浜屋将太
浜屋 将太 (はまや しょうた、1999年1月26日 - )は、鹿児島県曽於郡大崎町出身のプロ野球選手(投手・育成選手)。左投左打。埼玉西武ライオンズ所属。
埼玉西武ライオンズ #111 | |
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2024年4月21日 カーミニークフィールド | |
基本情報 | |
国籍 | 日本 |
出身地 | 鹿児島県曽於郡大崎町 |
生年月日 | 1999年1月26日(25歳) |
身長 体重 |
176 cm 77 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 左投左打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2019年 ドラフト2位 |
初出場 | 2020年6月21日 |
年俸 | 600万円(2025年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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経歴
編集プロ入り前
編集大崎町立大崎小学校では2年時に大崎ソフトボールスポーツ少年団でソフトボールを始め、大崎町立大崎中学校では鹿児島大隅ボーイズに所属した[2]。
樟南高等学校進学後、1年夏からベンチ入りを果たすと、2年秋からエースとなった。3年夏の鹿児島県大会では、決勝の鹿児島実業高校戦で6回から10回をロングリリーフし、13奪三振無失点に抑え、再試合に持ち込んだ。再試合では3―2で勝利し、甲子園出場を決めた[3]。第98回全国高等学校野球選手権大会では、初戦の石原彪、山本祐大擁する京都翔英高校戦で8回を1失点に抑え勝利に貢献[4]。続く2回戦の高橋昂也、岡﨑大輔、西川愛也擁する花咲徳栄高校戦では、7回途中5失点でマウンドを降り、チームも敗れた[5]。
三菱日立パワーシステムズ入社後、2年目から主力として活躍。第71回JABA九州大会では準決勝の日本通運戦では生田目翼と投げ合い、6回途中1失点で勝利に貢献し、チームも優勝を収めた[6]。3年目の第90回都市対抗野球大会では初戦のトヨタ自動車戦で1回2/3を4奪三振無失点と好投[7]。第45回社会人野球日本選手権大会では初戦の日本新薬戦では7回1安打7奪三振無失点の好投を見せた[8]。準々決勝の日本製鉄鹿島戦では7回途中8奪三振2失点とこちらも好投したが、チームは敗れた[9]。
2019年10月17日に行われたドラフト会議では、埼玉西武ライオンズから2位指名を受け、契約金7000万円、年俸1300万円(金額は推定)という条件で入団した[10]。背番号は20。
西武時代
編集2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で120試合制となり、6月19日に延期された開幕をリリーフとして一軍で迎えた[11]。同21日の北海道日本ハムファイターズ戦でプロ初登板したが、清水優心に本塁打を打たれるなど、1回3安打1失点の内容であった[12]。その後はチーム事情で先発調整をするも[13]、雨天中止で結局中継ぎに戻るなど不透明な起用が続き、7月27日に出場選手登録を抹消されるまでの31試合でわずか4試合という登板数の少なさであった[14]。二軍での先発調整を経て、9月16日の千葉ロッテマリーンズ戦でプロ初先発を果たし[14]、6回4安打1失点の好投でプロ初勝利を挙げた[15]。以降はシーズン終了まで先発ローテーションの一角を担い[16][17]、先発転向後は8試合で3勝3敗・防御率4.07という成績を残した[18]。オフに250万円増となる推定年俸1550万円で契約を更改した[19]。
2021年は開幕ローテーション入りを果たし、開幕2試合目のオリックス・バファローズ戦でシーズン初登板初先発となったが、ボール先行の苦しい投球となり、5回途中3失点で敗戦投手となった[20]。その後もカウントに苦しむ投球が続き[21]、4月17日の福岡ソフトバンクホークス戦でシーズン3敗目を喫して[22]以降は長らく二軍再調整が続いた[23]。9月22日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦で約5か月ぶりの一軍先発登板となったが、5回途中2失点で降板[24]。その後も白星を挙げることができず[25][26]、10月17日に出場選手登録を抹消されると[27]、同26日に左有痛性外脛骨障害[注 1]に対する骨部分切除術を受けたことが11月3日に発表された[28]。この年は一軍で8試合の先発登板にとどまり、1勝6敗・防御率6.63という成績[29]でオフに240万円減となる推定年俸1310万円で契約を更改した[30]。
2022年は春季キャンプ直前に平良海馬が新型コロナウイルスに感染し、球団から濃厚接触の疑いがあると判断され[31]、キャンプ合流が2月11日と出遅れた[32]。前年の手術の影響もあり、この年の二軍戦初登板は5月4日[33]。7月13日には新型コロナウイルスに感染し[34]、この年はイースタン・リーグでも14試合の登板で防御率5.38と振るわず[35]、一軍登板が無くシーズンを終えた。フェニックスリーグでは、ゆっくりした動きで腕の位置を下げた投球フォームに変更し[36]、オフに310万円減となる推定年俸1000万円で契約を更改した[37]。
2023年は開幕ローテーション争いに加わっていたが、3月4日のオープン戦で左足首を痛めて緊急降板[38]。開幕を二軍で迎えると、後に本人が「波があっていい時はいいけど、悪い時はとことん悪いという感じ。その波をなくせなかった年だと思います」と話したように[39]、二軍では10失点以上を喫した先発登板が2試合あったなど[40][41]、17試合に登板して防御率4.68という成績であり[42]、2年連続で一軍登板が無くシーズンを終えた。オフに、田村伊知郎と背番号を交換する形で、背番号が40に変更されることとなった。
2024年は3年ぶりに一軍登板を果たしたものの、結局この1試合の登板にとどまり、10月2日に戦力外通告を受けた[43]。11月26日に育成選手として再契約されることが発表された[44]。背番号は111に変更された[45]。
選手としての特徴
