社会的法益
専ら共同生活を帰属主体とする法益
社会的法益(しゃかいてきほうえき)とは、刑法の概念、用語の一つであり、法益の帰属主体が社会であるものを指す。国家的法益が国家の統治機能を法益の帰属主体にするのに対し、社会的法益は専ら共同生活を帰属主体とする。
種類
編集社会的法益を保護するために規定されている犯罪のうち具体的なものとしては以下の通りである。
公共の平穏に対する罪
編集公衆の健康に対する罪
編集取引の平穏に対する罪
編集- わいせつ、強制性交等及び重婚の罪
- 賭博及び富くじに関する罪
- 礼拝所及び墳墓に関する罪
その他
編集なお、以下の犯罪については、従来は社会的法益を保護する規定と解されてきたが、プライバシー権など近年の人権意識の向上のため、個人的法益を保護する規定と解釈されるようになっている。