栃木県酒造組合

日本の栃木県宇都宮市にある業界団体

栃木県酒造組合(とちぎけんしゅぞうくみあい)は栃木県酒蔵で組織される組合。事務所は宇都宮市本町の官庁街にあったが、建物老朽化により、2024年(令和6年)2月に平出工業団地に位置する栃木県JAビル内に移転することとなった[1]

旧・栃木県酒造組合事務所 兼 酒々楽

下野杜氏

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栃木県産業技術センターの協力を受けて、2006年度(平成18年度)に「下野杜氏」の認定制度をスタートした[2]。センターが課すカリキュラムを受講し、試験を受けることで認定される[3]。2016年(平成28年)までに認定された下野杜氏は22人である[2]

下野杜氏が合同でイベントを開くことがあり、2024年5月22日には大阪市の難波御堂筋ホールで新酒発表を行った[3]

催事

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栃木クラフトビール推進協議会と合同で「とちぎ地元の酒で乾杯フェスタ」というイベントを開いている[4]

「初呑み切り」と称する新酒の出来栄えの審査会を毎年開催する[5]。審査対象は前年の冬から当年の春までに醸造された新酒で、関東信越国税局職員ら5人の審査員が味、香り、色、熟成具合などを評価する[6]

酒々楽

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2024年(令和6年)2月に移転するまで事務所は宇都宮市本町の木造2階建ての建物内にあり、1999年(平成11年)12月から建物の1階に栃木県内の全蔵元の日本酒を試飲できるアンテナショップ「酒々楽(ささら)」が開設されていた[1]。近隣の居酒屋飲食店の経営に影響しないよう、営業時間は木曜日を除く平日の夕方2時間(午後5時から7時)[1]、試飲できるのも1人10杯までとなっていた[2]

しかし、建物は1947年(昭和22年)築で雨漏りが発生するなど老朽化が深刻なことから、2023年(令和5年)11月に組合の臨時総会を開催し、2024年2月に組合事務所の移転と1月31日をもって酒々楽の閉店を決定した[1]。組合としては酒々楽の移転・継続を模索しているが[7]、1杯100円または200円という料金体系(組合事務所内の店ということでテナント料はかかっていなかった)を維持できる適当な物件も無いことから[1]、閉店時点での移転先は未定である[7]

閉店後の2024年7月18日に、「ささらライトキューブ」と称し、宇都宮市のライトキューブ宇都宮で25の蔵元が出展する日本酒の飲み比べイベントを開催した[8]

組合員

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脚注

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  1. ^ a b c d e 県内の全蔵元網羅の宇都宮の利き酒店「酒々楽」に幕。老朽化も「再開を模索」”. 読売新聞 (2024年1月30日). 2024年2月1日閲覧。
  2. ^ a b c 県民だより 2016 3月号”. 栃木県広報課 (2016年3月6日). 2024年2月1日閲覧。
  3. ^ a b SAKETIMES編集部 (2024年5月14日). “栃木県の21蔵が参加!「新世代栃木の酒 下野杜氏 新酒発表 2024 OSAKA」が、5/22(水)に大阪・難波御堂筋ホールにて開催”. SAKETIMES. 株式会社Clear. 2024年12月30日閲覧。
  4. ^ 下野新聞 (2024年6月18日). “栃木県宇都宮市で6月21〜22日に「乾杯フェスタ」 栃木県産の日本酒&クラフトビールが集結”. きたかんナビ. 2024年12月30日閲覧。
  5. ^ 宇都宮で新酒の出来栄え審査 県酒造組合が「初呑み切り」 12蔵元の69点出品”. 下野新聞 (2024年8月2日). 2024年12月30日閲覧。
  6. ^ 栃木の日本酒の「初呑み切り」出来栄えを審査 宇都宮”. 栃木 NEWS WEB. NHK宇都宮放送局 (2024年8月2日). 2024年12月30日閲覧。
  7. ^ a b 閉館惜しみながら地酒で乾杯! 栃木県産日本酒試飲所「酒々楽」 新天地での営業再開検討も、移転先は未定」”. 下野新聞SOON (2024年1月31日). 2024年2月7日閲覧。
  8. ^ SAKETIMES編集部 (2024年7月1日). “栃木県内の25蔵の日本酒を飲み比べ!「ささらライトキューブ〜栃木酒蔵サミット〜」が、7/18(木)に宇都宮市で開催”. SAKETIMES. 株式会社Clear. 2024年12月30日閲覧。
  9. ^ a b c d e f 栃木県酒造組合”. 日本酒造組合中央会組合員名簿(PR用). 日本酒造組合中央会 (2023年4月1日). 2024年2月16日閲覧。

外部リンク

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