東京モノレール500形電車

東京モノレール500形電車(とうきょうモノレール500がたでんしゃ)は、かつて東京モノレールに在籍していた跨座式モノレール電車

東京モノレール500形電車
基本情報
製造所 日立製作所
主要諸元
編成 2 / 4 / 6両
電気方式 直流750V
最高運転速度 80km/h
編成定員 255名(2両編成)
編成重量 約46.9t(2両編成)
編成長 30,400mm(2両編成)
全長 15,200mm
車体長 14,500mm
全幅 3,020mm
全高 4,352mm
車体 全鋼製
台車 2軸ボギー台車
HAF-14
主電動機 直流直巻電動機
日立EFC-H60
主電動機出力 65kW
搭載数 8(2両編成)
駆動方式 2段減速式直角カルダン駆動
歯車比 1:8.12
定格速度 51km/h
定格引張力 1820kg
制御装置 電動カム軸接触器式
日立MMC-HTBM-20C
制動装置 電磁直通空気ブレーキ
保安装置 自動列車制御装置(ATC)
備考 出典:[1]
日本民営鉄道車両形式図集〔上編〕
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概要

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1969年昭和44年)5月に登場した[2]

開業以来の100形・200形・300形・350形の2軸10m車を、15mボギー車に大型化した[3]。モノレールのボギー車は世界初であり、登場時には世界的に注目された[4]。このボギー台車構造はのちの日本跨座式モノレールにも取り入れられ、500形はその試験車ともいえる存在であった[5]。車体は普通鋼製となり、前面は100形同様に角部を丸めた切妻構造で[2]、100形の車体を延長したような形状である[4]。塗装は登場時より赤と白の塗り分けであリ[2]、これは本形式から採用されたものである[4]。制御装置は日立製作所製MMC(抵抗制御)、制動装置は発電制動併用電磁直通式 (HSC-D) 、電動機出力は65kWで1両当たり4個装着され、最高運転速度は80km/hである。座席は台車上が7人掛けのロングシート、扉間は国鉄155系電車のような2人掛け・3人掛 けのボックス式クロスシートで通路幅が狭く[6]、定員は95名である。冷房装置は搭載しておらず、換気装置としてファンデリアを装備していた。片運転台の奇数番号車と偶数番号車を背中合わせに連結したものが1ユニットであり、2 - 3ユニットを連結した4 - 6両で運転された。

製造

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1969年から[4]26両が日立製作所で製造された[7]

東京モノレール500形 全編成一覧(1969年)[1]
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備考
形式 500(奇数車) 500(偶数車)
種別 貫通型先頭車 貫通型先頭車
2両ユニット 501 502 試作車(1次車)
503 504
505 506
507 508
509 510
511 512
513 514
515 516
517 518
519 520
521 522
523 524
525 526

廃車

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1991年平成3年)5月までに1000形によって置き換えられ、全車が廃車された[8]

その他

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1000形復刻塗装車
  • 沿線地域にある郵便局消印に500形がデザインされていたことがある。
  • 2014年1月19日から、東京モノレールの開業50周年記念事業の一環として1000形の一編成において500形の塗装を再現したものが運行されている[9]

脚注

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出典

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参考文献

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  • 「東京モノレール 25年の技術」『鉄道ピクトリアル』第38巻第12号、電気車研究会、1988年12月号、42-48頁。 
  • 「東京モノレールのすべて-東京モノレール開業50周年記念企画-」、戎光祥出版、1988年12月号、ISBN 9784864031349 
  • 佐藤信之『モノレールと新交通システム』グランプリ出版、2004年、68頁。ISBN 4-87687-266-X 
  • 『日立評論』1969年11月号 羽田線500形モノレールカーの乗りごこち” (PDF). 日立製作所. 2018年6月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年6月18日閲覧。