死体を買う男
あらすじ
編集江戸川乱歩の未発表作『白骨鬼』が発見され文芸誌に掲載される!?それを見た作家の細見辰時は大変な興味を示す。しかしその作品には作者も知らない事実が隠されていた。
登場人物
編集白骨鬼
編集- 【私】/江戸川 乱歩(えどがわ らんぽ)
- 作家。思うように小説が書けず、自殺を試みようとしたところを塚本直に助けられる。本名及び筆名を隠し、廣宇雷太(ひろう らいた)という偽名(本名・平井太郎のアナグラム)で投宿し、直と再会する。
- 塚本 直(つかもと ただし)
- 浜風荘に宿泊している瓜実顔の美青年。高校生。自殺を図ろうとしていた【私】を助ける。昼間は普通に過ごすが、夜は女装し月に恋い焦がれる姿から、旅館の従業員から「月恋病の患者」と気味悪がられている。萩原朔太郎の『月に吠える』を読んでいる。
- 赤松 紋太郎(あかまつ もんたろう)
- 紀伊白浜・田辺警察署の警察官。
- 奥村 源造(おくむら げんぞう)
- 塚本の死体の第一発見者。屋台売り。
- 塚本 大造(つかもと だいぞう)
- 直の父親。愛知県議。
- 塚本 均(つかもと ひとし)
- 直の双子の弟。【私】に直の幽霊と間違えられる。
- 北川 雪枝(きたがわ ゆきえ)
- 浜風荘での直の様子を聞かせて欲しい、と【私】に面会を求めてきた女性。塚本兄弟とは幼なじみ。均との縁談が決まっていたが、直の方が好きだった。
- 萩原 朔太郎(はぎわら さくたろう)
- 詩人。【私】の数少ない友人。自分の詩をモチーフに自殺されたのは不愉快だとして、事件の真相解明を【私】に持ちかける。
現実世界
編集備考
編集作中作『白骨鬼』の章題には、江戸川乱歩の作品名が多く使用されている。また作中にも多く登場する(※ ★のみ萩原朔太郎の作品)。以下はその一部。
関連項目
編集脚注
編集- ^ 萩原朔太郎「月に吠える」 - 「天上縊死」も掲載