平成19年台風第14号
平成19年台風第14号(へいせい19ねんたいふうだい14ごう、アジア名:レキマー〔Lekima、命名国:ベトナム、意味:果物の名前〕)は、2007年(平成19年)9月に発生し、ベトナムに上陸した台風である。発生当初から超大型であるという珍しい台風となった。
台風第14号(Lekima) | |
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カテゴリー1の タイフーン (SSHWS) | |
ベトナムへ接近する台風第14号 (10月3日) | |
発生期間 |
2007年9月30日 9:00 - 10月4日 15:00 |
寿命 | 4日6時間 |
最低気圧 | 975hPa |
最大風速 (日気象庁解析) | 60kt |
最大風速 (米海軍解析) | 70kt |
被害総額 | 推定4,100万ドル(約48億円) |
死傷者数 | 死者36人 |
被害地域 | 海南島、フィリピン、ベトナム、タイ、ミャンマー、マレーシア |
プロジェクト : 気象と気候/災害 |
概要
編集9月30日に南シナ海中部で台風14号が発生し、アジア名「レキマー(Lekima)」と命名された。命名国はベトナムで、果物の名前に由来する。この台風は、発生当初の時点で既に強風域の直径が1,700kmもあり、超大型の台風に分類された[注釈 1][1]。発生当初の大きさとしては、1977年以降の台風で2021年に台風18号が発生するまでは、最大のものであった。また、超大型の台風に分類されたのも前述した台風が発生するまではこの台風のみであった。[注釈 2]。[注釈 3]しかし、その広大な雲域ゆえに中心付近では雲のまとまりを欠き、それほど発達することはなかった。台風は10月2日に中国海南島に接近した後、3日に最大風速約32.5 m/sでベトナム北部に上陸[2]。数十万人規模の人が避難した。その後4日にベトナム北部で熱帯低気圧に変わった。
被害
編集この台風は台風に昇格する前から既に熱帯低気圧としてフィリピンを襲っており、フィリピンでも9人の死者と行方不明者、負傷者をそれぞれ1人ずつ出していた[2]。台風が上陸したベトナムでは少なくとも20人が死亡し、8人が行方不明となった[2]。
脚注
編集注釈
編集- ^ 超大型の台風 - 風速15m/s以上の強風域の直径が、1600km以上の台風
- ^ 発生時点の大きさについて、2022年1月8日の時点で史上3番目の大きさの台風は強風域の直径が1500km(大型の台風に分類)の平成13年台風第4号と平成27年台風第23号の2つである。
- ^ 2022年1月6日の確定値報告によれば、令和3年台風第18号は発生時の強風域の大きさは直径1800kmとなっており、当台風より100km程大きな強風域を持って発生したこととなった。
出典
編集- ^ 杉江勇次 (2015年10月3日). “台風23号は“まれにみる発生時からの巨大な台風””. 2015年10月3日閲覧。
- ^ a b c “台風14号ベトナムで猛威 死者20人、行方不明者8人”. www.afpbb.com. 2020年4月21日閲覧。