編集最速148km/hの直球と切れ味鋭いスライダーで三振を奪うサウスポー。その他に球種はチェンジアップ、カーブ、フォークなどがある[2]。
詳細情報
編集年度別投手成績
編集年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2020 | 西武 | 12 | 8 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | 0 | .500 | 217 | 50.2 | 48 | 7 | 21 | 0 | 3 | 23 | 1 | 0 | 30 | 28 | 4.97 | 1.36 |
2021 | 8 | 8 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 0 | 0 | .143 | 174 | 36.2 | 39 | 8 | 26 | 0 | 4 | 26 | 4 | 0 | 27 | 27 | 6.63 | 1.77 | |
2024 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 15 | 2.1 | 3 | 0 | 3 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 4 | 3 | 11.57 | 2.57 | |
通算:3年 | 21 | 16 | 0 | 0 | 0 | 4 | 9 | 0 | 0 | .308 | 406 | 89.2 | 90 | 15 | 50 | 0 | 8 | 50 | 5 | 0 | 61 | 58 | 5.82 | 1.56 |
- 2024年度シーズン終了時
年度別守備成績
編集年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2020 | 西武 | 12 | 4 | 9 | 0 | 1 | 1.000 |
2021 | 8 | 3 | 6 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 12 | 4 | 9 | 0 | 1 | 1.000 |
- 2023年度シーズン終了時
記録
編集- 初記録
- 初登板:2020年6月21日、対北海道日本ハムファイターズ3回戦(メットライフドーム)、7回表に2番手で救援登板、1回1失点
- 初奪三振:同上、7回表に野村佑希から空振り三振
- 初先発・初勝利・初先発勝利:2020年9月16日、対千葉ロッテマリーンズ16回戦(メットライフドーム)、6回1失点
背番号
編集- 20(2020年 - 2023年)
- 40(2024年)
- 111(2025年 - )
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 「西武 - 契約更改 - プロ野球」『日刊スポーツ』。2024年11月26日閲覧。
- ^ a b 「【西武】ドラ2の三菱日立PS・浜屋が地元の先輩・福留に「最後はスライダーで空振り取りたい」」『スポーツ報知』2019年11月6日。2024年4月28日閲覧。
- ^ 樟南の夏!再試合で鹿実下し最多19度目V/鹿児島日刊スポーツ 2016年7月26日掲載
- ^ 京都翔英 対 樟南
- ^ 花咲徳栄 対 樟南
- ^ 第71回 JABA(地区) JABA九州 5月12日 北九州市立大谷球場 第1試合 準決勝
- ^ MHPSのドラフト候補・浜屋 打者5人から4奪三振で“アピール”スポニチアネックス 2019年7月16日掲載
- ^ 第45回 日本選手権 本大会 10月30日 京セラドーム大阪 第1試合 1回戦
- ^ 第45回 日本選手権 本大会 11月2日 京セラドーム大阪 第4試合 準々決勝
- ^ 「西武がD2位浜屋、D3位松岡と合意「球界を代表する投手に」」『サンケイスポーツ』2019年11月13日。2024年4月28日閲覧。
- ^ 「西武1位宮川ら新人3人が開幕1軍 喜びのコメント」『西日本スポーツ』2020年6月17日。2020年10月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武ドラ2浜屋もプロの洗礼 初登板でソロ被弾」『西日本スポーツ』2020年6月21日。2020年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武「12球団最速100得点」の楽天封じへ大抜てき ルーキー左腕がプロ初先発へ」『西日本スポーツ』2020年7月14日。2022年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ a b 「西武2位浜屋“仕切り直し”先発デビュー 内海に学んだ武器携えマウンドへ」『西日本スポーツ』2020年9月15日。2020年10月31日閲覧。
- ^ 「西武・浜屋がプロ初先発初勝利 6回4安打1失点の好投」『デイリースポーツ』2020年9月16日。2020年9月16日閲覧。
- ^ 「西武浜屋「1年目からいい経験」粘りの3勝目」『西日本スポーツ』2020年10月29日。2022年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「また2位に2チーム…CS争い大接戦 西武痛すぎ1敗でロッテ突き放せず」『西日本スポーツ』2020年11月6日。2022年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「山川穂高、森友哉…打ってナンボの西武が軒並み不調の要因は “秋山翔吾の出塁力”喪失か【記録で振り返り】」『Number Web』2021年1月14日。2022年2月24日閲覧。
- ^ 「【西武】浜屋将太が250万円増でサイン 初めての一人暮らしで自炊デビューは「明太子卵焼き」」『スポーツ報知』2020年12月11日。2022年2月23日閲覧。
