生の松原 (福岡市)

福岡市西区の地名
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生の松原(いきのまつばら)は、福岡県福岡市西区にある地名。一丁目から四丁目までが設置されている[1][2]。面積は約109.27ヘクタール[3]。2022年10月末現在の人口は4,506人[4]郵便番号は819-0055[5]

生の松原
地図
生の松原の地図
生の松原の位置(福岡市内)
生の松原
生の松原
生の松原の地図
生の松原の位置(福岡県内)
生の松原
生の松原
生の松原 (福岡県)
生の松原の位置(日本内)
生の松原
生の松原
生の松原 (日本)
北緯33度34分39.0秒 東経130度18分6.5秒 / 北緯33.577500度 東経130.301806度 / 33.577500; 130.301806
日本
都道府県 福岡県
市町村 福岡市
西区
面積
 • 合計 109.27 ha
人口
(2022年10月末現在)
 • 合計 4,506人
等時帯 UTC+9 (JST)
郵便番号
819-0055
市外局番 092
ナンバープレート 福岡

地理

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福岡市の都心部とされる中央区天神等の西側約9キロメートル、福岡市西区のやや東部、福岡平野の西部、長垂山の東麓に位置する。北西は博多湾(今津湾)に面し、北東で小戸と、南東で下山門下山門団地及び上山門と、西で大字拾六町、大字下山門及び今宿青木と隣接する。博多湾沿いに面積約40ヘクタールにわたって広がるクロマツを主体とした松林で日本の白砂青松100選に選ばれている「生の松原」が広がっている[6][7]。それ以外の土地利用は主に生の松原団地を始めとする住宅地となっている。

都市計画

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都市計画に関しては、「福岡市都市計画マスタープラン」[8]において定められた方針については次のとおりである。交通ネットワークとして都市の骨格となる千代今宿線の沿道は、商業、業務、サービス施設や中高層住宅などが連続した「都市軸」に位置付けられている。生の松原一丁目については、JR筑肥線と小戸362号線等に挟まれたゾーンが、戸建住宅などの低層住宅が大部分を占めるが、一部中高層住宅などが立地する「低中層住宅ゾーン」に位置付けられ、低層住宅と中層住宅の調和、狭隘道路の改善などがまちづくりの視点とされている。そのほかのゾーンは、地域の景観を特徴づける緑豊かな海岸線が広がる「緑地・丘陵地」に位置付けられ、緑地の保全・育成や無秩序な開発の抑制がまちづくりの視点とされている。生の松原二丁目については、下山門拾六町1号線の東側が、大規模な住宅団地などの中層住宅や高層住宅で形成される「中高層住宅ゾーン」に位置付けられ、良好な住環境の保全・形成に対する適切な対応などがまちづくりの視点とされている。生の松原三丁目及び四丁目については、戸建住宅などの低層住宅を主とする「低層住宅ゾーン」に位置付けられ、老朽化した住宅などの課題への対応や狭隘道路の改善などがまちづくりの視点とされている。また、課題としては、幅員4メートル未満の狭隘道路が多い地区があり、築30年以上の木造建築物も多いため、災害時の安全性などの面で課題となっている。用途地域は次のとおりである[9]。生の松原一丁目については、JR筑肥線と小戸362号線等に挟まれた範囲が第一種住居地域に、JR筑肥線と生の松原578号線とに挟まれた範囲が第一種中高層住居専用地域に指定されている。これら以外の範囲(森林等)が市街化調整区域に指定されている。生の松原二丁目については、下山門拾六町1号線の東側かつ生の松原577号線の南側が第一種中高層住居専用地域に、下山門拾六町1号線の西側かつ生の松原拾六町線の南側が第一種低層住居専用地域に指定されている。これら以外、即ち、生の松原577号線及び生の松原拾六町線の北側が市街化調整区域に指定されている。生の松原三丁目については、大部分が第一種低層住居専用地域に西側の一部が市街化調整区域に指定されている。生の松原四丁目については、西九州自動車道の北側道路境界線から概ね50メートルの範囲が第二種住居地域に、これ以外の範囲は第一種低層住居専用地域に指定されている。また、生の松原三丁目の一部の区域約1.7ヘクタールについては、地区計画の区域として「生の松原三丁目地区地区計画」[10]が定められ、良好な低層住宅地としての形成に努めるために、地区施設として区画道路(幅員6メートル)及び公園(1ヶ所)を適切に配置することが方針とされている。

語源

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地名の由来は今津湾岸に「生の松原」があることによる。「生の松原」の名は、神功皇后が征西の途中、この地に松の枝を逆に刺し、「もし功なればこの枝生きん」と祈願し、枝が生育したことにちなむとする伝説があるが、武内宿禰が、身代わりとなって死んだ壱岐の真根子を祀った壱岐神社にちなむのもであろうと言われている[1]

