日産・ZDエンジン
日産・ZDエンジンとは、1990年代末からQD型エンジンの後継として日産ディーゼル工業(現・UDトラックス)が生産している自動車の4気筒ディーゼルエンジンであり、すべてDOHCである。排気量は2,953cc。当初は日産ディーゼル工業が権利を所有していたが2000年末に開発、製造、販売に関する権利を日産自動車に譲渡し、その後は日産自動車からの委託により日産ディーゼル工業が開発、製造を行い日産自動車及びルノーに供給する形となっていたが、24年現在では日産工機が製造している。
このエンジンの特徴として、腰下がハーフスカートラダーフレーム構造になっていて高出力、高トルクに対応した設計になっていたことである。尚、ボアピッチはTD系と共通の106.5mm等間隔である。
半面、オイルポンプはTD系のギヤポンプからクランク同軸に退化していた。
バリエーション
編集ZD30系 2,953cc
編集ZD30DD
編集- 2,953cc 直噴ディーゼル
- 内径×行程:96.0mm×102.0mm
- スペック:(1-1)77kW(105PS)/3,800rpm 226N・m(23.0kg・m)/2,000rpm
- (1-2)77kW(105PS)/3,800rpm 209N・m(21.3kg・m)/2,000rpm
- 軽油
ZD30DDTi
編集- 2,953cc インタークーラー付き直噴ディーゼルターボ
- スペック:(1-1)125kW(170PS)/3,600rpm 353N・m(36.0kg・m)/1,800rpm
- (1-2)125kW(170PS)/3,600rpm 363N・m(37.0kg・m)/1,800rpm
- (1-3)125kW(170PS)/3,600rpm 333N・m(34.0kg・m)/1,800rpm
- (2-1)89kW(121PS)/3,200rpm 265N・m(27.0kg・m)/1,600~3,200rpm
- (2-2)96kW(130PS)/3,450rpm 265N・m(27.0kg・m)/1,600~3,450rpm
- (3-1)96kW(130PS)/3,600rpm 260N・m(26.5kg・m)/1,600~3,400rpm
- (3-2)81kW(110PS)/2,800rpm 276N・m(28.1kg・m)/1,260~2,800rpm
- (4-1)110kW(150PS)/3,400rpm 350N・m(35.7kg・m)/1,800~2,500rpm
- (4-2)88kW(120PS)/2,400rpm 350N・m(35.7kgf・m)/1,200~2,400rpm
- 軽油
搭載された車種
編集- ZD30DD(1-1)
- ZD30DD(1-2)
- キャラバン(E25)2001年4月 - 2004年8月 MT車
- いすゞ・コモ(E25)2001年4月 - 2004年8月 MT車
- ZD30DDTi(1-1)
- テラノ(R50)1999年2月 - 2002年8月
- テラノ II / 欧州テラノ(R20)1999年 -
- エルグランド(E50)1999年8月 - 2002年5月
- いすゞ・フィリー(E50)1999年8月 - 2002年5月
- ZD30DDTi(1-2)
- サファリ(Y61)1999年9月 - 2002年8月 AT車
- ZD30DDTi(1-3)
- サファリ(Y61)1999年9月 - 2002年8月 MT車
- ZD30DDTi(2-1)
- キャラバン(E25)2002年9月 - 2004年8月
- いすゞ・コモ(E25)2002年9月 - 2004年8月
- ZD30DDTi(2-2)
- キャラバン(E25)2004年8月 -
- いすゞ・コモ(E25)2004年8月 -
- ZD30DDTi(3-1・3-2)
- アトラス(F24・1.15t - 1.5t車)
- UD・コンドル CARGO 1.15t - 1.5t(F24)
- いすゞ・エルフ100(F24)
- 三菱ふそう・キャンターガッツ(F24)
- ZD30DDTi(4-1)
- ZD30DDTi(4-2)
- アトラス(F24・1.75t~2t車)
- ZD30DDTi (スペック詳細不明)
- ルノー・マスター
- ルノー・マスコット
- ZD30 (グローバルコンポーネントテクノロジーブランド、スペック詳細不明)
- ユニキャリア FOZE
- ユニキャリア FX