拡大しており、2010年(平成22年)以降、アジア各地に拠点を次々と設けている。2012年(平成24年)1月シンガポール事務所をラッフルズ・プレイス駅付近に開業し、常駐の弁護士を置いている。 他方で、日本国内においても地方に拠点を開設し進出を図っている。
国際的な法律事務所のネットワークであるLex MundiおよびPacific Rim Advisory Councilのメンバーでもある。
業務分野
編集企業法務、金融法務、倒産・事業再生、争訟、独占禁止法、知的財産などビジネス関係の国際ないし国内法務を幅広く扱う。数多くの大規模なM&A案件[3] や著名な税務訴訟に携わっていることで知られる。特徴的な業務分野としては危機管理やWTO関係がある。
沿革
編集- 1966年(昭和41年)12月 - 西村利郎、栗山法律事務所から独立して中央区銀座にて西村法律事務所を設立。
- 1967年(昭和42年)1月 - 小松雄介とのパートナーシップを結んで西村小松法律事務所となり、港区赤坂の山王グランドビルへ移転。
- 1969年(昭和44年) - 西村小松友常法律事務所に改称(友常信之弁護士に由来)。
- 1978年(昭和53年)9月 - 西村利郎、眞田幸彦、下條正浩ら8名の弁護士からなる西村眞田法律事務所(Nishimura & Sanada) として、千代田区霞が関の霞が関ビルディングへ移転。
- 1990年(平成2年)
- 10月1日 - 田中克郎らの知的財産部門が独立してTMI総合法律事務所(TMI Associates) を設立。
- 10月 - 港区赤坂のアーク森ビルに移転。
- 1996年(平成8年)8月 - 眞田幸彦のインサイダー取引の嫌疑を受けた辞任(後に起訴、有罪確定)[4]に伴い、西村総合法律事務所(Nishimura & Partners) に改称。
- 2000年(平成12年)7月 - 寺本合同法律事務所を吸収。
- 2004年(平成16年)
- 2007年(平成19年)
- 4月 - 西村高等法務研究所の設立。
- 7月 - あさひ法律事務所(Asahi Law Offices) 国際部門を統合し、西村あさひ法律事務所に改称。
- 2009年(平成21年)12月 - 弁護士法人曾我・瓜生・糸賀法律事務所と中国業務に関して業務提携合意。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)9月 - ハノイ事務所開設。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
- 2018年(平成30年)10月 - ニューヨーク事務所開設。
- 2023年(令和5年)4月 - 札幌事務所開設。
旧・ときわ総合法律事務所の沿革
編集- 1976年(昭和51年)3月 - 松嶋英機、清水直法律事務所から独立して松嶋英機総合法律事務所を設立。
- 2003年(平成15年) - パートナーシップ体制への改組に伴い、ときわ綜合法律事務所に改称。
- 2004年(平成16年)1月 - 西村総合法律事務所と統合して西村ときわ法律事務所に。綾克己ら一部は大江橋法律事務所の東京事務所に参加(ただし、2007年10月に独立して「ときわ法律事務所」を設立。)。
旧・三井安田法律事務所の沿革
編集旧・あさひ法律事務所国際部門の沿革
編集主要案件
編集- T・ブーン・ピケンズによる小糸製作所に対するグリーンメール事件(小糸製作所を代理)
- 山一證券破産事件(破産管財人)(ときわ総合法律事務所)
- 興銀税務訴訟(日本興業銀行 → みずほコーポレート銀行を代理)
- 住友信託銀行対UFJホールディングスら情報提供又は協議差止め仮処分命令申立事件(UFJホールディングスらを代理)
- ブルドックソース事件(ブルドックソースを代理)
