津守
津守(つもり)は、大阪市西成区西部の地名である。本項では概ね同地域にかつて所在した西成郡津守村についても述べる。
津守 | |
---|---|
津守神社(津守3丁目) | |
北緯34度38分34.6秒 東経135度28分53.82秒 / 北緯34.642944度 東経135.4816167度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 大阪府 |
市町村 | 大阪市 |
区 | 西成区 |
面積 | |
• 合計 | 0.734862951 km2 |
人口 | |
• 合計 | 1,948人 |
• 密度 | 2,700人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
557-0062[3] |
市外局番 | 06(大阪MA)[4] |
ナンバープレート | なにわ |
概要
編集西成区の西部に位置し、南北は約4km、東西は約800mの南北に細長い地域である。現在の住所表示では、北津守1-4丁目、津守1-3丁目、南津守1-7丁目が存在する。
東端に阪神高速15号堺線が通り、また西端には木津川が流れている。地域の西部で木津川を挟んで大正区に、また地域の北部では浪速区、南部では住之江区にそれぞれ接している。
域内は木津川沿いを中心に工場が広がり、住宅地と工業地が混在した下町の地域となっている。また、南津守には郊外型商業施設のロードサイド店舗が林立している。
歴史
編集つもりむら 津守村 | |
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廃止日 | 1925年4月1日 |
廃止理由 |
編入合併 西成郡・東成郡計17町27村→大阪市 (大阪市第二次市域拡張) |
現在の自治体 | 大阪市 |
廃止時点のデータ | |
国 | 日本 |
地方 | 近畿地方 |
都道府県 | 大阪府 |
郡 | 西成郡 |
市町村コード | なし(導入前に廃止) |
総人口 |
9,591人 (国勢調査、1920年) |
隣接自治体 | 大阪市・今宮町・玉出町・粉浜村・敷津村 |
津守村役場 | |
所在地 | 大阪府西成郡津守村 |
座標 | 北緯34度38分24.4秒 東経135度28分57.3秒 / 北緯34.640111度 東経135.482583度 |
ウィキプロジェクト |
江戸時代に「津守新田」として開発された地域である。
明治時代に入り、この地域は現在の大正区や港区に当たる新田とともに西成郡川南村となった。1897年には大阪市の第一次拡張に伴って川南村の大半が大阪市に編入されたが、津守新田に当たる地域は大阪市に編入されずに津守村として独立した。
その後1925年に大阪市の第二次市域拡張に伴い、津守村も大阪市に編入され、近隣の今宮町・玉出町・粉浜村と共に西成区に属した。
当時の地名としては西成区津守町となった。また1943年には大阪市の区の変更により、北加賀屋町の一部と桜井町の一部[5]を住吉区から西成区に編入した。また津守町のうち都市計画道路(現在の南港通)以南の地域[6]が住吉区へ編入されている。
その後当時の津守町全体を東西に分けて津守町東・津守町西となった。1973年の住居表示実施により、北津守・津守・南津守の町名ができた。
- 1698年 - 津守新田の開発が始まる。
- 1888年 - 町村制の実施により、西成郡川南村となる。
- 1897年 - 大阪市の第一次市域拡張に伴い、川南村の大部分が大阪市に編入。このとき編入されなかった津守新田は津守村として独立。
- 1909年 - 尼崎紡績津守工場(後に大日本紡績木津川工場)が操業。
- 1925年 - 津守村が大阪市に編入。
- 1927年 - 阪堺電鉄(新阪堺)が開通。地域内を南北に縦断。(1944年、大阪市電阪堺線となる)
- 1940年 - 津守下水処理場の通水稼動。
- 1943年 - 大阪市の区の境界変更。
- 1968年 - 大阪市電阪堺線が廃止。
- 1973年 - 千本松大橋が開通。
- 1987年 - 西成公園が開園。
- 1998年 - 南津守中央公園が開園。
- 2000年 - 南津守さくら公園が開園。
津守の世帯数と人口
編集2024年(令和6年)3月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
津守一丁目 | 426世帯 | 663人 |
津守二丁目 | 189世帯 | 265人 |
津守三丁目 | 584世帯 | 1,020人 |
計 | 1,199世帯 | 1,948人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
1995年(平成7年) | 3,761人 | [7] | |
2000年(平成12年) | 3,454人 | [8] | |