歴史

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町域の変遷

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現在の地名は、1986年昭和61年)における住居表示の実施に伴う地名変更によって定められたものであり、その実施前後の地名は次表のとおりである[1]

住居表示実施後 実施年月日 住居表示実施前(各大字の一部)
生の松原一丁目から生の松原四丁目まで 1986年(昭和61年) 大字下山門・大字拾六町

人口

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生の松原一丁目から四丁目までを合わせた人口の推移を福岡市の住民基本台帳(公称町別)[4]に基づき示す(単位:人)。集計時点は各年9月末現在である。

交通

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道路

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主な幹線道路は次の通り。

高速道路

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生の松原四丁目の南端に近接して次の高速道路国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路))が通っている。

国道

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生の松原四丁目の南端で市道生の松原拾六町線が次の国道に交わる。

この国道の上部には高架の西九州自動車道が通っている。

市道

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福岡市が管理する市道の主要なものは次のとおりである。

  • 千代今宿線[注釈 2]
  • 生の松原拾六町線
  • 下山門拾六町1号線

鉄道

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鉄道については、九州旅客鉄道(JR九州)が運営する鉄道筑肥線が町内のほぼ中央部に通っており、次の駅がある。

バス

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バスについては、西日本鉄道株式会社が運営する通称「西鉄バス」が運行している。

  • 生の松原
  • 生の松原団地
  • 生の松原団地入口
  • 生の松原三丁目
  • 小松原

かつては昭和バスも運行していたが、2006年(平成18年)に廃止された。

主な施設

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公共・公益施設

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医療・福祉施設

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  • 福岡和仁会病院(わじんかいびょういん)[注釈 11]
  • 西福岡病院(にしふくおかびょういん)[注釈 12]

教育施設

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[14][15]

その他の施設

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名所・旧跡

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  • 元寇防塁生の松原地区(げんこうぼうるいいきのまつばらちく)※遺跡の復元箇所は隣接する小戸五丁目1752番の2の一部にある。
  • 生の松原
  • 壱岐神社(いきじんじゃ)[注釈 14]
  • 宇賀神社(うがじんじゃ)[注釈 15]
  • 妙泉寺(みょうせんじ)[注釈 16]
  • 斜ヶ浦瓦窯跡(ななめがうらがようし)[注釈 17]

脚注

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注釈

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  1. ^ 北部(主に一丁目)を除く
  2. ^ 小戸西交差点から西側には「明治通り」の愛称(福岡市道路愛称)がついている。
  3. ^ 下山門駅に隣接して福岡市地下鉄姪浜車両基地(西区下山門四丁目1番1号)がある。
  4. ^ 所在地:生の松原一丁目13番、公園種別:風致公園、面積:164,077m2、開園年度:1998、指定管理者:株式会社環境開発小戸公園管理事務所[12]、外部リンク:株式会社環境開発小戸公園管理事務所. “「小戸公園」「生の松原海岸森林公園」公式サイト”. 2011年11月13日閲覧。
  5. ^ 所在地:生の松原一目7番、公園種別:街区公園、面積:1,028m2、開園年度:1980[12]
  6. ^ 所在地:生の松原二丁目3番、公園種別:街区公園、面積:991m2、開園年度:1982[12]
  7. ^ 所在地:生の松原四丁目2番、公園種別:街区公園、面積:1,058m2、開園年度:1979[12]
  8. ^ 所在地:生の松原四丁目24番、公園種別:街区公園、面積:6,232m2、開園年度:1972[12]
  9. ^ 所在地:生の松原四丁目1番、公園種別:都市緑地、面積:1,096m2、開園年度:1976[12]
  10. ^ 所在地:福岡市西区生の松原四丁目1番北緯33度34分26.8秒 東経130度17分59.3秒 / 北緯33.574111度 東経130.299806度 / 33.574111; 130.299806、外部リンク:福岡市西区総務部企画振興課. “斜ヶ浦(ななめがうら)池”. 2022年11月13日閲覧。
  11. ^ 所在地:生の松原一丁目33番18号北緯33度34分47.4秒 東経130度17分42.4秒 / 北緯33.579833度 東経130.295111度 / 33.579833; 130.295111、開設:昭和53年3月(拾六町)、現在地への新築移転(拾六町→生の松原):平成13年7月、法人番号:3310005001364、法人名称:医療法人和仁会、法人所在地:長崎県長崎市中里町96番地、外部リンク:福岡和仁会病院. “福岡和仁会病院”. 2022年11月7日閲覧。
  12. ^ 所在地:生の松原三丁目18番8号北緯33度34分37.0秒 東経130度17分48.6秒 / 北緯33.576944度 東経130.296833度 / 33.576944; 130.296833、法人名称:医療法人西福岡病院、法人番号:2290005001797[13]
  13. ^ 本実習場(Sawara Training Forest, Kyūshū University)は防風保安林、文化財保護法による元冠防塁特別史跡、玄海国定公園、同第一種特別地域に指定されている。、外部リンク:九州大学農学部附属演習林. “九州大学農学部附属演習林”. 2022年11月12日閲覧。
  14. ^ 所在地:生の松原一丁目9番3号北緯33度34分49.96秒 東経130度18分21.97秒 / 北緯33.5805444度 東経130.3061028度 / 33.5805444; 130.3061028、法人番号:4290005000021[13]、外部リンク:福岡市西区総務部企画振興課. “壱岐神社”. 2022年11月13日閲覧。
  15. ^ 所在地:生の松原一丁目7番14号北緯33度34分56.0秒 東経130度18分26.5秒 / 北緯33.582222度 東経130.307361度 / 33.582222; 130.307361、法人番号:7290005000035[13]
  16. ^ 所在地:生の松原一丁目4番8号北緯33度34分55.5秒 東経130度18分28.5秒 / 北緯33.582083度 東経130.307917度 / 33.582083; 130.307917、法人番号:5290005000623[13]山号院号寺号等:生松山妙泉寺、宗派:日蓮宗
  17. ^ 所在地:生の松原四丁目2番北緯33度34分28.5秒 東経130度17分58.2秒 / 北緯33.574583度 東経130.299500度 / 33.574583; 130.299500、現地説明板等(福岡市教育委員会埋蔵文化財課)の概要:「この遺跡は瓦を焼き上げるための窯の跡である。時代は91011世紀平安時代)。この窯は「地下式有階無段式登窯」と呼ばれる登り窯であり、平瓦、丸瓦、軒先瓦などが焼かれていた。瓦には「警固」、「伊貴作」などの銘をもつものがある。また、4号窯から出土した14弁単弁軒丸瓦が鴻臚館跡、東区の香椎B遺跡、大宰府市の安楽寺跡(現在の太宰府天満宮の敷地内)などの瓦と類似しており注目されている。発掘調査 、1918年(大正7年)に池の西側で瓦が採集されて以来、中山平次郎、玉泉大梁、高野孤鹿らにより3基の瓦窯跡が発見された。1972年(昭和47年)7月~8月にそのうちの1基が調査され、1996年(平成8年)11月~12月、1997年(平成9年)12月~3月にも調査が行われ、あわせて8基の瓦窯が確認されている。」、外部リンク:福岡市経済観光文化局文化財活用部文化財活用課. “福岡市の文化財”. 2022年8月15日閲覧。→文化財情報検索→キーワード検索

