新開 (さいたま市)
新開(しびらき)は、埼玉県さいたま市桜区の町名。現行行政地名は新開一丁目から新開四丁目および大字新開。町丁は住居表示実施済み[4]。郵便番号は338-0834[2]。さいたま市の難読地名の一つに数えられる[5][6]。
■新開 | |
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桜環境センター | |
北緯35度50分48.12秒 東経139度37分11.22秒 / 北緯35.8467000度 東経139.6197833度 | |
国 | 日本 |
都道府県 | 埼玉県 |
市町村 | さいたま市 |
区 | 桜区 |
地域 | 浦和地区 |
人口 | |
• 合計 | 1,596人 |
等時帯 | UTC+9 (日本標準時) |
郵便番号 |
338-0834[2] |
市外局番 | 048[3] |
ナンバープレート | 大宮 |
地理
編集さいたま市桜区南部の沖積平野に位置する。付近は概ね東を新開通[7]に、西を鴨川に、南を鴻沼川に、北を油面川に囲まれており、桜田、町谷、道場、南元宿(飛地)、関(飛地)、西堀(飛地)、田島に囲まれている。住宅地のほか鴨川堤防に近い地域では墓地や桜環境センターが立地する。鴨川の旧堤防から東は田んぼが広がり、大雨になると川の水が氾濫し、昭和までは水害の常襲区域であった。現在でも鴨川の旧堤防から西側は田園地帯となっている。地区内では旧堤防沿いに桜並木が多く見られる。大字新開は荒川堤外地(河川敷)に存在し、主にゴルフ場として利用されている。
河川
編集小字
編集歴史
編集1590年(天正18年)の小田原征伐により後北条氏方の岩槻城が落城し、城から落ち延びた旗本の士浪人が土着し一村を開いた[9][5]。村は「新開村」(新たに開かれた村)とよばれ地名の由来となった。
開村当初は武蔵国足立郡与野領に属し、天領(幕府領)だったが1655年(明暦元年)に高鼻氷川神社領(社領)となる[9]。1694年(元禄7年)に検地が行われた[9][10]。後年、村民により平野原地区が持添新田として開墾されたが、これらの地域は天領とされた[9]。村の西方に荒川水除堤が築かれていた。村高は「武蔵田園簿」では45石余(田42石余、畑3石余)、「元禄郷帳」では増減なし、「天保郷帳」では52石余。化政期の戸数は14軒[10]、1838年(天保9年)の戸数は変わらず人口は85人で、村の規模は東西南北共6町余であった[9][10]。
- 幕末時点では足立郡新開村であった。明治初年の『旧高旧領取調帳』の記載によると、代官大竹左馬太郎支配所が管轄する幕府領であった。大宮氷川社の社領も存在した[11]。
- 1868年(慶応4年)6月19日 - 旧幕府領が、武蔵知県事・山田政則(忍藩士)の管轄となる。
- 1869年(明治2年)
- 1871年(明治4年)11月13日 - 第1次府県統合により埼玉県の管轄となる。
- 1879年(明治12年)3月17日 - 郡区町村編制法により成立した北足立郡に属す。郡役所は浦和宿に設置。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 南元宿村・西堀村・関村・鹿手袋村・田嶋(田島)村・新開村・道場村・与野領町谷村・栄和村・中嶋(中島)村・山窪(山久保)村が合併し、土合村が発足[12]。新開村は土合村の大字新開となる[9]。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 土合村・大久保村が浦和市に編入される。同市の大字となる。
- 1985年(昭和60年)8月1日 - 住居表示実施により、大字新開・大字西堀・大字田島・大字町谷・大字道場・大字油面・大字南元宿の各一部から新開一丁目 - 四丁目が成立[13]。
- 2001年(平成13年)5月1日 - 浦和市・大宮市・与野市が合併し、さいたま市が発足。同市の町名および大字となる。
- 2003年(平成15年)4月1日 - さいたま市が政令指定都市に移行し、同市桜区の町名および大字となる。
世帯数と人口
編集2019年(平成31年)1月1日時点の世帯数と人口は以下の通りである[1]。
丁目 | 世帯数 | 人口 |
---|---|---|
新開一丁目 | 496世帯 | 1,092人 |
新開二丁目 | 217世帯 | 478人 |
新開三丁目 | 22世帯 | 26人 |
計 | 735世帯 | 1,596人 |
明治9年の新開地区の人口
- 15戸[9]、男57人、女45人 計102人
小・中学校の学区
編集市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下の通りとなる[14]。
丁目 | 番地 | 小学校 | 中学校 |
---|---|---|---|
新開一丁目 | 全域 | さいたま市立新開小学校 | さいたま市立田島中学校 |
新開二丁目 | 全域 | ||
新開三丁目 | 全域 | ||
新開四丁目 | 全域 |
交通
編集地内に鉄道は敷設されていない。
道路
編集地区内に国道や主要地方道・県道は通っていない。
- 新開通り
施設
編集- 新開ラジオ放送所
- 桜環境センター
- クリーンセンター西堀
- 障害者支援施設しびらき
- さいたま市立新開小学校
- 福田会 聖徳保育園
- 新義真言宗 真光寺[9]
- 新開第一自治会館
- 浦和ゴルフ倶楽部 - クラブハウスが立地。飛地にもコースの一部が所在する。
- 鴨川堤桜通公園(桜の名所として知られる)
- 新開公園
- 新開第一児童遊園
- 新開四丁目公園
- 鴻沼樋門
脚注
編集- ^ a b “さいたま市の人口・世帯(時系列結果)”. さいたま市 (2017年9月5日). 2019年8月20日閲覧。
- ^ a b “郵便番号”. 日本郵便. 2017年9月25日閲覧。
- ^ “市外局番の一覧”. 総務省. 2017年5月29日閲覧。
- ^ “住居表示実施地区一覧” (PDF). さいたま市 (2019年2月26日). 2019年9月2日閲覧。
- ^ a b “さいたま来ぶらり通信 第20号” (PDF). さいたま市役所. pp. 1-2 (2012年11月15日). 2019年8月20日閲覧。
- ^ “読みにくい地名がいっぱい!? さいたま市編”. リビング埼玉Web (サンケイリビング新聞社). (2012年7月26日) 2019年8月20日閲覧。
- ^ 『「街の達人」でっか字埼玉便利情報地図2013年2版2刷』昭文社、2013年、62頁。ISBN 978-4-398-60135-3。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』 1388頁。
- ^ a b c d e f g h 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』429頁。
- ^ a b c 新編武蔵風土記稿 新開村.
- ^ 「旧高旧領取調帳データベース」の検索結果も参照。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』567頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』増補4頁。
- ^ “さいたま市立小・中学校通学区域一覧”. さいたま市 (2017年8月23日). 2017年9月20日閲覧。
参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』角川書店、1980年7月8日。ISBN 4040011104。
- 浦和市総務部市史編さん室『わがまち浦和―地域別案内』浦和市、1982年11月30日。全国書誌番号:83024476、NCID BN10203371。
- 新編武蔵風土記稿
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
編集外部リンク
編集- さいたま市地図情報 - さいたま市
- さいたま市桜区ガイドマップ - さいたま市