2005年(平成17年) | 2,955人 | [9] | |
2010年(平成22年) | 2,635人 | [10] | |
2015年(平成27年) | 2,141人 | [11] | |
2020年(令和2年) | 1,993人 | [12] |
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
1995年(平成7年) | 1,333世帯 | [7] | |
2000年(平成12年) | 1,451世帯 | [8] | |
2005年(平成17年) | 1,280世帯 | [9] | |
2010年(平成22年) | 1,226世帯 | [10] | |
2015年(平成27年) | 1,022世帯 | [11] | |
2020年(令和2年) | 991世帯 | [12] |
北津守の世帯数と人口
編集北津守 | |
---|---|
北緯34度39分6.56秒 東経135度28分53.82秒 / 北緯34.6518222度 東経135.4816167度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 大阪府 |
市町村 | 大阪市 |
区 | 西成区 |
面積 | |
• 合計 | 0.497596883 km2 |
人口 | |
• 合計 | 2,728人 |
• 密度 | 5,500人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
557-0061[13] |
市外局番 | 06(大阪MA)[4] |
2024年(令和6年)3月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
北津守一丁目 | 201世帯 | 351人 |
北津守二丁目 | 261世帯 | 478人 |
北津守三丁目 | 278世帯 | 428人 |
北津守四丁目 | 882世帯 | 1,471人 |
計 | 1,622世帯 | 2,728人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
1995年(平成7年) | 3,892人 | [7] | |
2000年(平成12年) | 3,743人 | [8] | |
2005年(平成17年) | 3,327人 | [9] | |
2010年(平成22年) | 2,903人 | [10] | |
2015年(平成27年) | 2,406人 | [11] | |
2020年(令和2年) | 2,501人 | [12] |
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
1995年(平成7年) | 1,534世帯 | [7] | |
2000年(平成12年) | 1,707世帯 | [8] | |
2005年(平成17年) | 1,686世帯 | [9] | |
2010年(平成22年) | 1,479世帯 | [10] | |
2015年(平成27年) | 1,317世帯 | [11] | |
2020年(令和2年) | 1,374世帯 | [12] |
南津守の世帯数と人口
編集南津守 | |
---|---|
北緯34度37分56.59秒 東経135度28分49.45秒 / 北緯34.6323861度 東経135.4804028度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 大阪府 |
市町村 | 大阪市 |
区 | 西成区 |
面積 | |
• 合計 | 1.293407221 km2 |
人口 | |
• 合計 | 9,123人 |
• 密度 | 7,100人/km2 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
557-0063[14] |
市外局番 | 06(大阪MA)[4] |
ナンバープレート | なにわ |
2024年(令和6年)3月31日現在の世帯数と人口は以下の通りである[2]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
南津守一丁目 | 590世帯 | 774人 |
南津守二丁目 | 561世帯 | 889人 |
南津守三丁目 | 734世帯 | 1,216人 |
南津守四丁目 | 842世帯 | 1,590人 |
南津守五丁目 | 167世帯 | 219人 |
南津守六丁目 | 772世帯 | 1,443人 |
南津守七丁目 | 1,821世帯 | 2,992人 |
計 | 5,487世帯 | 9,123人 |
人口の変遷
編集国勢調査による人口の推移。
1995年(平成7年) | 10,812人 | [7] | |
2000年(平成12年) | 10,654人 | [8] | |
