嬉野町 (佐賀県)
日本の佐賀県藤津郡にあった町
(西嬉野村から転送)
嬉野町(うれしのまち)は、かつて佐賀県の南西部、長崎県と境を位置していた町。藤津郡に属した。町内にある嬉野温泉で知られた。
うれしのまち 嬉野町 | |||||
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嬉野温泉シーボルトの湯 | |||||
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廃止日 | 2006年1月1日 | ||||
廃止理由 |
新設合併 塩田町・嬉野町→嬉野市 | ||||
現在の自治体 | 嬉野市 | ||||
廃止時点のデータ | |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 佐賀県 | ||||
郡 | 藤津郡 | ||||
市町村コード | 41443-3 | ||||
面積 | 80.46 km2 | ||||
総人口 |
18,917人 (国勢調査、2005年) | ||||
隣接自治体 | 鹿島市・武雄市・塩田町・大村市・東彼杵町・川棚町・波佐見町 | ||||
町の木 | ケヤキ、茶 | ||||
町の花 | 藤 | ||||
キャッチフレーズ | うれしのほほん | ||||
嬉野町役場 | |||||
所在地 |
〒843-0392 佐賀県藤津郡嬉野町大字下宿乙1185番地 | ||||
座標 | 北緯33度06分03秒 東経129度59分14秒 / 北緯33.10092度 東経129.98711度座標: 北緯33度06分03秒 東経129度59分14秒 / 北緯33.10092度 東経129.98711度 | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集佐賀県の南西部、藤津郡を構成する三つの町の一つであった。町の南部は山地、北部が塩田川の盆地で、町の中心はこの盆地にある。
- 河川: 塩田川、嬉野川、吉田川
隣接していた市町村
編集歴史
編集『肥前国風土記』に、藤津郡の塩田川の東に温泉があると記述されており、これが嬉野温泉を指す初出である[1]。「うれしの」との文言は鎌倉時代に初めて確認され、当時は「宇礼志野」と記していた[2]。
神功皇后が三韓征伐のおり、温泉で疲れを癒し「嬉し」と言ったことに因むという伝説があるが、「うれしの」の文献初出は中世に下ること、中世当時は「嬉」を使っていないことから、「嬉し」発言は地名「うれしの」の由来とは無関係とされる[2]。地名「うれしの」は塩田川上流(端を意味する末(うれ))にある土地(野)が由来とされる[3]。
沿革
編集- 1889年(明治22年)4月1日 藤津郡西嬉野村、東嬉野村、吉田村が成立した。
- 1929年(昭和4年)4月22日 西嬉野村が嬉野町になった。
- 1933年(昭和8年)4月1日 嬉野町と東嬉野村が合併して嬉野町になる。
- 1955年(昭和30年)4月1日 嬉野町と吉田村が合併して嬉野町になる。
- 2006年(平成18年)1月1日 塩田町と合併し、嬉野市として市制施行。
主な出来事
編集行政
編集経済
編集産業
編集特産品
- 茶:嬉野での茶の栽培は吉村新兵衛が江戸時代慶安年間に始めたとされ、茶業発祥の地不動山地区には、国の天然記念物に指定された樹齢300年を越える大チャノキ(大茶樹)がある。「嬉野茶」として高品質で知られ、近年では伝統的な「釜煎り茶」の技術も復活された。
- 温泉湯どうふ:温泉水で特製の豆腐をゆで、温泉の作用により豆腐がとろりと溶け、湯が白濁した頃に薬味を入れて味わう。「豊玉姫神社」の近くにある「宗庵よこ長」で考案され、漫画『美味しんぼ』で紹介された。現在では町内の多くの温泉旅館・飲食店で味わえる。
- 陶磁器:「肥前吉田焼」と称し、創業は1650年~1660年代と推定される[5]。江戸時代に鍋島藩主の奨励により興隆し、原材料の関係から塩田町(塩田津)との関連もあった[6]。現在では主に有田系の磁器が皿屋地区で生産されている。
姉妹都市・提携都市
編集国内
編集地域
編集教育
編集高等学校
編集中学校
編集小学校
編集- 嬉野町立嬉野小学校
- 嬉野町立吉田小学校
- 嬉野町立轟小学校
- 嬉野町立大野原小学校
- 嬉野塩田組合立大草野小学校
- 嬉野町立不動小学校(1990年閉校)
交通
編集鉄道
編集1915年から1931年まで肥前電気鉄道が通っていたが、町消滅時点では町内に鉄道は存在しなかった。
2022年9月23日に西九州新幹線が開業し、旧町域(現・嬉野市域)に嬉野温泉駅が設置された。
道路
編集- 町内にある高速道路インターチェンジ:長崎自動車道嬉野インターチェンジ(中心街まで車で約5分)
- 市町村内を走る一般国道:国道34号
- 市町村内を走る県道:
高速バス
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集脚注
編集- ^ 『嬉野町史 上巻』嬉野町史編さん執筆委員会、1979年、272頁。
- ^ a b 『嬉野町史 上巻』嬉野町史編さん執筆委員会、1979年、351,353頁。
- ^ 『佐賀地名うんちく事典』佐賀新聞社、2005年、93頁。
- ^ 日外アソシエーツ編集部 編『日本災害史事典 1868-2009』日外アソシエーツ、2010年9月27日、102頁。ISBN 9784816922749。
- ^ 佐賀県立九州陶磁文化館『吉田2号窯跡 肥前地区古窯跡調査報告書6』1989年
- ^ “塩田職人組合 陶器・陶土”. www.sashoren.ne.jp. 2023年7月14日閲覧。