桂ヶ岡砦跡
北海道網走市にあるアイヌ文化の遺跡
桂ヶ岡砦跡(かつらがおかちゃしあと)は北海道網走市にある近世アイヌ文化期の遺跡。国の史跡に指定されている。

概要
編集桂ヶ岡砦跡は、網走市の丘陵地桂ヶ岡公園内にある、近世アイヌ文化期の築造とされる内外二重の堀で囲まれたチャシの遺構である。
チャシはアイヌ語で「柵」「囲い」などを意味するが、その本来の用途は明らかでなく、聖域、城砦、祭りの場などとして使用されたとされている。桂ヶ岡チャシは自然の丘陵の地形を生かして造成されている。長径32.5メートル、短径8.4メートルの規模で、東西に長く、北は自然の断崖、他の三方は二重の堀をめぐらせている。
アイヌの人々は、このチャシの上で相対し、交易や祭祀、チャランケ(談判)をしたとされており、チャランケチャシという名称も伝わる。
史跡データ
編集別名
編集- イシメシナイチャシコツ(犬が熊を見つけて吠える沢にある砦)
- リンナイサノプツンチャシ(網走川の海のほうの川口にある砦)
交通アクセス
編集周辺
編集脚注
編集- ^ 高規格道路整備状況、オホーツクの教育・文化 - 北海道オホーツク総合振興局, 2024年11月27日閲覧
参考文献
編集- 北海道新聞社編集・発行『北海道大百科事典』、1981(「桂ヶ岡チャシ」の項)
- 『図説 日本の史跡 第7巻 近世近代I』、同朋舎出版、1991
- 史跡・文化財|網走市の紹介|網走市(2011年10月26日確認)
- 桂ケ岡砦跡/北海道文化資源DB(2011年10月26日確認)
- 桂ヶ岡砦跡 文化遺産オンライン(2011年10月26日確認)
- 国指定文化財等データベース主情報詳細(2011年10月26日確認)