殺意の演奏』(さついのえんそう)は、大谷羊太郎の長編推理小説。第16回江戸川乱歩賞受賞作品。

殺意の演奏
著者 大谷羊太郎
イラスト 山崎健志
発行日 1970年8月20日
発行元 講談社
ジャンル 推理小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 288
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あらすじ

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昭和3X年11月末、大阪市都島区中野町、高木吉次郎方の離れで、同居人細井道夫の死体が発見された。死因は密閉室内でのガス中毒。机の上にウイスキー睡眠薬、それに遺書らしき紙片が置かれていたために、警察は自殺と判断した。

10年後。東京でアナウンサーをしていた杉山真二は、ふとした事情から兄の死は他殺ではないかと疑いを持った。そこで、高校時代の同級生で第一発見者の村田久光と、恋人の高岡妙子とともに調査を始める。

登場人物

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細井 道夫(本名:杉山 重一)
芸能ショーの司会者。21歳。
声量が豊か。頭が良い反面、自己顕示欲が強く、何事もリーダーシップを握りたがる傾向あり。
高校一年のときに、父親の転勤により東京から引っ越してきたため、標準語を話す。二浪後、フリーの司会者として活躍中だった。
村田 久光
大学生。死体の第一発見者。細井とは高校時代の同級生。
東京から帰省中、同級生である細井を訪問した際、死体を発見する。
細井と違い、高校時代の成績はよくなく、クラスでも目立たない存在だった。
杉山 真二
細井道夫の弟。新進気鋭のアナウンサーで、東京有楽町のラジオ局に勤める。
兄の死は他殺であると考え、独自に調査を始める。
高岡 妙子
杉山の彼女。短大を出て、現在日本橋の商社に勤務している。
しもぶくれ気味のふくよかな頬、くせのない長い髪、黒目がちの瞳の持ち主。はきはきとしたしゃべり方をする。
推理小説マニアであり、論理的な意見で杉山を援護する。

備考

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巻末には、江戸川乱歩賞の選考経過報告が記載されている。応募総数は82篇で、24篇が第一次選考を通過し、第二次選考で10篇となり、最終的に、

の五編(表記は受付順)が候補作となった。

選考委員は角田喜久雄中島河太郎高木彬光仁木悦子横溝正史松本清張は所用のため欠席)の5人であった。