渇愛 (小説)
『渇愛』(かつあい)は、丹羽文雄の小説。原作は新聞に連載された長編小説で、単行本は1974年に新潮社から出版された。本項目では、同作を原作としたテレビドラマについても記述する。
内容
編集高辻三重は高辻流茶道の家元。親子というよりは姉妹のような仲の一人娘・志紀子と暮らし、夫・九条清成は20年前に蒸発されている。志紀子も大会社の二代目社長・富士野龍作と結婚したものの、一年足らずで離婚して家へ戻ってきた身だった。その清成が北海道に居ることを志紀子から知らされ、名ばかりの妻の座から解放されたいと、清成に会いに北海道へ向かう。一方、そんな高辻家には千葉大学造園研究室に勤める造園家・吉見至が「この家の庭を造ってみたい」と現れ、造園作業に取り掛かる。三重を巡り、男たちの愛と欲、野望が交わり合うなどのその様を描いた物語[1]。
テレビドラマ
編集渇愛 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 | 山田信夫、重森孝子 |
演出 | 鶴橋康夫 |
出演者 | 池内淳子、中田喜子、近松麗江、細川俊之、田村高廣 ほか |
オープニング | ソニア・ローザ『つぶやき』 |
製作 | |
プロデューサー | 荻野慶人 |
制作 | よみうりテレビ |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1976年7月1日〜1976年9月30日 |
放送時間 | 木曜日21:00〜21:54 |
放送枠 | よみうりテレビ制作木曜9時枠連続ドラマ |
放送分 | 54分 |
回数 | 14 |
テレビドラマは、1976年7月1日から同年9月30日までよみうりテレビ(制作)・日本テレビ系列の毎週木曜日21:00〜21:54の枠で放送。全14回。
キャスト
編集- 高辻三重:池内淳子
- 高辻志紀子:中田喜子
- 高辻きぬ:近松麗江
- 吉見至:細川俊之
- 吉見寛子:佐藤友美 - 至の妻
- 九条清成:田村高廣
- 九条通成:永井秀和 - 清成の息子
- 富士野龍作:有川博 - 志紀子の元夫、貿易会社の御曹司[2]
- 江山浩一郎:藤堂博 - クラブのギター奏者
- 峯沢啓三:仲谷昇 - 染色工房オーナー[2]
- 樋口信之:中山仁 - 雑誌編集長
- 田原信二:金井大 - 週刊誌のトップ屋
- 仁木:堀内正美 - 志紀子大学時代の親友[2]
- 大道政敏:澤村宗之助 - 右翼の大物の人物
- 藤沢次郎:本郷あきら
- 源さん:中島元
- 月岡篤:金子信雄
- 永井智雄
- ナレーション:来宮良子
スタッフ
編集主題歌
編集サブタイトル
編集- 1976年7月1日 「さわやかな別れ」
- 1976年7月8日 「さみだれの囁き」
- 1976年7月15日 「しのびよる夏」
- 1976年7月22日 「ざわめく庭」
- 1976年7月29日 「あらそえぬ血」
- 1976年8月5日 「みちなき旅」
- 1976年8月12日 「ゆるされぬ恋」
- 1976年8月19日 「かなしき絆」
- 1976年8月26日 「たちがたき慕情」
- 1976年9月2日 「かわいた宴」
- 1976年9月9日 「くれゆく夏」
- 1976年9月16日 「さみしい秋」
- 1976年9月23日 「みつめる孤独」
- 1976年9月30日 「それぞれの愛」
脚注
編集よみうりテレビ・日本テレビ系 よみうりテレビ制作木曜21時台枠ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
さよならの夏
(1976.4.1 - 1976.6.24) |
渇愛
(1976.7.1 - 1976.9.30) |
暖流
(1976.10.7 - 1977.3.31) |