2005年(平成17年) | 10,018人 | [9] | |
2010年(平成22年) | 10,361人 | [10] | |
2015年(平成27年) | 9,553人 | [11] | |
2020年(令和2年) | 9,179人 | [12] |
世帯数の変遷
編集国勢調査による世帯数の推移。
1995年(平成7年) | 4,184世帯 | [7] | |
2000年(平成12年) | 4,245世帯 | [8] | |
2005年(平成17年) | 4,380世帯 | [9] | |
2010年(平成22年) | 4,808世帯 | [10] | |
2015年(平成27年) | 4,506世帯 | [11] | |
2020年(令和2年) | 4,440世帯 | [12] |
学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[15]。なお、小学校・中学校入学時に学校選択制度を導入しており、通学区域以外に西成区にある以下の通学区域に隣接する校区にある小学校、西成区内にある中学校から選択することも可能[16]。
丁目 | 番 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
津守一丁目 | 13番125〜134号 | 大阪市立北津守小学校 | 大阪市立鶴見橋中学校 |
その他 | 大阪市立梅南津守小学校 | 大阪市立梅南中学校 | |
津守二丁目 | 全域 | ||
津守三丁目 | 全域 | ||
北津守一丁目 | 全域 | 大阪市立北津守小学校 | 大阪市立鶴見橋中学校 |
北津守二丁目 | 全域 | ||
北津守三丁目 | 全域 | ||
北津守四丁目 | 1〜2番 4番1〜21号 4番34〜80号 5〜15番 | ||
4番33号 | 大阪市立梅南津守小学校 | 大阪市立梅南中学校 | |
南津守一丁目 | 全域 | 大阪市立南津守小学校 | 大阪市立玉出中学校 |
南津守二丁目 | 全域 | ||
南津守三丁目 | 全域 | ||
南津守四丁目 | 全域 | ||
南津守五丁目 | 全域 | ||
南津守六丁目 | 全域 | ||
南津守七丁目 | 全域 |
事業所
編集2021年(令和3年)現在の経済センサス調査による事業所数と従業員数は以下の通りである[17]。
津守
編集丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
津守一丁目 | 40事業所 | 341人 |
津守二丁目 | 26事業所 | 439人 |
津守三丁目 | 86事業所 | 1,039人 |
計 | 152事業所 | 1,819人 |
北津守
編集丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
北津守一丁目 | 12事業所 | 95人 |
北津守二丁目 | 16事業所 | 694人 |
北津守三丁目 | 34事業所 | 474人 |
北津守四丁目 | 46事業所 | 503人 |
計 | 108事業所 | 1,766人 |
南津守
編集丁目 | 事業所数 | 従業員数 |
---|---|---|
南津守一丁目 | 27事業所 | 618人 |
南津守二丁目 | 39事業所 | 821人 |
南津守三丁目 | 60事業所 | 646人 |
南津守四丁目 | 60事業所 | 992人 |
南津守五丁目 | 165事業所 | 2,226人 |
南津守六丁目 | 59事業所 | 1,093人 |
南津守七丁目 | 89事業所 | 1,418人 |
計 | 499事業所 | 7,814人 |
交通
編集南北方向に大阪府道29号大阪臨海線(新なにわ筋)が走り、芦原橋方面から北加賀屋方面を結んでいる。新なにわ筋は大阪市電阪堺線(三宝線)の跡地を拡張したもので、地域内にも駅があった(1968年廃止)。
地域の東側を阪神高速15号堺線が南北方向に通り、津守出入口および玉出出入口があり、高架下には片側2車線の道路が通っている。
また東西方向には、千本松大橋および大阪府道5号大阪港八尾線(南津守交差点で新なにわ筋と合流して南に折れ、同交差点以南は新なにわ筋との重複区間となる)が大正区方面とを結んでいる。
大阪シティバスは新なにわ筋、阪神高速15号堺線高架下の道路、大阪府道5号大阪港八尾線のそれぞれに路線を持つが、いずれの路線も本数は少なく、1時間に1〜3本程度の運行になっている。
- 29号系統:造船所通 - 南津守四丁目 - 南津守 - 南津守一丁目 - 宝橋通 - 津守神社前 - 鶴見橋通 - 北津守四丁目 - 北津守
- 48号系統:玉出西一丁目 - 天津橋 - 千本中二丁目 - 千本北二丁目 - 橘三丁目 - 梅南三丁目
- 76号系統:造船所通 - 南津守四丁目 - 南津守 - 南津守二丁目
