渚ようこ
渚 ようこ(なぎさ ようこ、生年月日非公表[1][2] - 2018年9月28日)は、山形県西置賜郡白鷹町出身の女性歌手である。本名非公表。歌謡曲をテーマに、単独及び他ジャンルのアーティストとのコラボレーションまで多彩な音楽活動を繰り広げていた。レーベル「Sound・Of・Elegance」を主宰。
渚 ようこ | |
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出生名 | 非公表 |
生誕 | 非公表 |
出身地 | 日本 山形県西置賜郡白鷹町 |
死没 | 2018年9月28日 |
ジャンル | 歌謡曲 |
職業 | 歌手 |
担当楽器 | 歌 |
活動期間 | 1994年 - 2018年 |
レーベル |
Sexcite Records タクミノート Sound・Of・Elegance |
公式サイト |
nagisayoko |
来歴
編集1994年、渋谷のDJバー“インクスティック”のイベント「自由に歩いて愛して」でライブデビュー。
1996年、コモエスタ八重樫(東京パノラママンボボーイズ)のユニット5thGARDENに参加。ザ・ヘアのあいさとうによるプロデュース作品『アルバム第一集』でアルファレコード傘下のSexcite Recordsからデビュー[3]。
1997年末に名義を「汀ようこ」に改名するが[4]、のちに元に戻している。
2002年、クレイジーケンバンドの横山剣プロデュース『Yoko Elegance 渚ようこの華麗なる世界』で脚光を浴びる[3]。
2003年、新宿ゴールデン街に自身の店“汀(なぎさ)”をオープン[3][5]。
2004年、敬愛する阿久悠の作品を集めた『渚ようこ meets 阿久悠 ふるえて眠る子守歌』を発表[6][7]。
2006年、前作同様、阿久悠の作品を集めた『Hey You!』を発表。4月公開の映画『ヨコハマメリー』の主題歌「伊勢佐木町ブルース」を担当する[8]。12月、半田健人とのデュエットシングル「かっこいいブーガルー」をリリース[9]。
2007年、映画『幽閉者 テロリスト』(監督:足立正生)に出演。
2008年、パラダイス山元初監督映画『盆栽少女』に“近所のおばさん”役で出演。神保町花月、渋谷ヨシモト∞ホール、ルミネtheよしもとで公開された。同年10月4日、デビュー時からの夢であった“歌謡曲の殿堂”新宿コマ劇場にて「歌謡曲と新宿に捧げる破れかぶれのオマージュ!新宿ゲバゲバリサイタル」を盛大に行ない、「聖地」の閉館に花を飾った[5][10]。
2009年、宇野亜喜良が構成・美術を手がけた寺山修司:作『星の王子さま Le Petit Prince』の舞台に“渚の星”として出演。同年7月、寺山修司:作『上海異人娼館 ~チャイナ・ドール~』の舞台にオリジナル挿入歌「母の詩」で参加した。
2010年、写真家森山大道による初の写真集『NAGISA』を発表。写真集発売記念のリサイタルが行なわれ、銀座のBLD GALLERYでは写真展が開催された[11]。9月、Twitterを始める。
2011年、漫画家上村一夫の生誕70年企画原画展『渚の部屋』が神楽坂のartdishで開催された[12]。4月、東日本大震災 復興支援チャリティーコンサート~黄金の歌謡曲~ を弘田三枝子、ギャランティーク和恵らとともに行なった。12月、内田春菊とユニット“姫qiqi姫”を結成し、ライブを行なった。
2012年、根本敬と湯浅学のラジオ番組『新・ドントパスミーバイ 明日への願い』のアシスタントに就任。
2013年、2008年に新宿コマ劇場で行われた「新宿ゲバゲバリサイタル」が映像化され、DVD作品としてリリースされた[13]。
2018年、9月24日の『クレイジーケンバンドデビュー20周年アニバーサリーライブ』に出演後、9月28日午前10時40分、都内の病院で心不全のため急死[14]。
ディスコグラフィー
編集アルバム
編集- アルバム第一集(1996年2月28日)-ミニ・アルバム
- 涙の太陽/アルバム第二集(1996年6月19日)-ミニ・アルバム
- ベスト・ヒッツ12(1997年11月21日)-ベスト・アルバム
- アダムとイブのように(2000年9月15日)-ミニ・アルバム
- 新宿マドモアゼル 渚ようこリサイタル(2001年11月20日)-ライブ・アルバム
- Yoko Elegance 渚ようこの華麗なる世界(2002年8月7日)-ミニ・アルバム
- ギーナサドンバ・リサイタル(2003年4月23日)-ライブアルバム
- ライヴ(2003年4月23日)-ライブ・アルバム、渚ようこ&ザ・ヤング名義
- 渚ようこ meets 阿久悠 ふるえて眠る子守歌(2004年10月20日)-ミニ・アルバム
- あなたにあげる歌謡曲 其の一(2005年8月6日)-ライブ・アルバム
- Hey You!(2006年3月22日)
- novella d’amore(2007年8月27日)-初オリジナル・フルアルバム