- 林原のADR計画
- JALのADR計画
- みずほHDの成立(日本興業銀行を代理)
- UFJグループと三菱東京フィナンシャル・グループ(MTFG)の統合(UFJを代理)
- 大丸と松坂屋の統合(大丸の法律顧問)
- 伊勢丹と三越の統合(伊勢丹を代理)
- 三菱UFJ証券とモルガン・スタンレーの統合(三菱UFJ証券を代理)
- 新日本製鐵と住友金属工業の統合(新日本製鐵を代理)
- KDDI等によるJ:COM買収(KDDIの法律顧問)
- JXグループと東燃ゼネラルグループの統合(東燃ゼネラルに助言)
- 出光興産と昭和シェル石油の統合(出光興産にアドバイス)
- 武田薬品工業によるShire買収(武田薬品工業にアドバイス 日本企業による過去最大の買収額)
- ジャニーズ事務所(危機管理、新会社設立業務等を担当 - 記者会見の運営委託先としてFTIコンサルティングを紹介[5])
所属弁護士等
編集パートナー
編集- 江尻隆
- 松嶋英機
- 小野傑
- 草野耕一(東京大学大学院法学政治学研究科客員教授、元・慶應義塾大学教授)
- 前田博
- 手塚裕之
- 川合弘造(元・東京大学助手)
- 武井一浩
- 戸田暁(元・京都大学准教授)
- 小口光
- 島田まどか
- 柴田寛子
- 田端公美
- 森田多恵子
- 淀川詔子
- 菅野百合
アドバイザー
編集オブカウンセル
編集カウンセル
編集その他の顧問
編集過去の所属者
編集- 西村利郎(最高顧問として在職中死去)
- 眞田幸彦(元・パートナー)
- 佐藤勲平(オブ・カウンセルとして在職中死去)元・公取委委員、元・福岡地方検察庁検事正
- 阿川尚之(元・顧問) 慶應義塾大学名誉教授
- 平出慶道(元・カウンセル)名古屋大学名誉教授
- 升永英俊(元・アソシエイト)TMI総合法律事務所パートナー
- 田中克郎(元・パートナー)TMI総合法律事務所パートナー
- 志賀櫻 (元・カウンセル)元・志賀櫻法律事務所所長、元・東京税関長、岐阜県警本部長
- 後藤啓二 後藤コンプライアンス法律事務所所長、元・愛知県警警務部長
- 越直美 (元・アソシエイト)第23代大津市長
- 南知果(元・アソシエイト)法律事務所ZeLo所属
- 鬼頭季郎 (元・カウンセル)紀尾井町東法律事務所顧問、元・情報公開・個人情報保護審査会長、元・東京高裁判事
- 福田博(元・オブ・カウンセル) 元・最高裁判事、元・外務審議官
- 樋口建史 (元・アドバイザー)駐ミャンマー大使、元・警視総監
- 町田幸雄 (元・オブ・カウンセル)町田幸雄法律事務所長、元・次長検事
- 落合誠一(元・オブ・カウンセル) 東京大学名誉教授
- 小杉晃(パートナー在職中死去)
- 安田三洋(元・パートナー)丸の内国際法律事務所顧問
- 岩倉正和(元・パートナー)TMI総合法律事務所パートナー、一橋大学教授
- 大貫裕仁(パートナー在職中死去)元・日本弁護士連合会事務次長
- 滝本豊水 (元・カウンセル)ほくと法律事務所顧問、元・大蔵省大臣官房審議官
脚注
編集出典
編集- ^ 「弁護士"非情"格差」週刊ダイヤモンド2024年3月23日号 p.33
- ^ 「弁護士"非情"格差」週刊ダイヤモンド2024年3月23日号 p.31
- ^ 西村あさひが件数・額ともに首位、1-3月期のM&A法務助言関与で
- ^ 平成10(あ)1146 証券取引法違反被告事件 判決 1999年6月10日、最高裁判所第一小法廷(刑集 第53巻5号415頁)
- ^ “NGリストの外部流出事案に関する事実調査について”. 株式会社ジャニーズ事務所 (2023年10月10日). 2023年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月12日閲覧。