布谷東京ビル
布谷東京ビル(ぬのたにとうきょうビル、布谷NCビル、布谷ビルとも[1][2])とは、かつて東京都江戸川区中央1丁目に存在した建築物。建築工事・不動産事業などを手掛けていた株式会社布谷(本社・大阪市浪速区、2000年11月倒産)の東京本社として使われた[3]。建築家ピーター・アイゼンマンによって「脱構築」を志向して設計された[2]。
概要
編集1992年8月に竣工。基本設計はアイゼンマン・アーキテクツ。施工は錢高組[1]と布谷[2]。
建物規模は鉄骨造地下2階 地上6階建て、建築面積 709.58㎡、延床面積3,966.75㎡[1]。建築費は約25億円[3]。
外観は半ば地下に落ち込むかのように傾いていた。建物の内部も壁が傾くなど、安定した座標軸を持つ空間ではなく、立つ場所がそのつど固有な場という形であった[4]。
布谷が2000年に倒産した後、建物は大阪地方裁判所によって競売に出された。2003年の落札後に大幅に改修され、現在は老人ホームとなっている[3]。
参考文献
編集外部リンク
編集- 小林康夫, 「建築のポエティクス-2-面と時間--ピーター・アイゼンマン「布谷東京ビル」」『建築文化』 580号 p.131-136, 1995-02, NAID 40001164487