渡島吉岡駅
かつて北海道福島町に存在した北海道旅客鉄道の鉄道駅
渡島吉岡駅(おしまよしおかえき)は、かつて北海道松前郡福島町字吉岡に設置されていた、北海道旅客鉄道(JR北海道)松前線の駅(廃駅)である。電報略号はヨオ。事務管理コードは▲141507[2]。
渡島吉岡駅 | |
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おしまよしおか Oshima-Yoshioka | |
◄白符 (2.8 km) (6.5 km) 渡島大沢► | |
所在地 | 北海道松前郡福島町字吉岡 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | 松前線 |
キロ程 | 38.7 km(木古内起点) |
電報略号 | ヨオ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面2線 |
開業年月日 | 1942年(昭和17年)11月1日[1] |
廃止年月日 | 1988年(昭和63年)2月1日[1] |
備考 | 松前線廃線に伴い廃駅 |
歴史
編集年表
編集- 1942年(昭和17年)11月1日:国有鉄道福山線碁盤坂駅(→千軒駅) - 当駅間の開通に伴い、一般駅として開業[1]。
- 1946年(昭和21年)12月15日:当駅 - 渡島大沢駅間の開通に伴い、中間駅となる。
- 1949年(昭和24年)6月1日:日本国有鉄道法施行に伴い、日本国有鉄道(国鉄)に継承。
- 1953年(昭和28年)11月8日:福山線が松前線に改称される。
- 1963年(昭和38年)12月1日:準急「松前」運行開始。
- 1970年(昭和45年)12月12日:業務委託駅となる[3]。
- 1980年(昭和55年)10月1日:急行「松前」廃止により、優等列車が停車しなくなる。
- 1982年(昭和57年)11月15日:貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物の取り扱いを廃止[1]。
- 1986年(昭和61年)11月1日:出札・改札業務を停止して無人化され[4]、簡易委託駅となる。交換設備は存置され閉塞扱いの運転要員が出務する事があったが、原則として列車交換は行われず、通常は千軒駅 - 松前駅間を一閉塞として運行。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、日本国有鉄道から北海道旅客鉄道(JR北海道)に継承[1]。
- 1988年(昭和63年)2月1日:松前線の全線廃止に伴い、廃駅となる。
駅名の由来
編集もともとは当地は現在の吉岡川のアイヌ語名から「オムナイ(o-mu-nay)」(川尻・塞がる・川)と呼ばれていた[5][6]。
江戸期に和人が当地に入って以降、当初は「穏内(おおむない・おむない)」の当て字がされていたが、「穏やかでない」に通じることから、寛永期に付近に群生するヨシから「葭岡(よしおか)」の和名がつけられ、後年「吉岡」に字が変化した[5][6]。
駅構造
編集廃止時点で、島式ホーム1面2線を有する地上駅で、列車交換が可能な駅であった。その他に、上下線に副本線(側線扱い)を有していた[7]。
最終営業日時点では、乗車券類の販売は簡易委託化されていた。駅舎はホームの南側に位置し、ホームとは構内踏切で連絡した[7]。
利用状況
編集- 1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は224人[7]。
駅周辺
編集駅跡
編集駅舎及び駅構内施設は撤去され、1999年(平成11年)時点では、駅跡地は採石会社の作業場となっている[8]。2010年(平成22年)時点でも同様であった[9]。駅跡付近の線路跡は、道路に沿った築堤となって残存している[10]。
隣の駅
編集脚注
編集出典
編集- ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、829頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、219頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ 「12日から江差・松前線も営業新体制に移行」『交通新聞』交通協力会、1970年12月12日、1面。
- ^ 「通報 ●飯田線三河川合駅ほか186駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1986年10月30日、12面。
- ^ a b c 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、22頁。ASIN B000J9RBUY。doi:10.11501/12068975 。
- ^ a b c 山田秀三『北海道の地名』(2版)草風館、浦安市〈アイヌ語地名の研究 別巻〉、2018年11月30日、435頁。ISBN 978-4-88323-114-0。
- ^ a b c 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館、1983年7月発行)62ページより。
- ^ 書籍『鉄道廃線跡を歩くVI』(JTBパブリッシング、1999年3月発行)53ページより。
- ^ 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング、2010年4月発行)169ページより。
- ^ 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社、2011年9月発行)164ページより。