竹田宮恒久王

竹田宮恒久王（たけだのみや つねひさおう、1882年〈明治15年〉9月22日 - 1919年〈大正8年〉4月23日）は、日本の皇族・陸軍軍人。竹田宮初代当主。

竹田宮恒久王
竹田宮
1915年（大正4年）頃
続柄	北白川宮能久親王第1王子（庶長子） 崇光天皇男系16世孫 霊元天皇女系7世孫
身位	王
敬称	殿下
出生	1882年9月22日 日本・京都府
死去	(1919-04-23) 1919年4月23日（36歳没） 日本・東京府
配偶者	恒久王妃昌子内親王（常宮昌子内親王）
子女	竹田宮恒徳王 佐野禮子（禮子女王）
父親	北白川宮能久親王
母親	申橋幸子
役職	陸軍少将

人物

竹田宮一家。

北白川宮能久親王の第1王子（庶長子）。妃は明治天皇の第6皇女昌子内親王。官位は陸軍少将大勲位功五級に昇る。

1906年（明治39年）、竹田宮の称号を賜り、宮家を創設。近衛騎兵連隊に属し、日露戦争に従軍した。井口嶺の戦いですぐ隣を進んでいた伯爵南部利祥騎兵中尉（奥州南部家第42代当主）が敵弾に当たり戦死したという挿話を伝えているが、実際には南部中尉が戦死した3月4日には王は日本に帰国しており、ありえない話である。1919年（大正8年）4月23日、当時全世界で大流行していたスペインかぜのため薨去。享年37。30日葬送。

なお、恒久王の薨去により、同月29日に予定されていた皇太子裕仁親王（恒久王の義理の甥）の成年式が5月7日に延期になっている。

竹田宮の宮号は、京都府にある竹田街道から取ってつけられた宮号である。

略歴

• 1902年（明治35年）8月 - 貴族院議員（皇族議員）
• 1903年（明治36年）11月30日 - 陸軍士官学校卒業（第15期）
• 1904年（明治37年）2月12日 - 陸軍騎兵少尉
• 1906年（明治39年）3月31日 - 竹田宮家創設
• 1906年（明治39年）4月1日 - 功五級金鵄勲章
• 1908年（明治41年）5月 - 皇典講究所総裁
• 1908年（明治41年）- 竹田宮邸竣工
• 1908年（明治41年）- 明治天皇第6皇女昌子内親王と成婚
• 1910年（明治43年）- 陸軍大学校卒業（22期）
• 1919年（大正8年）4月23日　薨去

栄典

• 1903年（明治36年）2月10日 - 勲一等旭日桐花大綬章
• 1906年（明治39年）4月1日 - 功五級金鵄勲章・明治三十七八年従軍記章
• 1913年（大正2年）10月31日 - 大勲位菊花大綬章

血縁

• 父母：北白川宮能久親王 - 能久親王妃光子（後、離婚） - 妃富子 - （実母）申橋幸子
• 兄弟：恒久王 - 延久王 - 成久王 - 輝久王 - 二荒芳之 - 上野正雄
• 妻：昌子内親王（明治天皇第6皇女）
• 子：
  • 第1王子：竹田宮恒徳王（つねよしおう、1909年 - 1992年）
  • 第1王女：禮子女王（あやこじょおう、1913年 - 2003年） - 佐野常光夫人

竹田宮系図

北白川宮2 能久親王

竹田宮1 恒久王

竹田宮2 恒徳王

(臣籍降下) 禮子女王

(皇籍離脱) 恒正王

(皇籍離脱) 素子女王

(皇籍離脱) 紀子女王

(皇籍離脱) 恒治王

竹田恆和

明治天皇 (1852-1912) 在位 1867-1912

大正天皇 (1879-1926) 在位 1912-1926

竹田宮恒久王 (1882-1919)

昌子内親王 (1888-1940)

北白川宮成久王 (1887-1923)

房子内親王 (1890-1974)

朝香宮鳩彦王 (1887-1981)

允子内親王 (1891-1933)

東久邇宮稔彦王 (1887-1990)

聡子内親王 (1896-1978)

昭和天皇 (1901-1989) 在位 1926-1989

昭和天皇 (1901-1989) 在位 1926-1989

竹田恒徳 (1909-1992)

永久王 (1910-1940)

朝香孚彦 (1912-1994)

盛厚王 (1916-1969)

成子内親王 (1925-1961)

上皇 （明仁） (1933-) 在位 1989-2019

竹田恒正 (1940-)

北白川道久 (1937-2018)

朝香誠彦 (1943-)

東久邇信彦 (1945-2019)

今上天皇 （徳仁） (1960-) 在位 2019-

竹田家

(男系断絶)

朝香家

東久邇家

脚注

日本の皇室
先代 （新設）	竹田宮 初代：1906年 - 1919年	次代 竹田宮恒徳王
学職
先代 有栖川宮幟仁親王	皇典講究所総裁 第2代：1908年	次代 北白川宮成久王