水玉螢之丞
水玉 螢之丞(みずたま けいのじょう、本名:吉田 けい(よしだ けい、旧姓:岡部)[1][2]、1959年5月3日[注 1] - 2014年12月13日[3])は、日本の女性イラストレーター、漫画家である。
水玉 螢之丞 | |
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本名 | 吉田 けい |
生誕 |
1959年5月3日 日本 埼玉県浦和市(現さいたま市) |
死没 |
2014年12月13日(55歳没) 日本 東京都 |
職業 | 漫画家、イラストレーター |
ジャンル | SF、イラスト |
人物
編集埼玉県浦和市(現在のさいたま市)出身[4]。父は漫画家の岡部冬彦、兄は作家、軍事評論家の岡部いさく、姉は漫画家・挿絵画家のおかべりかである[2]。主にSF小説の挿絵イラストを手がけるほか、漫画やコラムも執筆している。くっきりした描線のポップなイラストで知られる。
自称「いさましいちびのイラストレーター」[注 2]。
釣りを趣味とする。
経歴
編集専門学校中退後、フリーターを経て会社員となるが11か月で失業しフリーのイラストレーターとなる[4]。初期は、立東社(2001年に倒産)から出版された音楽雑誌『PLUM』『キーボードスペシャル』『ロッキンf』においてインタビュー記事やコラムやイラストを執筆していたが、大森望によりSFファンであることを見出だされ、『SFマガジン』に連載を持つようになった。
第24回(1993年)、第26回(1995年)及び第46回(2015年)、星雲賞アート部門受賞[7][8]。第46回分は追贈。また、第47回(2016年)には『SFまで10000光年』『SFまで10万光年以上』で同賞ノンフィクション部門を受賞している[9]。
2014年12月13日、肺がんのため、東京都内の病院で死去。55歳没。同年12月15日、本人のTwitterアカウントにて夫からの訃報がツイートされた。故人の希望により親族のみで葬儀が行われた[1][2][3][10][11][12]。
没後の2018年2月27日 - 3月17日、東京古書会館でイラスト原稿・当時の掲載誌・関連グッズなどを展示した「水玉螢之丞おしごといろいろ展」』が開催された[13]。
主な作品
編集著書・連載
編集- こんなもんいかがっすかぁ(漫画、アスキー)ISBN 4-756106-31-5
- こんなもんいかがっすかぁ まるごと!(漫画、復刊ドットコム)ISBN 978-4-8354-5297-5 - 上記の新装版
- どんなもんありゃ〜すかぁ(イラスト&コラム、ASCII DOS/V ISSUE→ASCII Digital Buyer連載)
- 水玉紳士録、元祖水玉本舗(イラスト&コラム、ファミコン通信、ファミ通連載)
- 辺境の電脳たち(大森望との対談+イラスト、The BASIC連載)
- SFまで10000光年(イラスト&コラム、SFマガジン連載、早川書房)ISBN 978-4-1520-9552-7
- SFまで100000光年(イラスト&コラム、SFマガジン連載)
- SFまで10万光年以上(イラスト&コラム、早川書房)ISBN 978-4-1520-9582-4
- こんな○○欲しいッス(イラスト&コラム、モデルグラフィックス連載)
- ナウなヤング(杉元伶一共著、岩波ジュニア新書)
- 埼玉の恋(朝日新聞埼玉版、1992年10月 - 1996年3月[4])
- 一人前釣り師への道(イラスト&コラム、月刊磯・投げ情報連載)
- 堤防釣り部の野望(イラスト&コラム、月刊磯・投げ情報連載)
- Hello Dolly!(イラスト&コラム、お人形ムック『Dolly*Dolly』連載)
- すごいぞ!おかあさん(漫画、主婦と生活社『ね〜ね〜』連載)
- ワンフェスのワンダちゃん(画集、本の雑誌社)ISBN 978-4-8601-1289-9
- 元祖水玉本舗(2017年2月23日、本の雑誌社)
- 元祖水玉本舗その1、ISBN 978-4-8601-1296-7
- 元祖水玉本舗その2、ISBN 978-4-8601-1297-4
イラスト
編集- パソコンはまぐり(岬兄悟著、カバーイラスト、挿絵)ISBN 978-4-8771-9306-5
- わたしが愛したゲームキャラ(横山智佐著、カバーイラスト)ISBN 978-4-7973-0941-6
- つかぬことをうかがいますが…科学者も思わず苦笑した102の質問(イラスト)ISBN 978-4-1505-0232-4
- また、つかぬことをうかがいますが…科学者も居留守を使う98の質問(イラスト)ISBN 978-4-1505-0259-1
- おたくのインターネット(イラスト)ISBN 978-4-8402-1385-1
- おたくのインターネット2(イラスト)ISBN 978-4-8402-1589-3
- おたくのインターネット3(イラスト)ISBN 978-4-8402-1742-2
