西尾市岩瀬文庫
西尾市岩瀬文庫(にしおしいわせぶんこ)は、愛知県西尾市亀沢町の鶴城公園にある市立の博物館である。隣接地には西尾市立図書館がある。交通手段は六万石くるりんバスの図書館・岩瀬文庫西停留所下車後徒歩。
西尾市岩瀬文庫 | |
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施設情報 | |
開館 | 2003年4月2日 |
所在地 |
〒445-0847 愛知県西尾市亀沢町480 |
位置 | 北緯34度52分27.8秒 東経137度03分13.9秒 / 北緯34.874389度 東経137.053861度座標: 北緯34度52分27.8秒 東経137度03分13.9秒 / 北緯34.874389度 東経137.053861度 |
外部リンク | 西尾市岩瀬文庫 |
プロジェクト:GLAM |
年表
編集歴史
編集西尾市岩瀬文庫書庫 | |
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情報 | |
設計者 | 西原吉治郎 |
構造形式 | 煉瓦造、瓦葺[1] |
建築面積 | 80 m² [1] |
階数 | 地下1階・地上3階建[1] |
竣工 | 1919年頃[1] |
文化財 | 登録有形文化財[1] |
指定・登録等日 | 1999年6月7日[1] |
私立・財団立図書館時代
編集西尾出身の実業家である岩瀬弥助の手によって、1908年(明治41年)5月6日に文庫・私立図書館として岩瀬文庫が創設された。1919年(大正8年)頃には西原吉治郎の設計によって、煉瓦造で地下1階地上3階建の書庫が竣工している。1930年(昭和5年)1月3日に岩瀬が死去すると、遺言によって財団法人が設立されて岩瀬文庫が運営された。
公立図書館時代
編集戦後には財団法人による運営が困難となり、1955年(昭和30年)には西尾市が約10万冊の蔵書をすべて購入。土地と書庫は西尾市に寄贈され、4月には公立図書館の西尾市立図書館岩瀬文庫が開館した。1967年(昭和42年)には岩瀬文庫書庫の南西側に、岩瀬文庫の図書館としての機能を補完する西尾市郷土館が開館。岩瀬文庫と西尾市郷土館は一体的に運用された。1983年(昭和58年)8月には西尾市郷土館の南側に、西尾市初の本格的な図書館である西尾市立図書館が開館。岩瀬文庫は図書館としての役割を終えた。
1999年(平成11年)6月7日には岩瀬文庫書庫が国の登録有形文化財に登録された[2]。
博物館時代
編集2003年(平成15年)4月2日には本館や収蔵庫を新たに建設し、国内初の「古書ミュージアム」を謳った博物館の西尾市岩瀬文庫が開館した。本館の設計は若山滋と青島設計の張奕文。プレキャスト・プレストレストコンクリート造であり、地上2階建て・地下1階建てである。同年には本館が「第11回愛知まちなみ建築賞」を受賞している[3]。2005年(平成17年)に愛知県愛知郡長久手町と瀬戸市で開催された愛知万博では、岩瀬文庫の収蔵品である『本草図説』内の動植物の絵が「瀬戸愛知県館」にパノラマ展示された。
2007年(平成19年)12月7日には、博物館法に基づく博物館として登録された[4]。2008年(平成20年)には岩瀬弥助による創立から100周年を迎え、5月6日には「全国文庫サミット」を開催した。また「岩瀬弥助記念書物文化賞」を創設した。2016年(平成28年)8月7日には皇太子徳仁親王が岩瀬文庫を視察した。2017年(平成29年)2月23日には皇太子徳仁親王が記者会見で岩瀬文庫訪問時の印象などを語った[5]。
特色
編集かつて蔵書数は約10万冊だったが、現在は約8万冊の蔵書を有する。毎年10月に「にしお本まつり」が開催されている。
主な収蔵品
編集脚注
編集- ^ a b c d e f 西尾市岩瀬文庫書庫 文化遺産オンライン
- ^ “西尾市岩瀬文庫書庫・西尾市立図書館おもちゃ館(旧岩瀬文庫児童館”. 愛知県. 2013年6月17日閲覧。
- ^ 第11回愛知まちなみ建築賞 西尾市岩瀬文庫
- ^ 西尾市岩瀬文庫の博物館登録及び平成20年当初の行事について
- ^ “皇太子殿下お誕生日に際し(平成29年)”. 宮内庁. 2022年2月23日閲覧。
参考資料
編集- 塩村耕 『こんな本があった! 江戸珍奇本の世界 古典籍の宝庫岩瀬文庫より』 家の光協会、2007年 ISBN 978-4-259-54704-2
- 塩村耕(編)『三河に岩瀬文庫あり 図書館の原点を考える』 風媒社、2016年 ISBN 978-4-8331-1544-5
外部リンク
編集- 西尾市岩瀬文庫
- 岩瀬文庫の世界
- 西尾市岩瀬文庫/古典籍書誌データベース ADEAC(アデアック)デジタルアーカイブ