渡辺孝一
渡邊 孝一(わたなべ こういち、1957年11月25日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の元衆議院議員(4期)。
渡邊 孝一 わたなべ こういち | |
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防衛大臣政務官の就任に際して公開された肖像写真 | |
生年月日 | 1957年11月25日(67歳) |
出生地 | 日本 東京都北区[1] |
出身校 | 東日本学園大学歯学部(現:北海道医療大学) |
前職 | 歯科医師 |
所属政党 | 自由民主党(岸田派→無派閥) |
親族 | 父・渡辺省一(元衆議院議員) |
公式サイト | 渡辺孝一(わたなべ孝一)公式サイト |
選挙区 | 比例北海道ブロック |
当選回数 | 4回 |
在任期間 | 2012年12月21日[2] - 2024年10月9日 |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 2002年10月 - 2012年7月31日 |
総務副大臣、総務大臣政務官、防衛大臣政務官兼内閣府大臣政務官、北海道岩見沢市長(3期)を歴任。父は科学技術庁長官を務めた元衆議院議員の渡辺省一。
概要
編集東京都で生まれ、父・省一の故郷である北海道美唄市で育つ。北海道岩見沢東高等学校、東日本学園大学(現北海道医療大学)歯学部卒業。卒業後は歯科医院の勤務医を経て、1991年に岩見沢市で歯科医院を開業。1996年、岩見沢青年会議所理事長に就任し、岩見沢市PTA連合会会長や空知PTA連合会会長を務める。
2002年10月、岩見沢市長選挙に立候補。現職の能勢邦之岩見沢市長を4,000票超の大差で破り、初当選した。2006年、岩見沢市長再選(48年ぶりの無投票での当選であった)。2010年の岩見沢市長選では民主・自民・公明3党の与野党相乗りで3選。市長在職中は情報公開や企業誘致、医療・福祉の充実化に尽力。また市町村合併を推進し、北村・栗沢町を岩見沢市へ編入合併させた。2009年には経営破綻した岩見沢市内の大手ゼネコン・カツイの再建にも協力。一方で、市内の学校給食岩見沢共同調理所から発生した集団食中毒や、市内のごみ最終処分場の埋め立て量の改竄等を見逃した監督責任の不行き届きや対応の不手際で批判を受けた。
2012年6月、次期衆議院議員総選挙にかつて父・省一も立候補(落選)した北海道10区から立候補する意向を表明。自民党北海道連の北海道第10選挙区支部は、飯島夕雁の辞任により空席状態が続いていた同区支部長に渡辺を推薦し、党本部に公認を申請する方針を固めた。しかし、比例北海道ブロック選出の稲津久衆議院議員(公明党)も、次期衆議院議員総選挙に北海道10区から立候補する意向を表明していたため、自民党は北海道10区への候補擁立を見送る方針を決定。一方、渡辺の擁立に動いた自民党所属の北海道議会議員らは再度渡辺の公認を求め、自民党から公認が得られない場合は無所属で立候補する渡辺を支援する方針を固めた。
しかし、その後の党本部による調整により、北海道10区からは稲津が立候補し、渡辺は比例北海道ブロック単独1位での立候補が内定した[3]。2012年7月、岩見沢市議会議長に辞職願を提出し、市議会で辞任が了承された。同年12月の第46回衆議院議員総選挙で初当選。なお、当選後に入居した衆議院第1議員会館の部屋番号はかつて父・省一が衆院議員在職中に入居していた部屋番号である。
2014年12月の第47回衆議院議員総選挙で再選。
2017年10月の第48回衆議院議員総選挙で比例区単独1位で3選[4]。11月1日の首班指名選挙では安倍晋三に投票したが[5][6]、投票用紙に自身の氏名を書き忘れたため無効票となった[7][8]。
2021年10月、第1次岸田内閣において総務大臣政務官に就任[9]。
同月の第49回衆議院議員総選挙で比例区単独2位で4選(前回2位だった鈴木貴子と順位入れ替え)[10]。
2023年9月、第2次岸田第2次改造内閣において総務副大臣に就任[11]。