出典

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  1. ^ a b c 「角川日本地名大辞典」編集委員会 竹内理三『角川日本地名大辞典』 40 福岡県(初版)、角川書店、1988年3月8日、144, 145, 1504頁。ISBN 4-04-001400-6 
  2. ^ 福岡市. “福岡市区の設置等に関する条例”. 2022年11月7日閲覧。→別表第1
  3. ^ 福岡市総務企画局企画調整部統計調査課 (2020年10月1日). “令和2年(2020年)国勢調査”. 2023年2月1日閲覧。→1-11/参考/面積、人口密度、人口及び世帯数-公称町別(令和5年1月31日)
  4. ^ a b 福岡市統計調査課. “登録人口(公称町別)- 住民基本台帳(日本人)男女別人口及び世帯数”. 福岡市. 2022年11月12日閲覧。
  5. ^ 日本郵便株式会社. “郵便局”. 2022年10月7日閲覧。→「郵便番号を調べる」→キーワード検索等
  6. ^ 白砂青松100選 - 林野庁
  7. ^ 生の松原 - 福岡県観光情報 クロスロードふくおか
  8. ^ 福岡市都市計画課. “福岡市都市計画マスタープラン”. 福岡市. 2022年11月12日閲覧。都市計画法第18条の2に基づき市町村が定める都市計画に関する基本的な方針
  9. ^ 福岡市. “福岡市WEBまっぷ”. 福岡市. 2022年11月12日閲覧。→「都市計画情報」
  10. ^ 福岡市都市計画課. “地区計画決定状況一覧”. 福岡市. 2022年11月12日閲覧。の「西区」→「西1」
  11. ^ 国土交通省九州地方整備局福岡国道事務所. “国道202号 国道497号 今宿道路”. 2022年11月12日閲覧。
  12. ^ a b c d e f 公益財団法人福岡市緑のまちづくり協会. “緑のまちづくり”. 2022年11月12日閲覧。→キーワード検索
  13. ^ a b c d 国税庁長官官房企画課法人番号管理室. “国税庁法人番号公表サイト”. 2022年11月7日閲覧。→検索
  14. ^ 福岡市立小学校設置条例で定める位置
  15. ^ 町名別通学区域一覧表(令和3年4月1日現在) (PDF) - 福岡市教育委員会教育環境部通学区域課
  16. ^ 2016年度 九州大学概要 (PDF) 九州大学