- 魅力のすべて ~BEST 1996‐2008~(2008年7月23日)-ベスト・アルバム
- あなたにあげる歌謡曲 ~NAGISA篇~(2010年10月6日)-ライブ・アルバム、Sound・Of・Elegance名義
- ゴールデン歌謡・第1集 さすらいのギター(2012年1月11日)-Sound・Of・Elegance名義
- ゴールデン歌謡・第2集 エロスの朝(2013年2月6日)-Sound・Of・Elegance名義
- 渚ストラット(2016年9月14日)-Sound・Of・Elegance名義
シングル
編集- 涙の太陽/トゥインキー・リー(1996年8月21日)
- 愛の逃亡者(2003年4月23日)
- 木遣りくずし (2003年9月11日)
- 伊勢佐木町ブルース(2005年)- 映画「ヨコハマメリー」主題歌
- かっこいいブーガルー(2006年12月20日)- 渚ようこ×半田健人名義
- 荒野のブルース 残侠篇(2012年6月30日)- Sound・Of・Elegance & ExT Recordings名義
- モナムール東京/世界の終わり(2018年)
DVD
編集- ゴールデンリサイタル (2006年6月21日)
- 実録・新宿ゲバゲバリサイタル~渚ようこ 新宿コマ劇場公演~ (2013年11月20日)
関連作品
編集CD
編集- 5thGARDEN「LOVE ROCK」(1995年6月12日)
- ザ・ヘア「恋のサイケデリック」(1995年11月22日:「プレイガールのテーマ」に参加)
- V.A.「GO! CINEMANIA REEL 4 ~カバー・ロックス」(1995年12月21日:渚ようこ with クライマックス名義 石川セリのカバー「八月の濡れた砂」収録)
- ザ・ヘア「ヴィーナスの丘」(1996年9月19日:「いつも二人で」にボーカルで参加)
- 5thGARDEN「PANORAMAICA」(1997年11月21日:フォーリーブスのカバー「地球はひとつ」に参加)
- 弘田三枝子「東京27時」(1999年5月21日:「子供ぢゃないの yeyemix」に参加)
- ザ・ヘア「R&B天国」(1999年10月15日:B.S.&T.「スピニング・ホイール」ゾンビーズ「二人のシーズン」サム&デイヴ「ホールド・オン」に参加)
- エロチック・トロワ「エロチック・トロワ DE アン!ドゥ!トロワ!」(2001年 おしゃべりCD)
- 渚ようこ×ヘア「アダムとイヴ」12inch(2001年6月23日)
- クレイジーケンバンド「肉体関係」(2001年6月25日:「かっこいいブーガルー」にデュエットで参加)
- クレイジーケンバンド「せぷてんばぁ」(2001年9月10日:「夜のエアポケット」にスキャットで参加)
- ザ・ハプニングス・フォー「トーキョー・ブーガルー/恋人よ」(2002年3月10日)
- クレイジーケンバンド「まっぴらロック」(2002年5月22日:コーラスで参加)
- クレイジーケンバンド「グランツーリズモ」(2002年8月7日:「薄幸!深夜妻」にデュエットで参加)
- 林有三&サロン'68「映画のような人生」(2002年8月25日:トワ・エ・モワのカバー「空よ」に参加)
- ソワレ「シャンソンチック・ソワレ」(2002年9月30日)
- 渚ようこ+ジャスティン・サイモン「KAYOKO NONSENSE」(2003年 MESH‐KEY RECORDS)
- クレイジーケンバンド「甘い日々」(2003年2月19日:ナレーション)
- V.A.「昭和レジデンス青盤」(2003年3月10日:「木遣りくずし」「旅立つ朝」「気まぐれ列車」収録)
- 和田アキ子トリビュート・アルバム「あの鐘を鳴らすのはアタシ」(2003年7月9日: 「古い日記」で参加)
- ザ・ヤング「ヤング・ソウルの新しい世界」(2003年9月25日)
- V.A.「傷だらけの天使remix」(2003年12月10日:「傷だらけの天使 歌舞伎町 男と女MIX」に参加)
- V.A.「レッツゴー!GSカヴァーズ」(2004年1月21日」:「あなたが欲しい」収録)
- ザ・ハプニングス・フォー「ハプニング・ア・ゴーゴー」(2005年1月22日:「カムイコタン」「恋人よ」に参加)
- V.A.「歌謡今昔物語」(2005年4月20日:「ニュー・トーキョー」収録)
- V.A.「昭和元禄now!第1集」(2005年12月10日:渚ようこ&ザ・ハプニングス・フォー「ベサメムーチョ」収録)
- V.A.「続・人間 万葉歌 阿久悠作詞集」(2008年9月27日:八代亜紀のカバー「舟唄」収録)
- 「新宿・盛り場・これくしょん<MIDNIGHT SHINJUKU>」(2009年3月4日 DISC1[汀]編の監修・選曲)
- シベールの日曜日「Sundays&CybeleII」(2010年10月6日:Label Producer Sound・Of・Elegance)
- V.A.「ミッドナイト+1」(2011年11月2日)