- ^ 「西武浜屋が5回3失点 辻監督「テンポが悪かった」、ボール先行」『西日本スポーツ』2021年3月27日。2021年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武浜屋、今季初勝利でも反省の弁「自分の首を絞めてしまった」」『西日本スポーツ』2021年4月3日。2022年3月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「首位陥落の西武辻監督「2軍? そのつもりです」4回KOの2年目左腕が再調整へ」『西日本スポーツ』2021年4月18日。2022年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武・浜屋、22日の楽天戦で5か月ぶりの1軍マウンド「いけるところまで」」『西日本スポーツ』2021年9月22日。2022年3月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武、自力CS消滅 中村メモリアル先制アーチも直後ひっくり返される」『西日本スポーツ』2021年9月22日。2021年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武3連勝ならず 先発の浜屋6回途中1失点の好投も…平良が決勝点許す 打線も1得点」『西日本スポーツ』2021年10月9日。2021年10月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武零封負け 楽天より2安打多かったが…ハムと1・5差」『西日本スポーツ』2021年10月16日。2022年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【17日の公示】日本ハム、引退試合登板の斎藤登録、バーヘイゲンを抹消」『Sponichi Annex』2021年10月17日。2022年2月24日閲覧。
- ^ 「西武浜屋将太が左足手術、全治3カ月ほどで実戦復帰へ」『日刊スポーツ』2021年11月3日。2021年11月4日閲覧。
- ^ 「西武浜屋が左足手術 実戦復帰まで3カ月」『西日本スポーツ』2021年11月3日。2022年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「12月5日の契約更改」『Sponichi Annex』2021年12月5日。2022年2月24日閲覧。
- ^ 「西武 平良海馬投手がコロナ感染 濃厚接触の疑いで浜屋、大曲、水上と4人は所沢残留調整」『Sponichi Annex』2022年1月30日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「新型コロナから復帰の西武・外崎、金子ら4選手が1軍、平良ら5選手が2軍に11日合流へ」『Sponichi Annex』2022年2月10日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「紅林弘太郎、佐藤都志也、海野隆司、立野和明…パ・リーグ6球団「2020年ドラフト2位入団」の現在地は?」『週刊ベースボールONLINE』2022年9月24日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武 増田、源田ら6選手新型コロナウイルス感染 チーム活動に変更はなし」『Sponichi Annex』2022年7月13日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「2022年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)」『日本野球機構』。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「西武・浜屋将太 “ゆっくり”を意識して狙うはシーズン通しての先発ローテ入り/年男の決意」『週刊ベースボールONLINE』2023年1月18日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【西武】浜屋将太、24%減の1000万円でサイン 来季は「1年ローテ」」『スポーツ報知』2022年11月30日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【西武】先発の浜屋将太 左足首を痛め2回途中で降板、アイシング行う」『日刊スポーツ』2023年3月4日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【西武】浜屋将太が8回2安打2失点…チームは6連勝「負けられないと思って投げました」」『スポーツ報知』2023年10月16日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【ファーム情報】楽天―西武は満塁弾の応酬 和田と山村が放つ DeNA小園が1勝目 オリ黒木は3勝目」『Sponichi Annex』2023年4月29日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「【ファーム情報】日本ハム野村が一発含む3安打5打点 西武浜屋は6回15安打10失点 楽天清宮17S」『Sponichi Annex』2023年7月22日。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「2023年度 埼玉西武ライオンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)」『日本野球機構』。2023年10月23日閲覧。
- ^ 「来季の選手契約についてのお知らせ」『埼玉西武ライオンズ』2024年10月2日。2024年10月2日閲覧。
- ^ “契約更改のお知らせ”. 埼玉西武ライオンズ. 2024年11月27日閲覧。
- ^ “背番号の変更に関するお知らせ”. 埼玉西武ライオンズ. 2024年12月18日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 個人年度別成績 浜屋将太 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、The Baseball Cube
- 40 浜屋 将太 選手名鑑 - 埼玉西武ライオンズオフィシャルサイト
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- 浜屋将太 (@hamayan0126020) - Instagram