盧弼
盧 弼[1](ろ ひつ)は、中国・唐の詩人。別名は盧汝弼[2]。字は子階(しかい)。蒲州河東県(現在の山西省運城市永済市)の人。本貫は范陽郡涿県。祖父は盧綸。父は盧簡求。
進士に及第して祠部員外郎・知制誥となり、昭宗の天祐元年(904年)、朱全忠(後の五代後梁の太祖)が昭宗に強要して洛陽へ遷都したとき随行したが、世の乱れを知って辞職し、上党に長寓した。その後、権臣の河東節度使李克用を頼り、河東節度副使となったが、謹直な性格を讃えられた。
作品に、『李秀才(りしゅうさい)の「辺庭四時怨(へんていしじえん)」に和す』(七言絶句)がある。
李秀才(りしゅうさい)の「辺庭四時怨(へんていしじえん)」に和す | |
八月霜飛柳半黄 | 八月 霜飛んで柳半ば黄なり |
蓬根吹断雁南翔 | 蓬根(ほうこん)吹き断たれて雁(かり)南に翔(か)く |
隴頭流水関山月 | 隴頭(ろうとう)の流水 関山(かんざん)の月 |
泣上龍堆望故郷 | 泣くなく龍堆(りゅうたい)に上(のぼ)って故郷を望む |