木禽岳
木禽岳(ききんだけ)は、北海道の網走郡津別町にある標高994.5mの山である。山頂には二等三角点「木禽留志」が設置されている[1]。
木禽岳 | |
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雌阿寒岳から望む木禽岳(左) | |
標高 | 994.5 m |
所在地 |
日本 北海道 網走郡津別町 |
位置 | 北緯43度31分50秒 東経144度04分38秒 / 北緯43.53056度 東経144.07722度 |
山系 | 阿寒岳 |
種類 | 成層火山 |
ウィキデータ項目に座標がありません | |
プロジェクト 山 |
概要
編集阿寒湖の北側に位置する山で、南の阿幌岳を含め大きな山体を成す。阿寒湖畔からは歌云内(818.6m)に遮られるため山頂部分は少ししか見えない。1887年頃に森林火災が発生しており、それにより自然発生したアカエゾマツは、現在は木禽岳アカエゾマツ希少個体群保護林として保護されている[2]。阿寒カルデラが形成される前から存在した成層火山であり、古い溶岩が露出している[3]。
かつて山頂に樹木がないことから坊主山と呼ばれていたことがある[4]。北海道実測切図などではアイヌ語地名としてキキンルーチシヌプリ(キキン・峠・山)と阿幌岳山頂に書かれていた。「キキン」の名前の由来は諸説ある。
- エゾノウワミズザクラ(キキニイ)が多いことに由来するという説[4]。
- 昔あった網走川本流に沿って阿寒方面へ抜ける道の近道となる「キキンルーチシ」を通る川(ヌッパオマナイ川)沿いのルートがあったとされ、「キキン」は「kir ika ru(山・を越えて近道していく・道)」が転訛したものであるという説。「キキンルーチシ」は津別町相生の450m標高点あたりと推測されている[4]。
「キキン」という地名はかつて津別町に存在していた飜木禽(ぽんききん)村の名前にもなっている。飜木禽村には簡単な漢字へと変化した上で相生線の駅として本岐駅があった。
登山
編集阿幌岳と一緒に登られることが多い。キキン岳林道から山頂近くまで車で行くことができ、そこからは短時間で登ることができる。登山道は笹に覆われている箇所もある。木禽岳から阿幌岳までは登山道がないため、藪漕ぎをしながら進む。
脚注
編集- ^ “基準点成果等閲覧サービス”. sokuseikagis1.gsi.go.jp. 2024年12月25日閲覧。
- ^ “木禽岳アカエゾマツ希少個体群保護林:北海道森林管理局”. www.rinya.maff.go.jp. 2024年12月25日閲覧。
- ^ “火山土地条件調査報告書 (雌阿寒岳・雄阿寒岳地区)”. 国土地理院. 2025年1月4日閲覧。
- ^ a b c “山名考_木禽岳”. amaimonoko.at-ninja.jp. 2024年12月25日閲覧。