- 姫qiqi姫 渚ようこ+内田春菊(2011年12月16日:CD-R)
- 渋さ知らズ「渋彩歌謡大全」(2012年11月7日:「恋は夢いろ」収録)
その他(書籍等)
編集- 映画「ずべ公同級生」(2004年:18分 “ライブハウスの歌手”役 友情出演)
- 若松孝二初期傑作選DVD‐BOX1(2005年10月22日:「新宿マッド」のエッセイを収録 解説リーフレット)
- 映画「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」(2008年3月15日 劇中歌/渚ようこ「ここは静かな最前線」 ◎七月・新宿・某酒場の場面)
- 森山大道論(2008年5月20日 エッセイを収録書籍) ISBN 978-4473035165
- 森山大道 写真集「NAGISA」(2010年4月16日) ISBN 978-4904883303
- 根本敬・湯浅学「ドントパスミーバイ」(2011年6月24日 書籍) ISBN 978-4309909097
- 筒美京平の世界(2011年11月18日 コラムを収録 書籍) ISBN 978-4906700004
- 三田完「黄金街」(2012年4月17日 短編集 書籍) ISBN 978-4062176316
- 森山大道 写真集「カラー」(2012年4月 渚ようこ掲載ページあり☆) ISBN 978-4901477949
ラジオ
編集- 渚ようこのシャラリラワールド(栃木放送) - 2006年10月~2010年3月(気まぐれ出演)
脚注
編集出典
編集- ^ “歌手の渚ようこさん死去 昭和歌謡、阿久悠さんと連携も”. 朝日新聞デジタル (2018年9月30日). 2020年8月1日閲覧。
- ^ 『特集アスペクト39 歌謡ポップス・クロニクル』では「72年生まれ」と表記されている(同書、P.227)。
- ^ a b c “渚ようこ プロフィール”. CDJournal. 2016年7月1日閲覧。
- ^ 『特集アスペクト39 歌謡ポップス・クロニクル』P.226
- ^ a b “渚ようこ「聖地」で歌う 新宿ゲバゲバリサイタル”. 朝日新聞. (2008年9月26日) 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこmeets阿久悠~ふるえて眠る子守唄~ 渚ようこレコーディング日誌”. 阿久悠「あんでぱんだん」. 2014年12月2日閲覧。
- ^ “渚ようこ / 渚ようこ meets 阿久悠 ふるえて眠る子守唄”. CDJournal. 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこ、話題の映画『ヨコハマメリー』主題歌を歌う”. BARKS (2006年4月17日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこが噂のイケメン俳優と熱々デュエットを披露!”. BARKS (2006年11月21日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこ、念願の新宿コマ単独公演に感激”. BARKS (2008年10月6日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこが自らのレーベルから2枚組ライヴ・アルバムを発表! 噂のサイケ・バンド“シベールの日曜日”の2ndも!”. CDJournal (2010年10月5日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “上村一夫原画展『渚の部屋』”. 上村一夫公式サイト (2010年12月28日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “渚ようこ、伝説のコマ劇「新宿ゲバゲバリサイタル」映像化”. 音楽ナタリー (2013年9月20日). 2016年7月1日閲覧。
- ^ “歌手・渚ようこさん急死 クレイジーケンバンド・横山剣らとコラボ”. ORICON NEWS. (2018年9月30日) 2018年9月30日閲覧。
外部リンク
編集- NAGISA YOKO official site
- Sound・Of・Elegance official site
- Sound・Of・Elegance (@yokonagisa) - X(旧Twitter)
- タクミノートアーティストサイト
- 汀 - 新宿ゴールデン街
- ミュージックシェルフ 渚ようこ / 筒美京平を語る - ウェイバックマシン(2006年6月28日アーカイブ分)
- MESH-KEY RECORDS 渚ようこ - ウェイバックマシン(2013年7月21日アーカイブ分)
- 魅惑の昭和“スター”エレガンス! - ウェイバックマシン(2010年5月26日アーカイブ分) - 女性自身サイト内の企画ブログ