2024年9月12日、自民党総裁選挙が告示され、旧岸田派からは林芳正と上川陽子の2人が立候補した。渡辺は林の推薦人に名を連ねた[12]。投票日前日の9月26日22時半頃、産経新聞は、麻生太郎が1回目の投票から高市早苗を支援するよう自派閥の議員に指示を出したとスクープした[13]。9月27日朝、岸田文雄首相は高市が決選投票に残る可能性が高いと踏み、「決選は高市氏以外。党員票が多い方に投じてほしい」と旧岸田派のメンバーに一気に指示を下ろした[14]。高市は1回目の議員投票で、報道各社の事前調査での30~40票を大きく上回る72票を獲得した[15]。党員数と合わせた得票数は1位だったが、決選投票で石破茂に敗れた。渡辺は1回目の投票では林に投じ[16]、決選投票では石破に投じた[16]。
2024年10月の第50回衆議院議員総選挙でも比例区単独で立候補したが、過去4回とは異なり比例順位の優遇措置がとられず、小選挙区候補者より下位の12位とされたため、落選した[17]。なお、この措置に対して一部の自民党支持者の離反を招いたと見られ、10区から立候補した公明党の稲津久も僅差で立憲民主党の神谷裕に敗れ、落選している[18]。
政策
編集発言
編集- 2018年2月23日、衆院予算委分科会で、裁量労働制の労働時間をめぐる不適切なデータ処理の問題を追及する野党の姿勢を「誹謗中傷クラス」と発言した[22]。
不祥事
編集所属団体・議員連盟
編集選挙歴
編集当落 | 選挙 | 執行日 | 年齢 | 選挙区 | 政党 | 得票数 | 得票率 | 定数 | 得票順位 /候補者数 |
政党内比例順位 /政党当選者数 |
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当 | 2002年岩見沢市長選挙 | 2002年10月6日 | 44 | ーー | 無所属 | 2万158票 | ーー | 1 | 1/3 | / |
当 | 2006年岩見沢市長選挙 | 2010年10月1日 | 48 | ーー | 無所属 | ーー票 | ーー | 1 | /1 | / |
当 | 2010年岩見沢市長選挙 | 2010年10月3日 | 52 | ーー | 無所属 | 2万6632票 | ーー | 1 | 1/2 | / |
当 | 第46回衆議院議員総選挙 | 2012年12月16日 | 54 | 比例北海道ブロック | 自由民主党 | 8 | ーー/ーー | 1/3 | ||
当 | 第47回衆議院議員総選挙 | 2014年12月14日 | 56 | 比例北海道ブロック | 自由民主党 | ーー票 | ーー | 8 | / | 1/3 |
当 | 第48回衆議院議員総選挙 | 2017年10月22日 | 58 | 比例北海道ブロック | 自由民主党 | ーー票 | ーー | 8 | / | 1/3 |
当 | 第49回衆議院議員総選挙 | 2021年10月31日 | 62 | 比例北海道ブロック | 自由民主党 | ーー票 | ーー | 8 | / | 2/4 |
落 | 第50回衆議院議員総選挙 | 2024年10月27日 | 65 | 比例北海道ブロック | 自由民主党 | ーー票 | ーー | 8 | / | 12/3 |
脚注
編集- ^ 渡辺孝一君_衆議院
- ^ 平成24年(2012年)12月21日中央選挙管理会告示第37号(平成二十四年十二月十六日執行の衆議院比例代表選出議員の選挙における衆議院名簿届出政党等に係る得票数、当選人の数並びに当選人の住所及び氏名に関する件)
- ^ 渡辺氏 自民単独1位 道内比例 未来は北出氏が重複 北海道新聞 2012年12月4日
- ^ “北海道ブロック(比例区)-開票速報-2017衆議院選挙(衆院選):朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2024年11月5日閲覧。
- ^ “枝野氏に社民、自由も投票=無所属の会は大塚氏―首相指名”. Yahoo!ニュース. 時事通信. (2017年11月1日)
- ^ “首相指名:2位、衆参ねじれ 64年ぶり、民進の分裂余波”. 毎日新聞. (2017年11月1日)
