薄谷
薄谷(すすきや)は、埼玉県春日部市の町丁。現行行政地名は薄谷のみ。丁番の設定のない単独町名である。住居表示未実施地区[4]。郵便番号は344-0034[2]。
薄谷 | |
---|---|
北緯35度57分23.3秒 東経139度45分21.9秒 / 北緯35.956472度 東経139.756083度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 埼玉県 |
市町村 | 春日部市 |
地区 | 武里地区 |
人口 | |
• 合計 | 862人 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
344-0034[2] |
市外局番 | 048[3] |
ナンバープレート | 春日部 |
座標の場所は香取神社を示す |
地理
編集埼玉県東部地域で、春日部市南部の古利根川(利根川)などが造り出した沖積平野上に位置する[5]。 中央部および南部の大半が利根川派流(西川)由来の自然堤防の微高地上に位置し、北側の武里中学校周辺には氾濫平野[6]がある。 東側から南側にかけて武里中野、西側で谷原新田、北側で一ノ割と隣接する。地図によっては東側の「武里中」交差点付近で備後西と隣接するように描かれる場合があるが、道路用地に一ノ割の区域がその間に細長く食い込んでいるため、薄谷と隣接していない。 地内は全域は市街化調整区域に指定されているが[7]、西部を除き戸建ての住宅が比較的多く建ち並ぶ。西部の安之堀川沿岸周辺は後背湿地[6]で、一部に霊園があるが、耕地整理された田園地帯である。
河川
編集歴史
編集もとは江戸期より存在した武蔵国埼玉郡新方領に属する薄谷村であった[5]。村高は正保年間の『武蔵田園簿』では薄谷新田として18石余(田13石余、畑5石余)、『元禄郷帳』によると104石余で、以降の増減はなしであった[5]。化政期の戸数は30軒で、村の規模は東西7町、南北5町であった[5]。地名はかつて村の中央をススキが群生する大川が流れており、その茅野を開拓したことに由来する[5]。
- はじめは幕府領、1705年(宝永2年)より岩槻藩領となる[5]。
- 幕末の時点では埼玉郡に属し、明治初年の『旧高旧領取調帳』の記載によると、岩槻藩領であった[9]。
- 1871年(明治4年)
- 1879年(明治12年)3月17日 - 郡区町村編制法により成立した南埼玉郡に属す。郡役所は岩槻町に設置。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、薄谷村が一ノ割村、備後村、中野村、大場村、大畑村、大枝村、増田新田と合併し、南埼玉郡武里村が成立する。薄谷村は武里村の大字薄谷となる。
- 1947年(昭和22年)9月 - カスリーン台風の襲来により大きな被害を受ける[5]。
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 武里村が南埼玉郡春日部町、豊春村、北葛飾郡幸松村、豊野村と合併し、市制を施行して春日部市となる。春日部市の大字となる。
- 1967年(昭和42年) - 春日部市立武里中学校(1947年〈昭和22年〉開校[10])が地内の現在地に移転する。
- 2005年(平成17年)10月1日 - 春日部市が北葛飾郡庄和町と合併し、新たな春日部市が発足、同時に住所標記の簡略化のため市内の大字が廃止され[11]、大字薄谷は丁番の設定のない薄谷となる[12]。
存在していた小字
編集- 中道耕地[13]
- 久仏
- 谷原耕地
- 土手外耕地
- 木揚場耕地
世帯数と人口
編集2024年(令和6年)1月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
薄谷 | 328世帯 | 862人 |
小・中学校の学区
編集丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
薄谷 | 全域 | 春日部市立武里小学校 | 春日部市立武里中学校 |
交通
編集地内に鉄道は敷設されていない。
道路
編集地内に国道、および主要地方道・一般県道は通っていない。
- 市道武里内牧線(市道1-22号線) - 東端でかすめる
- 市道1-16号線[8] - 地区の中央部を東西に通る2車線の通り。
バス
編集地内に路線バスの路線は設定されていない。
施設
編集- 春日部市立武里中学校
- 香取神社
- 薄谷自治会館
- 中野運動広場(一部)
脚注
編集- ^ a b “令和6年人口・世帯数(町(丁)別・男女別・年齢別)”. 春日部市 (2024年5月1日). 2024年8月7日閲覧。
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2024年8月7日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2024年8月7日閲覧。
- ^ “住居表示区域内の新築建物の届け出|春日部市公式ホームページ”. www.city.kasukabe.lg.jp. 2024年8月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 504頁。
- ^ a b 国土地理院の『治水地形分類図』(野田市)等を参照。
- ^ 都市計画図(かすかべ オラナビ) - 春日部市(2016年).2024年8月7日閲覧。
- ^ a b 道路台帳参考図(かすかべ オラナビ) - 春日部市(2016年).2024年8月7日閲覧。
- ^ a b 『旧高旧領取調帳データベース』の検索結果を参照。
- ^ “【春日部市】統計書 令和5年版 【第11章_付表】”. 埼玉県オープンデータポータルサイト. pp. 107-131. 2024年8月7日閲覧。
- ^ “春日部市(埼玉県)”. 公益財団法人日本都市センター (2005年12月15日). 2024年8月7日閲覧。
- ^ “新「春日部市」の町名・字名新旧対照表” (PDF). 春日部市 合併準備室 (2006年5月13日). 2005年9月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月7日閲覧。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1408頁。
- ^ “武里地区の通学区域”. 春日部市 (2021年12月14日). 2024年8月7日閲覧。
- ^ “運行ルート・時刻表”. 春日部市役所. 2023年10月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月7日閲覧。
参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104。
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
編集外部リンク
編集- 春日部市ホームページ
- かすかべ オラナビ - 公開型地理情報システム - 春日部市役所
- 薄谷の周辺 - 今昔マップ on the web(埼玉大学教育学部 谷謙二)