片岡鶴太郎の金田一耕助シリーズ

1990年代に放送された日本のテレビドラマ
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片岡鶴太郎の金田一耕助シリーズ(かたおかつるたろうの きんだいちこうすけシリーズ)では、横溝正史の推理小説「金田一耕助シリーズ」を原作とする、片岡鶴太郎主演のテレビドラマシリーズについて説明する。片岡主演のシリーズは、フジテレビ系列で1990年から1998年にかけて、『昭和推理傑作選・横溝正史シリーズ』として全9作が放送されている。

昭和推理傑作選・横溝正史シリーズ
ジャンル テレビドラマ
原作 横溝正史
脚本 岸田理生
佐伯俊道
演出 福本義人
藤田明二
出演者 片岡鶴太郎
加藤武
平幹二朗
牧瀬里穂
製作
プロデューサー 高橋萬彦
制作 フジテレビ
放送
音声形式ステレオ放送
放送国・地域日本の旗 日本
第1作
(男と女のミステリー)
放送期間1990年9月28日
放送時間金曜 21:03 - 23:22
放送枠男と女のミステリー
放送分139分
回数1
第2作 - 第3作
(金曜ドラマシアター)
放送期間1991年10月4日
1992年10月2日
放送時間金曜 21:03 - 23:22
放送枠金曜ドラマシアター
放送分139分
回数2
第4作 - 第8作
(金曜エンタテイメント)
オープニング歴代テーマ曲を参照
エンディング歴代テーマ曲を参照
放送期間1993年9月24日
1994年10月7日
1995年10月13日
1996年4月26日
1996年10月25日
放送時間変遷を参照
放送枠金曜エンタテイメント
回数5
第9作
(スペシャルミステリー)
放送期間1998年4月7日
放送時間火曜 21:00 - 23:08
放送分128分
回数1
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放送枠は「男と女のミステリー」(第1作)、「金曜ドラマシアター」(第2作 - 第3作)、「金曜エンタテイメント」(第4作 - 第8作)。

概要

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1990年に「原作に忠実な推理ドラマを」ということで、日本推理作家協会の協力の下に「昭和推理傑作選」と銘打たれたシリーズの中の一作として『獄門島』が放送され、以降「横溝正史シリーズ」としてシリーズ化する。金田一耕助役の片岡鶴太郎と、磯川警部役の加藤武[1]のレギュラー陣以外に、平幹二朗牧瀬里穂が毎回違う役でレギュラー出演する、東京や信州を舞台にした原作も原則として岡山の物語として脚色するなど[2]、変わった手法も見て取れた。また、ロケ地を本格的に選んで撮影することも特色の一つであった。

『女怪』のみは演出家も異なり、唯一東京を舞台として、加藤牧瀬らも出演しないなど、毎年秋放映のペースを初めて破ったことを含め、番外篇的な趣向となっている。ただし、初対面の等々力警部に面会するときに磯川警部の紹介状を携えたり、途中で岡山県(原作の伊豆から変更)の墓地へ出向いて顔見知りの刑事に遭遇する[3]など、他の作品の設定との連続性は保たれている。

キャスト

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  • 金田一耕助 - 片岡鶴太郎
  • 磯川警部 - 加藤武
第1作「獄門島」(1990年)
第2作「悪霊島」(1991年)
第3作「本陣殺人事件」(1992年)
第4作「悪魔の手毬唄」(1993年)
第5作「犬神家の一族」(1994年)
第6作「八つ墓村」(1995年)
第7作「女怪」(1996年)
※磯川警部は登場しない。
第8作「悪魔が来りて笛を吹く」(1996年)
第9作「女王蜂」(1998年)

スタッフ

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放送日程

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  • 第5作は21時03分から23時22分までの拡大放送。
  • 第8作は21時00分から23時22分までの拡大放送。
話数 放送日 サブタイトル 原作 脚本 演出
1 1990年09月28日 獄門島 「獄門島」 岸田理生 福本義人
2 1991年10月04日 悪霊島 「悪霊島」
3 1992年10月02日 本陣殺人事件 「本陣殺人事件」
4 1993年09月24日 悪魔の手毬唄 「悪魔の手毬唄」
5 1994年10月07日 犬神家の一族 「犬神家の一族」 佐伯俊道
6 1995年10月13日 八つ墓村 「八つ墓村」
7 1996年04月26日 女怪 「女怪」
霧の中の女
藤田明二
8 10月25日 悪魔が来りて笛を吹く 「悪魔が来りて笛を吹く」 福本義人
9 1998年04月07日 女王蜂 「女王蜂」

脚注

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  1. ^ 加藤武は石坂浩二主演の映画シリーズや同じく市川崑監督による豊川悦司主演の映画でも警部や署長などの警察幹部を演じている。市川監督作品では「同一俳優が同一キャラクタで演じる別人」であり、作中で「似ている」と認識される設定も無いのに対して、本シリーズでは全作品で設定上同一人物である。加藤武の定番演技に「よし、わかった!」の科白があるが、本シリーズの初期の作品では使われておらず、第3作『本陣殺人事件』以降の出演作で使われている。
  2. ^ 当初は岡山県を舞台とする原作のみであったが、第5作『犬神家の一族』から他地域の作品も原作とするようになった。
  3. ^ 当初のシナリオでは磯川警部に遭遇する設定になっていた(西口明弘「「映画のドラマ化」からの発想」『横溝正史研究2』 ISBN 978-4-86403-007-6 pp.146-147)。