- ファイアーエムブレム・ザ・コンプリート(イラスト)ISBN 4-87188-822-3
- 神麻嗣子の超能力事件簿シリーズ(西澤保彦著、カバーイラスト、口絵)
- ゲームマシンはデイジーデイジーの歌をうたうか(小野不由美著、イラスト、対談)ISBN 978-4-8905-2907-0
- 「マジカルランド」シリーズ(ロバート・アスプリン: 著、矢口悟: 訳、イラスト)ISBN 978-4-1502-0234-7
- 「ハイテク遊戯塾」読売新聞日曜版(イラスト)
- フリーゾーン大混戦(チャールズ・プラット: 著、 大森望: 訳、カバーイラスト)、1994年、ハヤカワ文庫SF
- 東京攻略MAPシリーズ(イラスト)、メディアワークス
キャラクターデザイン・原案
編集- ウルトラボックス第6号 水玉の恋愛模様講座(PCエンジンCD-ROM2、デザイン・パッケージイラスト)
- 火星物語(プレイステーション、デザイン)
- ワンダ&リセット(ワンダーフェスティバルマスコットキャラクター、デザイン)
- しおり(ほんつな対話型連想検索サービスキャラクター、デザイン)
- BRIGADOON まりんとメラン(アニメーション作品、原案)
- まおゆう魔王勇者シリーズ(橙乃ままれ著、原案)
- 人生ゲーム平成版VII(キャラクターデザイン)
- よこはま動物園ズーラシア(「ギフトショップ」マスコットキャラクター、デザイン)
- うた∽かた(4話 変身コスチューム・エンディングイラスト)
脚注
編集注釈
編集- ^ お人形ムック『Dolly*Dolly』内のコラム「Hello Dolly!」では「バービーと同い年、リカちゃんの誕生日生まれ」と紹介されている。
- ^ トマス・M・ディッシュのSF小説『いさましいちびのトースター』に由来する[5][6]。
出典
編集- ^ a b "漫画家の水玉螢之丞さん死去 「SFマガジン」で活躍". 朝日新聞デジタル. 朝日新聞社. 2014年12月16日. 2014年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月16日閲覧。
- ^ a b c "イラストレーター・水玉螢之丞さんが死去". YOMIURI ONLINE. 読売新聞社. 2014年12月16日. 2014年12月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年12月16日閲覧。
- ^ a b @miztama1016 (2014年12月15日). "12月13日、妻・螢之丞が入院先の病院で永眠いたしました。". X(旧Twitter)より2020年11月6日閲覧。
- ^ a b c "水玉螢之丞さん、オタクへ愛あるツッコミ 異色企画「埼玉の恋」". withnews. 2014年12月20日. 2023年10月29日閲覧。
- ^ "辺境の電脳たち". 2007年11月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年11月22日閲覧。
- ^ 水玉螢之丞「解説(大森望)」『SFまで10000光年』早川書房、2015年7月23日、232頁。ISBN 978-4-15-209552-7。
- ^ "星雲賞リスト". 日本SFファングループ. 日本SFファングループ連合会議. 2023年10月29日閲覧。
- ^ "2015年 第46回星雲賞". 日本SFファングループ. 日本SFファングループ連合会議. 2023年10月29日閲覧。
- ^ "2016年 第47回星雲賞". 日本SFファングループ. 日本SFファングループ連合会議. 2023年10月29日閲覧。
- ^ "漫画家・イラストレーターの水玉螢之丞さん死去 SFマガジン・ファミ通などでコラム執筆 「ワンフェス」公式キャラもデザイン". ねとらぼ. 2014年12月16日. 2020年11月6日閲覧。
- ^ "「まおゆう魔王勇者」水玉螢之丞さん死去". nikkansports.com. 日刊スポーツ新聞社. 2014年12月16日. 2020年11月6日閲覧。
- ^ "イラストレーター・水玉螢之丞さん死去". ORICON NEWS. oricon ME. 2014年12月16日. 2020年11月6日閲覧。
- ^ "水玉螢之丞 おしごといろいろ展". 東京の古本屋. 東京古書組合. 2018年2月21日. 2023年10月29日閲覧。
外部リンク
編集- 水玉螢之丞 (@miztama1016) - X(旧Twitter)
- 辺境の電脳たちWeb版 at the Wayback Machine (archived 2008-03-07)
- どんなもんありゃ〜すかぁ at the Wayback Machine (archived 2008-05-06)
- 民営 ヨシダジム at the Wayback Machine (archived 2001-05-16) - 配偶者のウェブページ