鉄道駅は南海汐見橋線の津守駅と木津川駅が域内にある。また場所によっては、以下の駅も利用可能となっている。
-
木津川駅
-
津守駅
-
阪神高速津守出入口
-
阪神高速玉出出入口
主な施設
編集- 交通
- 教育
- 南大阪看護専門学校
- 大阪府立西成高等学校
- 大阪市立北津守小学校
- 大阪市立南津守小学校
- 津守保育所
- ひかり学園
- 医療・福祉
- 津守病院
- 山本第三病院
- 橋村会南津守医院
- 総合就労支援福祉施設にしなりwing
- 社寺・公園
- 商業施設
- ホームセンターHome's南津守店
- 南津守ショッピングプラザ
- ホームセンターコーナン南津守店
- ライフ南津守店
- ジョーシン南津守店
- コーナンPRO南津守店
- ジャパン津守店
- 業務スーパー南津守店
- 津守商店街
- 西松屋津守店
- やまや南津守店
- くら寿司北津守店
- かっぱ寿司南津守店
- その他
- 津守下水処理場・津守下水センター
- ナニワ企業団地 - 南津守5丁目
-
南津守さくら公園
-
千本松大橋
-
千本松渡船場
-
大阪府立西成高等学校
その他
編集日本郵便
編集- 集配担当する郵便局と郵便番号は以下の通りである[18]。
町丁 | 郵便番号 | 郵便局 |
---|---|---|
津守 | 557-0062[3] | 西成郵便局 |
北津守 | 557-0061[13] | |
南津守 | 557-0063[14] |
脚注
編集- ^ a b c “大阪府大阪市西成区の町丁・字一覧”. 人口統計ラボ. 2019年10月20日閲覧。
- ^ a b c d e f “住民基本台帳人口・外国人人口”. 大阪市 (2024年4月17日). 2024年5月16日閲覧。
- ^ a b “津守の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
- ^ a b c “市外局番の一覧”. 総務省. 2019年6月24日閲覧。
- ^ 現在の南津守5丁目、6丁目、7丁目のそれぞれ一部。
- ^ 現在の住之江区東加賀屋のうち、十三間堀川(現阪神高速15号堺線)沿いの地域。
- ^ a b c d e f “平成7年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年3月28日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “平成12年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年5月30日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “平成17年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2014年6月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “平成22年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2012年1月20日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “平成27年国勢調査の調査結果(e-Stat)- 男女別人口及び世帯数 -町丁・字等”. 総務省統計局 (2017年1月27日). 2019年8月16日閲覧。
- ^ a b c d e f “令和2年国勢調査の調査結果(e-Stat) - 男女別人口,外国人人口及び世帯数-町丁・字等”. 総務省統計局 (2022年2月10日). 2024年3月10日閲覧。
- ^ a b “北津守の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
- ^ a b “南津守の郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月15日閲覧。
- ^ “西成区の通学区域一覧” (PDF). 大阪市西成区 (2019年10月3日). 2020年1月5日閲覧。 “(ファイル元のページ)”
- ^ “令和2年度 新入学児童・生徒用「学校案内冊子」の配付について”. 大阪市西成区 (2019年10月3日). 2020年10月3日閲覧。
- ^ “令和3年経済センサス?活動調査 / 事業所に関する集計 産業横断的集計 都道府県別結果”. 総務省統計局 (2023年6月27日). 2024年3月7日閲覧。
- ^ “郵便番号簿 2019年度版” (PDF). 日本郵便. 2019年11月4日閲覧。
外部リンク
編集- 大阪府西成郡津守村 (27B0030013) | 歴史的行政区域データセットβ版 - Geoshapeリポジトリ