東京モノレール100形電車

東京モノレール100形電車(とうきょうモノレール100がたでんしゃ)、及び200形電車300形電車350形電車は、かつて東京モノレールに在籍していた跨座式モノレール電車である。

東京モノレール100形電車
東京モノレール第1号台車
基本情報
製造所 日立製作所
主要諸元
編成 3 / 6両
電気方式 直流750V
最高運転速度 80km/h
設計最高速度 100km/h
編成定員 240名(3両編成)
498名(6両編成)
車両定員 80名(100形)
80名(200形)
80名(300形)
89名(350形)
編成重量 約40t(3両編成)
約80t(6両編成)
編成長 29,400mm(3両編成)
59,400mm(6両編成)
全長 10,300mm(100形)
8,800mm(200形)
10,800mm(300形)
10,100mm(350形)
全幅 3,020mm
全高 4,308mm
車体 耐食アルミ合金第7種
台車 1軸固定跨座形台車
主電動機 直流直巻電動機
日立 EFCO-H60KK
主電動機出力 130kW
搭載数 4(3両編成)/8(6両編成)
駆動方式 2段減速式直角カルダン駆動
歯車比 1:8.35
定格速度 51km/h
制御装置 電動カム軸接触器式
日立 MMC-HTBM-20A
制動装置 電磁直通空気ブレーキ
保安装置 自動列車制御装置(ATC)
備考 出典:[1]
日本民営鉄道車両形式図集〔上編〕
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第1号台車(側面)

概要

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1964年昭和39年)9月の開業に合わせて登場した。日本国内におけるアルヴェーグ式モノレールの事例では名古屋鉄道モンキーパークモノレール線に次ぐ、2例目となった。当時の日立のフィルムでは「日立アルウェーグ式モノレール」と呼んでいた。

後述する4車種を組み合わせた3両を1ユニットとした編成で、1~2ユニットを連結した3~6両で運転された。制御装置は日立製作所製MMC(抵抗制御)、制動装置は発電制動併用電磁直通式 (HSC-D) 、1ユニットに出力130kWの電動機を4個装着し、設計最高速度は100km/h、実際の最高速度は80km/hであった。

車体はアルミニウム合金製で、客用扉は片開き式が片側2か所、車端部は運転台戸袋窓、扉間には幅の広い2段窓を3つ配した。室内は前面展望を考慮した開放式の運転台とされ、座席は車輪上部が背中合わせのロングシート、ドア間は新幹線二等車普通車)と同様の配置の片側2人掛け・3人掛けの転換クロスシートであった。

登場時の車体塗装はクリーム・水色・濃青の配色であったが、後に500形同様の赤・白・灰に変更された。通風装置はファンデリアで、冷房は搭載していない。

車種

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100形

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先頭車で前面は丸妻構造、貫通扉を設けている。全長10.8mの2軸車で、中間に200形を挟んだ3両で組成された。200形連結側は全断面ので結ばれる。定員は80名。

200形

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中間車。全長8.8mの2軸車で、100形・300形・350形に挟まれた3両で組成された。100形の運転台部分を取り除いた形状である。定員は80名。

300形

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6両編成用の流線型の先頭車。全長10.8mの2軸車で、中間に200形を挟んで350形を連結した3両で、300形 + 200形 + 350形または350形 + 200形 + 300形で組成された。100形同様に貫通扉を持つが、流線型のため中間には組み込まれない。前面は100形を流線型にした形状とされた。定員は80名。

350形

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6両編成用の中間車。全長10.1mの2軸車で、300形の編成の200形を挟んだ反対側に連結された。100形の運転台部分を客室に変更した。200形連結側は全断面の幌で結ばれ、反対側は100形・350形と連結可能な幌で簡易運転台を持つ。定員は89名。

東京モノレール100・200・300・350形 全編成一覧(1964年)[1][2]
形式 100(奇数車) 200 100(偶数車)
種別 貫通型先頭車 中間車 貫通型先頭車
3両固定編成 101 201 102
103 202 104
105 203 106
107 204 108
109 205 110
111 206 112
113 207 114
形式 300(奇数車) 200 350(偶数車) 350(奇数車) 200 300(偶数車)
種別 流線型先頭車 中間車 運転台付中間車 運転台付中間車 中間車 流線型先頭車
6両固定編成 301 208 352 351 209 302
303 210 354 353 211 304

製造

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1964年から全車が日立製作所で製造された。製造両数は100形14両、200形11両、300形4両、350形4両である。

廃車

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1973年(昭和48年)に107-204-108の編成が事故のため、1974年(昭和49年)に304-211-353の編成が状態不良のためそれぞれ廃車となった。

その後登場した500形600形といった大型ボギー車と比較した場合収容力がなかったこと、加えて老朽化したことから廃車が進み、1978年(昭和53年)3月までに全廃された。

脚注

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出典

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参考文献

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