深浦 (列車)

東日本旅客鉄道が運行していた快速列車

深浦(ふかうら)とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)が青森駅弘前駅 - 深浦駅間を奥羽本線五能線を経由して運転していた快速列車である。なお、本項では、五能線内で運行する「リゾートしらかみ」を除く快速列車の沿革についても併せて記述する。

深浦
深浦(2007年8月)
深浦(2007年8月)
概要
日本の旗 日本
種類 快速列車
現況 廃止
地域 青森県
前身 急行「深浦」
運行開始 1982年11月15日
運行終了 2014年3月14日
運営者 日本国有鉄道(国鉄)→
東日本旅客鉄道(JR東日本)
路線
起点 弘前駅青森駅
終点 深浦駅
使用路線 奥羽本線五能線
車内サービス
クラス 普通車
座席 自由席
技術
車両 キハ40系気動車秋田車両センター
軌間 1,067 mm (3 ft 6 in)
電化 直流1,500V
最高速度 120 km/h (75 mph)
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運行概況

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廃止時点では1往復で、下りは弘前行きと青森行きに川部駅で分割されていた。上りは青森発のみだった。

五能線内は各駅停車のため快速区間は僅かであり、特に弘前行きは末期には一切通過駅がなくなっていた。

停車駅

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深浦駅 -(五能線内各駅停車)- 川部駅 - 北常盤駅 - 浪岡駅 - 津軽新城駅 - 新青森駅 - 青森駅

※弘前行きは全区間各駅停車。

使用車両

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廃止時点ではキハ40系気動車が運用されていた。下り列車は4両編成になっており、深浦駅発の2両は弘前行き編成で、鰺ケ沢駅で進行方向前側に2両を増結する。この2両が青森行き編成であった。上り列車は青森駅発の2両編成のみだった。

かつてはキハ58系気動車が運用されていた。また、急行時代の深浦発着編成には使用時期により、キハ11形100番台気動車キハ20形気動車やキハ22形気動車が、運行末期にはキハ40形500番台気動車も運用されていた。

五能線速達列車沿革(附・弘前駅 - 青森駅間の快速列車沿革)

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2018年から上り1本のみが設定されている快速列車
  • 1965年昭和40年)10月1日:鰺ケ沢駅 - 青森駅・鮫駅を結ぶ準急列車として「岩木」の名称が与えられる。
    なお、「岩木」の名称は秋田駅 - 青森駅間を奥羽本線経由で運転する準急列車として1961年9月15日まで使用されていた名称であった(こちらも参照のこと)。
    また、この当時の停車駅は、鯵ケ沢駅 - 木造駅 - 五所川原駅 - 板柳駅 - 川部駅 - 浪岡駅 - 青森駅[1]
  • 1968年(昭和43年)
  • 1971年(昭和46年)10月1日:この日から観光シーズンに限り、陸奥岩崎駅までの延長運転を実施[2]
  • 1972年(昭和47年)3月15日:「深浦」運転区間を陸中八木駅まで延長。同時に八戸駅 (旧・尻内駅)- 陸中八木駅間(八戸線内)を普通列車化。
    • 急行「深浦」は運行区間により、最短1輌から最長4輌編成(全車普通車自由席)で運行した。上り列車は深浦駅 - 鯵ヶ沢駅間は1輌・鯵ヶ沢駅 - 川部駅間は4輌・川部駅 - 陸中八木駅間は3輌で運行した。なお、深浦駅発の1輌は黒石行き(川部駅 - 黒石駅間普通列車)であった。下り列車は陸中八木駅 - 青森駅間は3輌・青森駅 - 川部駅間は7輌(急行「むつ4号」秋田行き・3輌編成を併結[3])・川部駅 - 鯵ヶ沢駅間は4輌・鯵ヶ沢駅 - 深浦駅間は1輌で運行した。
  • 1974年(昭和49年)7月:「深浦」陸奥岩崎駅まで臨時延長運転(深浦駅 - 陸奥岩崎駅間普通列車、以後、毎年実施)。
  • 1975年(昭和50年)3月10日:「深浦」深浦駅 - 鯵ヶ沢駅間を普通列車化。
  • 1978年(昭和53年)
    • 7月:「深浦」陸奥岩崎駅までの臨時延長運転廃止(78年は延長区間を快速列車で運転)。
    • 10月2日:「深浦」鰺ケ沢駅 - 川部駅間を普通列車化(下り列車は五所川原駅 - 川部駅間快速列車)。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:「深浦」急行列車から快速列車へ格下げ。運転区間を深浦駅 - 青森駅間とする。
  • 1986年(昭和61年)11月1日:五所川原駅・弘前駅 - 青森駅間運転の快速列車の名称に「岩木」の名が採用される。
  • 1989年平成元年)8月1日:「深浦」青森行きに弘前行き編成の連結開始。
  • 1993年(平成5年)12月1日:「岩木」名称を「いわき」に改め、運転区間を秋田駅・大館駅・弘前駅 - 青森駅間に変更し五能線乗り入れが廃止される[4]。同時に電車化[4]
  • 2002年(平成14年)12月1日:「いわき」の愛称が消滅。無名の快速列車(青森駅 - 弘前駅・大館駅)となる。同時に「深浦」下り列車の五所川原駅 - 川部駅間を普通列車化、五能線内各駅停車となる。
  • 2010年(平成22年)12月4日東北新幹線八戸駅 - 新青森駅間の開業(全線開通)に伴い、新青森駅に新規停車し、通過駅は大釈迦駅鶴ケ坂駅のみとなる。
  • 2014年(平成26年)3月15日:「深浦」廃止。
  • 2018年(平成30年)3月17日:輸送体系変更に伴い、弘前駅→東能代駅間に無愛称の快速列車(上り1本)を新設[5]

列車名の由来

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  • 「岩木」…車窓から見える岩木山に由来する。
  • 「深浦」…深浦町の地名に由来する。

脚注

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  1. ^ 出典: 『広報あじがさわ』昭和40年9月第69号1頁「準急岩木鰺ヶ沢-青森間開通」
  2. ^ 出典:東奥日報1971年10月1日付け朝刊「奥羽本線全線電化」広告記事内の国鉄秋田鉄道管理局のお知らせ
  3. ^ 急行「むつ4号」は、大館駅- 秋田駅間では、盛岡駅始発・花輪線経由の急行「よねしろ4号」秋田行きを併結。
  4. ^ a b “快速電車の愛称決定 JR秋田支社”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1993年10月21日) 
  5. ^ 2018年3月ダイヤ改正についてのお知らせ” (PDF). 東日本旅客鉄道秋田支社 (2017年12月15日). 2017年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月15日閲覧。

関連項目

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