旧西田川郡役所
旧西田川郡役所(きゅうにしたがわぐんやくしょ)は、山形県西田川郡の郡役所として使用された建物。1969年(昭和44年)12月に国の重要文化財に指定された[1]。
建物
編集1878年(明治11年)に山形県初代県令となった三島通庸の命令により、現在の鶴岡市馬場町に建設され、棟梁の高橋兼吉や石井竹次郎らの手により1881年(明治14年)に竣工した擬洋風建築である[1][2][3]。
中央玄関2階にバルコニー、建物中央に時計塔が付いた木造2階両翼1階建てで高さは20メートルである[1][3]。
1969年(昭和44年)12月に国の重要文化財となった[1][2]。しかし、現地保存が困難となり、1970年(昭和45年)から1972年(昭和47年)にかけて鶴岡市家中新町に移築復元され、致道博物館の展示館となった[1][3](1972年(昭和47年)国重要文化財再指定[2])。
旧西田川郡役所塔時計
編集旧西田川郡役所塔時計は1881年(明治14年)の旧西田川郡役所竣工時に塔屋に設置されていた時計で、1885年(明治18年)頃に常念寺に移されて同寺の所有となっている[4]。時計商で技術者の金田市兵衛によって製作され、本体の銘文から製作者と製作年が明確で、確認されている日本の国産塔時計としては最古とされる[4]。
1984年(昭和59年)6月1日に鶴岡市指定有形文化財に指定された後、2024年(令和6年)4月12日に山形県指定有形文化財に指定された[4]。