- ^ “首相指名選挙、安倍首相への1票が無効に 衆院本会議”. 朝日新聞. (2017年11月1日)
- ^ “【第4次安倍政権】自民“魔の3回生”失態 首相指名選挙で自分の名前書き忘れ無効”. 産経新聞. (2017年11月2日)
- ^ “外務副大臣に鈴木貴子氏 文科政務官に高橋はるみ氏 副大臣・政務官に道内7氏”. 北海道新聞. (2021年10月7日) 2021年10月18日閲覧。
- ^ “自民比例、鈴木氏1位 渡辺氏2位、4回連続上位 道ブロック”. 北海道新聞. 2021年11月3日閲覧。
- ^ “内閣府副大臣にスピードスケート五輪銅メダルの堀井学氏 15日に閣議決定”. 日刊スポーツ. (2023年9月15日) 2023年9月18日閲覧。
- ^ “林芳正氏の推薦人一覧 自民党総裁選2024”. 日本経済新聞 (2024年9月12日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ “<独自>自民・麻生副総裁が高市氏支持へ、麻生派議員にも指示 1回目から”. 産経新聞 (2024年9月26日). 2024年9月30日閲覧。
- ^ 『中日新聞』2024年9月28日付朝刊、11版、1面、「結局派閥 再生遠く 岸田首相が指示『決選は高市氏以外に』」。
- ^ 遠藤修平、園部仁史、高橋祐貴 (2024年9月27日). “麻生、安倍派は「消極的支持」で広がり欠く 決選投票で敗れた高市氏”. 毎日新聞. 2024年10月1日閲覧。
- ^ a b “決選投票は高市氏4人、石破氏3人 自民総裁選、道内議員はどう動いた”. 北海道新聞 (2024年9月27日). 2024年10月1日閲覧。
- ^ “衆院選 15年ぶりに北海道に"地殻変動" 野党が躍進し13議席獲得 与党は逆風直撃 一夜明けてそれぞれの候補者の声 北海道”. HBC北海道放送. 2024年10月29日閲覧。
- ^ “「落選」比例下位に反発、一部自民が離反か 北海道 公明敗退の内幕:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2024年10月31日). 2024年11月5日閲覧。
- ^ “特定秘密保護法 国会議員の投票行動”. 東京新聞. 2014年12月13日閲覧。
- ^ 2014衆院選毎日新聞候補者アンケート
- ^ “賛同者一覧 国民を守るための「真水100兆円」令和2年度第2次補正予算に向けた提言”. 【議員連盟】日本の未来を考える勉強会. 2020年9月24日閲覧。
- ^ “「不適切」データ処理問題、倉庫に段ボール32箱の記録”. TBS NEWS. 2018年2月23日閲覧。
- ^ “バスツアー不足分負担、自民支部 渡辺孝一防衛政務官が代表”. 福井新聞. (2019年12月2日) 2019年12月2日閲覧。
外部リンク
編集- 渡辺孝一(わたなべ孝一)公式サイト
- 渡辺孝一 (watanabekoichi1957) - Facebook
公職 | ||
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先代 尾身朝子 柘植芳文 |
総務副大臣 馬場成志と共同 2023年 - 2024年 |
次代 冨樫博之 阿達雅志 |
先代 谷川とむ 古川康 宮路拓馬 |
総務大臣政務官 鳩山二郎 三浦靖と共同 2021年 - 2022年 |
次代 国光文乃 杉田水脈 中川貴元 |
先代 長尾敬 舞立昇治 安藤裕 古賀友一郎 白須賀貴樹 石川昭政 菅家一郎 阿達雅志 山田宏 |
内閣府大臣政務官 神田憲次 今井絵理子 藤原崇 進藤金日子 青山周平 中野洋昌 和田政宗 加藤鮎子と共同 2019年 - 2020年 |
次代 岡下昌平 和田義明 宗清皇一 鳩山二郎 神谷昇 松川るい 吉川赳 三谷英弘 佐藤啓 |
先代 山田宏 鈴木貴子 |
防衛大臣政務官 岩田和親と共同 2019年 - 2020年 |
次代 大西宏幸 松川るい |
先代 能勢邦之 |
北海道岩見沢市長 2002年 - 2012年 |
次代 松野哲 |